ガンビーノ後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/23 17:58 UTC 版)
ガンビーノが自分の後継者に副ボスのデラクローチェではなく、いとこのポール・カステラーノを指名したことから、ファミリーの運命には翳がさすようになる。カステラーノはファミリーの合法ビジネスの進出に力を注ぐとともに、組合や企業強請りなどの「ホワイトカラー」犯罪に基盤を持った。デラクローチェを頂点とするグループは、ヤミ賭博や麻薬、強盗、売春など従来のストリート系「ブルーカラー犯罪」に基盤を持ち、明確に異なる派閥を形成した。 1985年12月2日のデラクローチェの死を契機に、カステラーノの粛清を恐れたデラクローチェ配下の筆頭ジョン・ゴッティは同年12月16日、カステラーノを暗殺し、一家のボスの座に就いた。掟破りのボス殺しとしてマフィア総出の復讐に晒され、側近らを殺害されたゴッティはジガンテらマフィアの実力者への釈明に奔走した。 その後ゴッティはもっとも有名なマフィアのボスとしてメディアを賑わせたが、1990年に逮捕・収監されて2002年に獄死した。1970年代半ばからFBIの摘発は厳しさを増し、副ボスのサルヴァトーレ・"サミー・ザ・ブル"・グラヴァーノなどの司法当局への内通者が続出するに至ってファミリーの統制は地に堕ちた。現在では再びジェノヴェーゼ一家に最強のファミリーとしての地位を譲っていると思われるが、現在でもブルックリンとスタテンアイランドの労働組合を支配している。 近年ではシチリアマフィアとの連携を再び強めているとされている。1981年にサルヴァトーレ・リイナらに殺害されたサルヴァトーレ・インツェリッロ(英語版)の家族と部下らを迎え入れた。さらに2011年にシチリア出身のドメニコ・チェファルー(Domenico "Italian Dom" Cefalù)をボスとした。そして2015年にインツェリッロと親族関係にあるフランク・カリ(Frank "Franky Boy" Cali)がアンダーボスからボスに昇格し、現在に至る。現在の副ボス(ストリート・ボス)とアンダーボスは不明、コンシリエーレはジョゼフ・コロッツォ(Joseph "Jo Jo" Corozzo)。2019年3月13日、フランク・カリは自宅前で6発の銃弾を受け、その後ピックアップトラックに轢かれ死亡。
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