ガス・ハイドレートとは? わかりやすく解説

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ガス‐ハイドレート【gas hydrate】

読み方:がすはいどれーと

大陸棚斜面海底数百メートルところやシベリア・アラスカの永久凍土中など低温高圧の場所で生成される水の分子間にガス閉じこめてシャーベットになった化合物ガスメタン場合メタンハイドレートという。将来エネルギー資源として期待が高い。


ガス・ハイドレート

読み方がす はいどれーと
【英】: gas hydrate

分子径の小さい軽質炭化水素希ガスなどの分子は、一定の条件下で化合し水和物形成する。このガス水和物をガス・ハイドレートという。この水和物は、加圧0 ℃上で遊離水存在する生成し、その結晶湿ったのような外観で、浮き密度は 0.88 ~ 0.90g/cm3 である。水分子格子空間ガス分子入り込んだ構造をしているので、小さな分子のみがガス水和物形成できる炭化水素ではメタンエタンプロパン、n-ブタン、i-ブタンシクロペンタン水和物形成するが、これらより分子径が大き炭化水素形成しない。このほかにも ArKr 、H2S 、CO2 、SO2Cl2 などがガス・ハイドレートを作る結晶構造体心立方型、ダイヤモンド型が報告されている。水和物 1 分子中の水分子数は 41/4 、53/4 、72/317 などがあり、ガス分子径が大きくなる従い結合関与する水分子数も増加する圧力高くなるにつれ生成限界温度高くなり、メタン水系では 30kg/cm2A で約 1 以下、74kg/cm2A で約 10 以下でハイドレート生成する。また分子量ガス比重)が大きくなる従い低圧生成しやすくなり、プロパン水系では 6kg/cm2A で約10以下でハイドレート生成する。ガス・ハイドレート生成配管などの閉塞へいそくトラブル起こすので、その生成防止は、特に天然ガスを扱う設備では重要である。特に減圧弁安全弁後流ガス断熱膨張による温度低下によるガス・ハイドレート生成により、弁が閉そくしたり閉止不能になるトラブルが多い。防止対策としては、(1) ガスハイドレートは遊離水なければ生成しないので、ガスを脱湿し露点下げる(→ガス脱湿プロセス)、(2) ガス中にメタノールエチレングリコールMEGDEGTEG)などの薬品注入するなどが行われている。

包接水和物

(ガス・ハイドレート から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/01 19:43 UTC 版)

包接水和物(ほうせつすいわぶつ、: clathrate hydrate)はハイドレートとも呼ばれ、水素結合による分子のかご状構造の中に他の物質の分子が入り込んだものである。




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