カジュアルの外套
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 20:48 UTC 版)
スパニッシュコート(ゴールコート) スパニッシュカラーと呼ばれる、襟が特徴のカジュアルなコート。コーデュロイで作られることが多い。 スペクテーター・コート スタジアムや野外スポーツ観戦のときなどに着用するコートで、別名スタジアム・コートや、ベンチ・ウォーマーなどともよばれる。防水性のある合成繊維素材などでつくられ、衿や裏地にボアやファー、ニットなどを使い、前開きをトグルボタンやドットボタン留めるカジュアルなデザインで、カラフルでチームのロゴ入りのものが多い。スペクテーターとは、スポーツ観戦する人の意味。サッカー選手が待ち時間にはおるベンチ・ウォーマーの一種で、応援するチームのカラーやマークが入ったサッカー観戦用のコートのことを、特にサポーター・コートという。 ダスター・コート 春先に風でほこりが多いときなど、主に「ほこりよけ」として着る薄いコートで、綿や合成繊維の目が詰んだ素材でつくられる。防水性もあり、レインコート兼用のものが多い。西部劇でよく着用される。 ドゥブリョンカ(シューバ) ロシアで着用される革製のコート。 トッパー・コート 主に冬の防寒に用いられる、腰丈で裾広がりにフレアが入った女性用のコートのことで、略してトッパーともよばれる。1940年代初めに流行した。 ドライビングコート(カーコート) 自動車がオープンカーが主体だった頃に発明されたコートで運転の妨げにならないように腰丈程の短めの丈が多い。防風のために目の詰んだ綿や革、ナイロンが多い。 ドンキーコート スパニッシュコートの一種。和製英語。 パルトー フランス語でオーバーコートの総称。現代では丈が短く裾のゆったりしたトッパー風の女性用コートのこと。歴史的には、もともと14世紀には男性用として普及したが、19世紀には男女両方に使われるようになり、その内容は多様化した。 バレル・コート 肩が丸まり裾がすぼまっているカットで、真ん中が膨らんだ感じを表現した、胴が樽(バレル)形のように膨らんでいるシルエットをしたコート。 ブランケット・コート 毛布(ブランケット)のような厚手で大柄のウール素材を使ったコートのこと。ポンチョ型など直線裁ちに近い、単純な裁断のものが多い。 ベスト・コート 袖のないロング丈のベスト(チョッキ)風のコートのこと。別名、ロング・ベスト、ジレ・コートなどともいう。 ポンチョ もともと南米のインディオが着ていた民族衣装で、布の中央部に開いた穴に頭を通して上から被る毛布状外衣。現在は世界中で愛用され、多様な素材でつくられる。 マハラジャ・コート(ネール・コート) インドの王族であるマハラジャが着る服を思わせる立襟で前あきの細身のコート。マハラジャはインド語で藩王や士侯など王族の意味。インドの首相のジャワハルラール・ネルーからネール・コートともよばれる。 ラップ・コート ボタンや留具を使わず、体に巻き付けるように深く打ち合わせ、同じ素材のサッシュ・ベルトでとめるコート。多くはダブル前で、ベルト構造などが異なる似たデザインのものにタイロケンがある。 ランチ・コート 屋外作業に適した実用性が高い防寒性のある3/4丈のショートコート。コットンスウェード製のウエスタン感覚のものや、刈り込んだ羊の毛皮を裏替えした皮革スエードでつくられたシアリング・コートなども含まれる。ランチは米国の大牧場のことで、牧場で働くカウボーイが着用した。和製英語。 ルダンゴト もともとは、男性用の乗馬コートのことを指していたが、現在ではウエストが絞られた裾が少し広がったコートの総称で用いられる。語源は、英語のライディング・コート (riding cort) が訛ってフランス語化した歴史服ルダンゴト (redingote) からきている。18〜19世紀に男性が着用したウエストが絞られた丈長のコートまたは、そこから派生した女性用のガウンやコートの呼称で、時代により様々なデザインがあった。
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