オウンドメディアとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > デジタル大辞泉 > オウンドメディアの意味・解説 

オウンド‐メディア【owned media】


オウンドメディア

【英】owned media

オウンドメディアとは、企業情報発信用い媒体メディア)のうち、自社保有し運営・管理しているメディアのことである。

オウンドメディアの典型的な例としては、いわゆる自社サイト挙げられるメディア形態問われず、自社ブログメールマガジンも、あるいは紙媒体パンフレットリーフレットなどもオウンドメディアに該当し得る。

オウンドメディアは自社直接情報発信携わる方式であり、コンテンツ形式内容自由に設計し自社管理できるという点に大きな利点がある。独自の有益な情報ユーザー直接配信することによって、他社との差別化図り必要に応じて迅速かつ柔軟に最適化を図ることが可能である。他方コンテンツの製作にはある程度コストがかかり、継続的な管理が必要となるといった側面もある。

オウンドメディアは、主にマーケティング分野において「ペイドメディア」(paid media)、「アーンドメディア」(earned media)と対照される。この3形態は総称してトリプルメディア」と呼ばれている。

オウンドメディアなどを媒体通じてユーザー有益なコンテンツ提供し信頼獲得購買意欲促進といったマーケティング手法は「コンテンツマーケティング」と呼ばれている。


オウンドメディア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/02/13 15:25 UTC 版)

オウンドメディア: owned media)とは、自社発行の広報誌やパンフレット、カタログ、インターネットの自社ウェブサイト・ブログなど、企業や組織自らが所有し、消費者に向けて発信する媒体を指す。「ペイドメディア」 (Paid Media) や「アーンドメディア」 (Earned Media) と合わせ、企業マーケティングの核となる3つのメディアとして認識される媒体といえる。

概要

オウンドメディアは主に、ウェブサイトやブログ・または電子メールのように、宣伝主体自体がコントロール可能なコミュニケーションチャンネルを指す。また、オウンドメディアに対立するチャンネルとしてのペイドメディアは主に伝統的な広告を、アーンドメディアは購入や所有することができないコミュニケーションチャンネルを指す。

アーンドメディアはソーシャルメディアや口コミなどコンテンツが話題性を得た場合のみ、コミュニケーションを得ることができる[1]。オウンドメディアに対比する意味としては、アーンドメディアは主にPRによる影響が大きいコミュニケーションチャンネルで、メディアとしては新聞・テレビ・ラジオおよびインターネットのようなすべてのマスメディアを含み、ニュース記事またはイベント・コラムなど多様な形式のコンテンツを含む。

トリプルメディア・フレームワーク

一般にオウンドメディア、アーンドメディアの活用は、ペイドメディアに比べてもっとも費用対効果の高いマーケティング方法であると考えられている[1]。従来のデジタルメディアは、マスメディアに対立するものとしてとらえられることが多かった。トリプルメディア・フレームワークではその点を見直し、マス広告をペイドメディアの1つとして考え、3つのメディアの有機的な連携を、マーケティングコミュニケーションの基本としている。

欧米では「トリプルメディア広告」という言い方は用いられず、その相当語として「POEM広告」という言い方が一般的である。

オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディアの例[2]
タイプ 定義
オウンド
Owned
会社またはその代理店が管理するチャンネル
  • 会社/ブランドのウェブサイト
  • 会社/ブランドブログ
  • オンラインソーシャルネットワークの企業所有のページ/アカウント(Twitterアカウント、Facebookブランドページなど)
アーンド
Earned
会社やその代理店によって直接生成されたのではなく、顧客やジャーナリストなどの他のエンティティによって直接生成される、会社やブランドに関連するメディア
  • Digital media outlets(プロのブログなど)
  • オンラインWOM(ウェブサイト招待状など)
  • オンラインコミュニティやソーシャルネットワークへの投稿
  • オンライン評価およびレビュー(例:レストランの場合は日本なら食べログ、商品の場合はAmazon.comなど)
ペイド
Paid
企業が費用を払って広告掲載する従来型のメディア
  • ディスプレイ/バナー広告
  • 検索広告(Google AdWordsなど)
  • ソーシャルネットワーク広告(Facebook広告など)
  • 電子ダイレクトメール(例えば、電子メール広告)

PESOモデル・フレームワーク

2001年に米国のPR領域の第一人者と言われるジニ・ディートリッヒ氏が提唱されたとされている。顧客目線でマーケティングと営業、サポート、広報のプロセスを一気通貫して設計したカスタマージャーニーに対して、 Paid Media(広告)、Earned Media(口コミ)、Shared Media(SNS)、Owned Media(Webサイト)、と4つのメディアへバランスよく施策を実行する広報マーケティング手法を「PESOモデル」という。

日本ではマーケティング業界を中心に「トリプルメディア戦略」が流行したが、ここでいう「Earned Media(口コミ)」がSNSやブログ、口コミを指していたがソーシャルメディアの拡散性やブランディング要素がビジネスに大きく影響される時代となり「Shared Media(SNS)」が切り離されて考えられる。4つのメディアバランスを整えた設計をし、 オウンドメディアを中心に、Paid Media(広告)、Earned Media(口コミ)、Shared Media(SNS)施策をインハウスエディタなどの担当者によって継続的に実行していくことで集客したユーザーが連携されることで、資産化され、企業・経営にとって機会損失のない本質的なマーケティングの実現が可能だとされている[3]

歴史

2013年のNielsen調査によれば、世界中の調査したすべての国で最も信頼できる情報源としてアーンドメディア(the report as word-of-mouthにも記載)を評価。 またアーンドメディアは、消費者の行動を刺激する可能性の高いチャンネルであることがわかった。

「トリプルメディア」とは、日本アドバタイザーズ協会 Web広告研究会 (Web Advertising Bureau) が、2009年秋に現在のメディア環境およびメディア戦略をあらわすコンセプトとして提唱したとされる[4]

脚注

  1. ^ a b Yu, Jim. “Earned Media Rising - The Earned Media Ripple Effect”. Column: Social Media Marketing Column. Marketing Land. 2014年4月3日閲覧。
  2. ^ Stephen, A.T.; Galak, J. (October 2012). “The Effects of Traditional and Social Earned Media on Sales: A Study of a Microlending Marketplace”. Journal of Marketing Research: 625. 
  3. ^ 制作実績事例 | リンクアンドモチベーション様 | オウンドメディア運用支援サービス | co-step inc.”. PORTFOLIO | 制作実績事例 | co-step inc.. 2021年6月21日閲覧。
  4. ^ 安藤元博. “マーケティングキーワード「トリプルメディア」”. Column: 博報堂 エンゲージメントビジネスユニット エンゲージメントプラニング局. 広告朝日. 2011年1月12日閲覧。

関連項目


オウンドメディア

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 08:54 UTC 版)

marico (ファッションプロデューサー)」の記事における「オウンドメディア」の解説

2020年9月YouTubeチャンネルInstagramアカウント開設パーソナルカラー骨格・顔タイプ診断ベースに、UNIQLOZARAアイテム中心にして似合コーデ作る方法支持得てYouTubeチャンネル登録者1.1万人Instagramフォロワー数が5100人となっている。(2021年5月時点

※この「オウンドメディア」の解説は、「marico (ファッションプロデューサー)」の解説の一部です。
「オウンドメディア」を含む「marico (ファッションプロデューサー)」の記事については、「marico (ファッションプロデューサー)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「オウンドメディア」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

オウンドメディア

出典:『Wiktionary』 (2021/08/16 06:39 UTC 版)

名詞

オウンドメディア

  1. 企業などの組織自らが、配布配信まで携わって全体管理し取り扱う、印刷物映像SNSなどの情報コンテンツ媒体owned media訳されたもの。

関連語



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「オウンドメディア」の関連用語

オウンドメディアのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



オウンドメディアのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
IT用語辞典バイナリIT用語辞典バイナリ
Copyright © 2005-2025 Weblio 辞書 IT用語辞典バイナリさくいん。 この記事は、IT用語辞典バイナリの【オウンドメディア】の記事を利用しております。
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのオウンドメディア (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのmarico (ファッションプロデューサー) (改訂履歴)、オウンドメディアリクルーティング (改訂履歴)、リンクアンドモチベーション (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Text is available under Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA) and/or GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblioに掲載されている「Wiktionary日本語版(日本語カテゴリ)」の記事は、Wiktionaryのオウンドメディア (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、Creative Commons Attribution-ShareAlike (CC-BY-SA)もしくはGNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS