ウムボルトの関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/11 20:16 UTC 版)
「虹色のトロツキー」の記事における「ウムボルトの関係者」の解説
深見圭介 ウムボルトの父。日本陸軍中尉。除隊後は南満州鉄道に入社し、満鉄調査員として大陸工作に関わる。 石原莞爾とは陸軍士官学校の同期。満鉄の延伸計画の調査と称し新疆に入り、その地で当時アルマアタに流刑になっていたトロツキーと接触しようと試みるが、暴漢に襲われ妻とともに殺害される。そのとき、ウムボルトも襲撃されたが、からくも難を逃れる。川島芳子によると、通遼で張作霖のスパイ活動を行っていた。ウルジンによると、外蒙をソ連に奪われ属国にされないよう工作するという任務を与えられて、深見は通遼に向かい、ウムボルトの母親と結婚しモンゴル人のように振る舞っていた。 ウルジン(烏爾金) 満洲国軍少将。興安北警備軍司令兼興安軍官学校校長代理。ロシア語名はウルジン・ガルマーエフ。 ノモンハン事件当時、騎兵4個団の興安北警備軍を指揮する。北警備軍の軍事顧問で日本語通訳は岡本俊雄。史実ではブリヤート人としてロシア領に生まれロシア革命の際に反革命側につき、他のブリヤート人と一緒に満州に脱出。1945年、ソ連の追求を受ける前に、新京のソビエト占領軍領事館に出頭。モスクワに連行され、1947年3月13日に処刑された。1992年に名誉回復される。息子のダシニーマは建国大学を卒業し、ウランバートル国立博物館に勤務している。 作中ではウムボルトの家族と付き合いがあり、ウムボルトも幼少の頃にウルジンを「おおきなアヴ」と呼び慕っていた。満州国の民族協和思想を純粋に信奉しているが、反面、辻や花谷の謀略を嫌い、関東軍上層部とたびたび対立する。 安江仙弘 日本陸軍大佐、大連特務機関長。ウムボルトの父の深見とはシベリア出兵での戦友であった。 民族協和の理想が満州国にあると世界に示す目的のため、ユダヤ人を保護しユダヤ人自治区を築くべくに活動している。ヒューマニスティックな心情に富み、作中ではウムボルトの理解者となる。 ユダヤ問題特務機関長の犬塚惟重とともに、辻らの推し進めるトロツキー計画に反対の立場を採っており、深見の接触したトロツキーは偽物と踏み、その確認のため息子のウムボルトに対し協力を要請する。
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