ウァレンティヌスによるキリスト教グノーシス主義とは? わかりやすく解説

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ウァレンティヌスによるキリスト教グノーシス主義

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/28 14:05 UTC 版)

魂 (キリスト教)」の記事における「ウァレンティヌスによるキリスト教グノーシス主義」の解説

キリスト教初期グノーシス派キリスト教徒ウァレンティヌスは、その他多数の「永遠知恵」との調和という、神秘主義的な異説提唱したヴァレンティヌスは、人間を体(ソーマ)、魂(プシュケー)、霊(プネウマ)の三重からなる実体想定した同様の区分聖パウロテサロニケの信徒への手紙一にも見られるが、ウァレンティヌスはこれをより強化させ、すべての人間半ば休眠中にある「霊的種子(スペルマ・プネウマティケー)」を所有しており、キリスト教徒として霊的発展の中で、霊によりすべての種子結合されキリスト天使等し存在となる事が可能であると考えたウァレンティヌス述べ霊的種子は、ヴェーダーンタ哲学の「ジーヴァ」、イスラム教スーフィズムの「ルー」、その他の伝統宗教における魂の閃き同一の物であることは明白である。そしてキリスト天使は、現代トランスパーソナル心理学における「より高度な自己(ハイヤー・セルフ)」や、ヴェーダーンタ哲学の「アートマン」、と同一である。ウァレンティヌスによればキリスト天使よりの光線である霊的種子は、その淵源回帰する。この回帰真の復活である(ウァレンティヌス自身は、著書真理福音』でこう述べている。「最初に死に次に復活すると言う人々間違っている。生きている間に復活受けない者は、一度死んだならば何も受けないだろう」)。 ウァレンティヌス生命観では、我々の肉体は塵に帰り、魂の閃きすなわちグノーシス主義の言うところの霊的種子は、より高度な自己キリスト天使正しき魂に結合され心理的機能個性担持する存在感情記憶合理的な才能想像力等)は残存するだろうが、プレーローマすなわち充足キリスト天使としての復活果たしたすべての種子回帰する源)には至らないであろう。魂はプシュケー世界である「中位の場所」に留まる。 やがて無数の浄罪の後に、魂は「霊的な肉」すなわち復活後の体を与えられる。この区分はやや当惑させられるが、ネシャマ(精神)がその不変不滅淵源に向かうが、果たされることなく下位世界追いやられるという点で、カバラ思想似ていないこともない同様にウァレンティヌスによれば、完全なる復活キリスト教世界観での世の終わりの後にのみ達成され霊的な肉を獲得し変容した魂が、最終的に 個々キリスト天使への完全な結合を果たす時に、魂はプレーローマ存在する。これが、ウァレンティヌスの言う最後救済である。

※この「ウァレンティヌスによるキリスト教グノーシス主義」の解説は、「魂 (キリスト教)」の解説の一部です。
「ウァレンティヌスによるキリスト教グノーシス主義」を含む「魂 (キリスト教)」の記事については、「魂 (キリスト教)」の概要を参照ください。

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