ウァレンティニアヌス3世暗殺とマクシムスの即位とは? わかりやすく解説

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ウァレンティニアヌス3世暗殺とマクシムスの即位

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 14:24 UTC 版)

ペトロニウス・マクシムス」の記事における「ウァレンティニアヌス3世暗殺とマクシムスの即位」の解説

歴史家アンティオキアヨハネス英語版)の記述によればマクシムスアエティウス粛清するよう皇帝ウァレンティニアヌス3世唆しその結果皇帝自らの手によってアエティウス殺害されたという。 ヨハネス年代記によればある日皇帝ウァレンティニアヌス3世マクシムス賭博行いマクシムス負け手持ちの金がなかった彼は指輪担保として取られた。ウァレンティニアヌス3世かねてからマクシムス美人貞淑な妻ルキニアに懸想しており、この指輪使ってルキニアを宮廷呼び出した。夫の呼び出し受けた信じて疑わなかったルキニアだが、そこはウァレンティニアヌス3世寝室だった。皇帝誘惑頑なに拒んだ彼女だが、皇帝は彼女の衣を脱がせ犯してしまった。夫が皇帝自分売った信じた彼女は帰宅する彼の裏切り激しく非難したマクシムス復讐を誓う同時に人々から憎まれていた、この卑しむべき仇に取って代わる野心抱いたアンティオキアヨハネス年代記によればマクシムスマギステル・ミリトゥム軍務長官)のアエティウス将軍生きている限り復讐実現できない考え、彼を除くことにした。そのため、彼はウァレンティニアヌス3世宦官である侍従長 (英語版) のヘラクレイオス英語版)と共謀した皇帝への影響力強めることを望んでいたヘラクレイオスアエティウス長い間対立していた。二人ウァレンティニアヌス3世対しアエティウスが彼を暗殺して自らが皇帝になろうとしていると吹き込み、彼を抹殺するよう説得した454年9月21日ウァレンティニアヌス3世アエティウスとの会合の席において、ヘラクレイオス助け受けてアエティウスを自らの手刺殺した。 アエティウス殺されるマクシムスウァレンティニアヌス3世に対してアエティウス役職だった軍務長官職に就けてくれるよう頼むが、皇帝はこの望み拒否した。これはヘラクレイオス何者にもアエティウス有していた権力与えてならない皇帝助言していたためであり、アンティオキアヨハネスによればマクシムスウァレンティニアヌス3世拒否苛立ち、彼を暗殺する決めたという。彼はスキタイ族のオプティリヤとトラウスティラを共犯者選び、彼らはアエティウスの元部下であり、将軍死後ウァレンティニアヌス3世護衛務めていた。 マクシムスウァレンティニアヌス3世アエティウス殺害首謀者であり、二人は元上官の仇を討たねばならない説得し、さらに報酬約束した455年3月16日ローマ滞在していたウァレンティニアヌス3世はオプティリヤとトラウスティラそしてその部下たちを護衛従えてカンプス・マルティウス訪れた皇帝弓射訓練のために下馬するとオプティリヤと部下たちが近寄り神殿内で彼を刺したウァレンティニアヌス3世暴漢見よう振り返ったところでオプティリヤが止め刺した同時にトラウスティラがヘラクレイオス殺害した二人スキタイ人帝冠紫衣剥ぎ取りマクシムス送り届けたウァレンティニアヌス3世の突然のむごたらしい死により、西ローマ帝国明確な皇帝後継者存在しない態となり、皇帝官僚軍隊幾つかの党派分かれておのおの皇帝候補推したとりわけ軍隊は三派に分かれた一人目アエティウスの元護衛隊長(英語版)だったマクシミアヌスで、彼はローマで資産家となったエジプト人商人ドミィノスの子であった二人目が後に皇帝となるマヨリアヌスであり、彼はアエティウス没後軍隊指揮執り皇后リキニア・エウドクシア支持受けていた。そして三人目マクシムスであり、元老院支持取り付けていた。結局、この競争勝ったのはマクシムスで、3月17日即位し帝位確保するために廷臣たちに金をばらまいた

※この「ウァレンティニアヌス3世暗殺とマクシムスの即位」の解説は、「ペトロニウス・マクシムス」の解説の一部です。
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