イナーシャ
「イナーシャ」の基本的な意味
イナーシャとは、物体が持つ慣性のことである。慣性とは、物体が自らの運動状態を維持しようとする性質であり、静止している物体は静止し続け、運動している物体はその速度を保って運動し続ける。この性質は、ニュートンの第一法則に基づいている。「イナーシャ」の語源
イナーシャという言葉は、ラテン語の ""iners"" に由来する。""iners"" は「怠惰な、無気力な」という意味を持ち、慣性が物体が自らの運動状態を変えようとしない性質を表していることから、イナーシャという言葉が生まれた。「イナーシャ」の類語
イナーシャの類語として、「慣性」が挙げられる。慣性は、物体が自らの運動状態を維持しようとする性質を指し、イナーシャと同義である。「イナーシャ」に関連する用語・知識
ニュートンの運動の法則
イナーシャは、ニュートンの運動の法則に基づいている。ニュートンの運動の法則は、第一法則(慣性の法則)、第二法則(運動量の変化は力に比例し、その方向に等しい)、第三法則(作用・反作用の法則)の3つの法則からなる。質量
質量は、物体の慣性の大きさを表す物理量である。質量が大きいほど、物体の慣性が大きく、運動状態を変えるために必要な力も大きくなる。運動量
運動量は、物体の運動状態を表す物理量で、質量と速度の積で表される。運動量保存則により、閉じた系では運動量が一定である。慣性力
慣性力は、物体が加速度を持つ際に、慣性によって生じる力である。遠心力や惯性力は慣性力の一種であり、加速度がある座標系でのみ現れる。慣性モーメント
慣性モーメントは、物体の回転運動における慣性の大きさを表す物理量である。物体の形状や質量分布によって決まり、回転運動を変えるために必要なトルクと関係している。「イナーシャ」を用いた例文
1. 地球はイナーシャのために、自転と公転を続けている。 2. 質量が大きい物体ほど、イナーシャが大きくなり、運動状態を変えるのが難しくなる。 3. 慣性モーメントが大きい物体は、回転運動のイナーシャが大きく、回転速度を変えるために大きなトルクが必要となる。イナーシャ
慣性のこと。フライホイールは回転慣性モーメントを大きくするように設計されており、エンジンのトルク変動による回転速度の変動を小さくする。クルマのコーナリングは旋回の中心から外側に向かって慣性力が働き、これは遠心力と呼ばれている。回転慣性モーメントと角加速度をかけるとトルクとなり、質量と加速度の積が慣性力となる。
参照 求心加速度イナーシャ (アルバム)
『イナーシャ』 | ||||
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デレク・シェリニアン の スタジオ・アルバム | ||||
リリース | ||||
録音 | 2000年9月4日 - 2001年2月24日 カリフォルニア州 Leopard Room, Coy Sound Studios[2] | |||
ジャンル | プログレッシブ・メタル、インストゥルメンタル | |||
時間 | ||||
レーベル | インサイド・アウト・ミュージック | |||
プロデュース | デレク・シェリニアン、サイモン・フィリップス | |||
専門評論家によるレビュー | ||||
デレク・シェリニアン アルバム 年表 | ||||
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『イナーシャ』(Inertia)は、アメリカ合衆国のキーボーディスト、デレク・シェリニアンが2001年に発表したソロ名義では2作目のスタジオ・アルバム。日本で先行発売された[3]。
解説
サイモン・フィリップスが共同プロデューサーに起用され、フィリップスは「ラプソディー・イントロ」を除く全曲でドラムスを演奏したのに加えて、10曲中4曲の作曲にも貢献した[2]。タイトル曲と「アストログライド」には、元マハヴィシュヌ・オーケストラのジェリー・グッドマンが参加した[4]。また、エドガー・ウィンターのカヴァー「フランケンシュタイン」等のレコーディングに参加したザック・ワイルドは、シェリニアンがアリス・クーパー・バンドのメンバーとして活動していた頃から親交があったという[5]。
Jonathan Widranはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「皮肉なことだが、誰のリーダー作品なのか知らずにこのアルバムを聴いた者には、ギタリストのジャム・アルバムと捉えられることだろう」「シェリニアンはドラマーのサイモン・フィリップスと共に共同プロデューサーを務め、随所で微妙なハーモニーの箔を付けていることを別とすれば、ここでは彼の役割が明瞭でない」と評している[4]。
「イナーシャ」の発表後、シェリニアンのもとに電話があった。声の主はスティーヴ・ヴァイで、「君のアルバムを聴いた。すばらしかったんで、よくやったと言いたくて電話した」と彼は言った。その後、GENERATION AXEにおいてスティーヴ・ヴァイ、ザック・ワイルド、ヌーノ・ベッテンコート、トーシン・アバシらと、このアルバムでもカバーした「フランケンシュタイン」を演奏している。
2014年2月11日には、「イーグル・ロック」傘下のレーベルArmoury Recordsから再発CDが発売された[6]。
収録曲
特記なき楽曲はデレク・シェリニアンとサイモン・フィリップスの共作。
- イナーシャ - "Inertia" - 4:20
- フランケンシュタイン - "Frankenstein" (Edgar Winter) - 3:31
- マタ・ハリ - "Mata Hari" (Derek Sherinian, Simon Phillips, Tony Franklin) - 6:22
- イーヴィル・クニーヴィル - "Evel Kneivel" (D. Sherinian) - 3:16
- ラ・ペラ・ロカ - "La Pera Loca" - 5:06
- グッバイ・ポークパイ・ハット - "Goodbye Porkpie Hat" (Charles Mingus) - 6:23
- アストログライド - "Astroglide" - 4:35
- ホワット・ア・シェイム - "What a Shame" (D. Sherinian, Al Pitrelli) - 5:01
- ラプソディー・イントロ - "Rhapsody Intro" (D. Sherinian, Virgil Donati) - 1:41
- ラプソディー・イン・ブラック - "Rhapsody in Black" (D. Sherinian, V. Donati) - 6:40
参加ミュージシャン
- デレク・シェリニアン - キーボード
- サイモン・フィリップス - ドラムス(#9を除く全曲)
- スティーヴ・ルカサー - ギター(on #1, #3, #5, #6, #8, #9, #10)、エレクトリック・シタール(on #3)
- ザック・ワイルド - ギター(on #2, #4, #8)、アコースティック・ギター(on #8)
- ジェリー・グッドマン - エレクトリック・ヴァイオリン(on #1, #7)
- トム・ケネディ - ベース(on #1, #6, #10)
- トニー・フランクリン - ベース(on #2, #3, #4, #8)
- ジミー・ジョンソン - ベース(on#5, #7)
脚注・出典
- ^ “デレク・シェリニアン/イナーシャ”. CDJournal.com. 音楽出版社. 2016年7月13日閲覧。
- ^ a b c Derek Sherinian - Inertia (CD, Album) at Discogs
- ^ 日本初回盤CD (ZACB-1049)帯
- ^ a b Widran, Jonathan. “Inertia - Derek Sherinian”. AllMusic. 2016年7月13日閲覧。
- ^ Perri, David (2001年9月16日). “Derek Sherinian - Inertia Personified!”. Bravewords.com. 2016年7月13日閲覧。
- ^ “Armoury Records To Reissue Five Of Derek Sherinian's Solo Albums”. Bravewords.com (2013年12月9日). 2016年7月13日閲覧。
- ^ 日本初回盤CD (ZACB-1049)ライナーノーツ内トラック・リスト
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