イシカワガエル
和名:イシカワガエル |
学名:Rana ishikawae |
カエル目 |
分布:奄美大島,沖縄本島の固有種で,沖縄県の天然記念物。環境庁の絶滅危惧[1]B類。 |
写真(上):イシカワガエル成体 |
説明 日本のカエルの中で最も美しいという評判がある。そのためか,国内外で繁殖されている。こうした個体を自然環境下に放すと,(1)飼育下で感染した病気を野外個体群にうつす可能性があり,(2)異なる場所の個体群の遺伝子による遺伝子汚染が考えられるので,必要がない限り絶対にしてはならない。山地の森林に棲み,林床の伏流水に冬期産卵する。区別点: 体表にイボが多いので,ハナサキガエル,アオガエル類との区別は容易。鳴き声:遠くから聞くと,ヒョーッ,と聞こえる。近くではクオッと聞こえる。 |
石川蛙
イシカワガエル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/19 16:46 UTC 版)
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イシカワガエル | |||||||||||||||||||||||||||
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![]() イシカワガエル Rana ishikawae
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保全状況評価[a 1] | |||||||||||||||||||||||||||
ENDANGERED (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) ![]() | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Rana ishikawae (Stejneger, 1901) | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
イシカワガエル | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Isikawa's frog |
イシカワガエル(Rana ishikawae)は、アカガエル科ニオイガエル属に分類されるカエル。
分布
日本(奄美大島、沖縄島北部)[1][2][3][4]固有種[a 2]
形態
体長オス8.8-10.6センチメートル、メス10.5-11.7センチメートル[1][a 2]。頭部は大型だが、体型はやや細い[1][3]。背面の皮膚は円錐形の大型隆起や顆粒状の小型隆起で覆われる[1][a 2]。背面の体色は緑色や黄緑色で、黒褐色や紫褐色の斑紋が入る[1][3][a 2]。腹面の体色は白く、網目状に黒褐色の斑紋が入る[1]。
指趾の先端は吸盤状で[4]、趾の間には水かきが発達する[1]。
分類
奄美大島の個体群と沖縄島の個体群では形態や核型が異なるとされる[2][3][a 2]。
生態
山地にある森林内を流れる渓流の周辺などに生息する[1][2][3][4][a 2]。夜行性で、昼間は岩の割れ目などで休む[3]。
食性は動物食で、昆虫、ザトウムシ、多足類、甲殻類などを食べる[1][3][a 2]。
繁殖形態は卵生。沖縄島の個体群は1-2月、奄美大島の個体群は4-5月に源流の近くにある岩の下や隙間、斜面地下にある伏流水が溜まった穴などに約1,000個の卵を産む[1][2][3][a 2]。幼生は8月に変態し幼体になるが、一部は翌年の5-6月に変態する[1][3][a 2]。
人間との関係
開発による生息地の破壊などにより生息数は減少している[1][3][a 2]。1985年に沖縄県の[3]、2003年に鹿児島県[a 3]の天然記念物に指定されている。
絶滅危惧IB類 (EN)(環境省レッドリスト)[3][a 2]
参考文献
- ^ a b c d e f g h i j k l 小原秀雄・浦本昌紀・太田英利・松井正文編著 『動物世界遺産 レッド・データ・アニマルズ4 インド、インドシナ』、講談社、2000年、126、210-211頁。
- ^ a b c d 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、306頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l 千木良芳範 「イシカワガエル」『沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(レッドデータおきなわ)-動物編-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2005年、133-134頁。
- ^ a b c 深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編 『動物大百科12 両生・爬虫類』、平凡社、1986年、163頁。
関連項目
外部リンク
- ^
The IUCN Red List of Threatened Species
- Yoshio Kaneko, Masafumi Matsui 2004. Odorrana ishikawae. In: IUCN 2009. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2010.4.
- ^ a b c d e f g h i j k 環境省 自然環境局 生物多様性センター
- ^ 鹿児島県 Kagoshima Prefectural Government
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