やすくに‐じんじゃ【靖国神社】
靖国神社(やすくにじんじゃ)
1869年に明治天皇が東京・九段に建てた神社が靖国神社の起源だ。明治維新をはじめ、その後の国事、特に太平洋戦争で国のために命を失った人々の霊が眠っている。
靖国神社は宗教法人の一つに過ぎないが、以前、自民党が靖国神社法案を発表したことがある。この法案は、靖国神社を内閣総理大臣が監督する機関と位置付け、その儀式や行事に必要な経費を国費で負担するという内容だった。
靖国神社法案は、1974年の衆議院で強行採決されたが、政教分離の原則などを定めた憲法に反すると考えられることから、参議院で廃案とされた。
その後、1985年8月15日(終戦の日)には中曽根内閣のもとで、首相と閣僚による公式参拝が戦後初めて行われた。しかし、中国や韓国などの近隣諸国から批判の声が高まり、8月15日の公式参拝は行われなくなった。個人として訪れる「私的参拝」という形を取ったり、終戦の日を避けて参拝したりするのが慣例となっている。
戦没者の遺族の感情を優先するのか、それとも近隣諸国の被害感情に配慮するのかという点が問題を難しくしている。
(2001.05.11更新)
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