なぜ地理学でなく地学なのかとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > なぜ地理学でなく地学なのかの意味・解説 

なぜ地理学でなく地学なのか

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/27 17:20 UTC 版)

東京地学協会」の記事における「なぜ地理学でなく地学なのか」の解説

東京地学協会は、渡辺洪基ウィーンにおいて会員だったGeographische Gesellschaft鍋島直大長岡護美ロンドンにおいて会員だったGeographical Societyを範としているのに、geography訳語そのまま用いて地理学協会名付けず東京地学協会」と名付けている。これには2つ理由考えられている。 1つは、当時明治10-20年代地理という言葉中国伝来国郡誌(方誌)を指していたと思われることである。これは、文献模索することで地方国軍沿革調べ一定の基準によって現状記載することである。この史官思想によって、日本では明治初期から太政官地誌課あるいは内務省地理局において、『皇国地誌』の編集全国的に進行させていた。これが当時地理のもつ固定した意味であった。 もう1つは、西洋伝来のゼオガラヒーの意味である。この言葉は、幕末には、五大洲形状人種各国政体都府軍備等を主とする諸国誌を意味し、やがて慶応から明治初期にかけては、国尽くし往来もの風の世界知識意味し、さらに学制発布に伴い文部省師範学校取り入れられて、教育のための重要な素材として用いられたものを意味したこのような意味内容解釈され地理以外のものを渡辺洪基らがヨーロッパで見て、それを日本でも必要だ考え、それを日本語で表すには、従来地理では誤解を招く可能性があったため、協会創設者たちはGeographical Society地理学協会とせず、地学協会としたのである。なぜ、従来地理では誤解を招く可能性があったのかと言うと当時の人々にとって地理江戸時代以来の、土地国状記載意味していたからである。当時の人々は、Geology地質学)を、土地のことを研究する学問解釈し、それを地学呼んだ小藤文次郎は、元来地学地球学の意味であったが、東京地学協会人々は、地球学省略して地学とし、その名称が類似しているため、地理学Geo-graphyをErdkunde(地学)としたと述べている。現在、日本地学Earth Science訳されGeography地理学であるのに、地学雑誌の英名が「journal of Geographyとなっている理由もここにある。

※この「なぜ地理学でなく地学なのか」の解説は、「東京地学協会」の解説の一部です。
「なぜ地理学でなく地学なのか」を含む「東京地学協会」の記事については、「東京地学協会」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「なぜ地理学でなく地学なのか」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「なぜ地理学でなく地学なのか」の関連用語

なぜ地理学でなく地学なのかのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



なぜ地理学でなく地学なのかのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの東京地学協会 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS