【千歳空港】(ちとせくうこう)
北海道千歳市に所在する、防衛省管理の軍民共用空港。
隣接して民間機専用の新千歳空港があるため、事実上軍用飛行場(航空自衛隊が供用)として利用されている。
本空港の歴史は、1926年に当時の千歳村民有志が建設した着陸場にはじまる。
その後、1939年に帝国海軍航空隊の基地が開庁し、大東亜戦争中は日本列島北部の有力な航空基地となった。
終戦後は日本国内の多くの飛行場と同様、連合国軍(アメリカ軍)に接収されていたが、1957年に日本政府(防衛庁)に返還され、航空自衛隊の基地(千歳基地,JASDF Chitose Air Base)が開設。
以来、航空自衛隊の基地と民間施設が併設された軍民共用飛行場として用いられてきた。
そして1970年代になると、北海道と本州とを往来する旅客が利用する交通手段がそれまでの鉄道及び船舶(旧国鉄青函航路)から航空機へシフトしはじめ、1980年代初頭には8割が航空機を利用するまでに至ったが、同時に、自衛隊施設との並存が問題になってきた。
施設の物理的な収容能力もさることながら、本空港に所在する空自基地は、米ソ冷戦当時の仮想敵国とされていたソ連と千島列島・宗谷海峡を挟んで向き合う「最前線」の航空基地であったことから、所在の戦闘機部隊に対領空侵犯措置(スクランブル)の発令される頻度が極めて高く、民間機の便数増加に伴ってそれとの並存が難しくなっていった。
このため、1988年に本空港東側に民間機専用の滑走路及び施設を建設し、民間機の全てを「新千歳空港」と名づけたその施設に移行、事実上の軍用飛行場となった。
現在は空自の他、海上保安庁の航空基地も置かれている。
空港情報
種別:共用飛行場(防衛省管理)
滑走路:3,000m(18L/36R)、 2,700m(18R/36L)
3レターコード:なし
4レターコード:RJCJ
自衛隊の配備部隊
航空自衛隊(以下、この項において同じ)
その他の官公庁航空組織
- ちとせくうこうのページへのリンク