それ以降の展開
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Daley & Edgecombe (2014) の見解に基づいたアノマロカリス・カナデンシスの復元図 Daley & Edgecombe (2014) の復元をベースにしつつ、2020年までの新しい発見を反映したアノマロカリス・カナデンシスの復元図 アノマロカリス・カナデンシスの3枚の甲皮。左右の甲皮は一時期では大きな複眼と誤解釈された。 Daley & Edgecombe (2014) ではアノマロカリス・カナデンシスの全面的な再記載が行われ、本種の復元が大幅に更新された。各鰭の前縁を走る一連の皺・背中の鰓らしき構造体(setal blades)・尾扇中央の突起部・頭部背側の甲皮(H-element)などの新しい形質が発見されるだけでなく、前部付属肢はより左右平たく、複眼はより大きく、鰭の数は(首と尾部の鰭を除いて)13対など、一部の既知の構造も更新された。本種の背側の甲皮は Daley & Edgecombe (2014) では前後に幅広いとされたが、Zeng et al. (2017) 以降では向きが90度修正され、左右に幅広いとなった。本種の最大体長は、正確の比率に基づいた Lerosey-Aubril & Pates (2018) の推算によって一般に知られる( Briggs 1979 由来の)1 mから38 cmへと大幅に下方修正された(前述参照)。Moysiuk & Caron (2019) に行われる再検証では、前述の Daley & Edgecombe (2014) に大きな複眼と解釈された部分は眼らしからぬ保存状態をもち(硬組織のように明瞭な輪郭をもつ・同じ堆積累層で化石化した眼において特徴的な光沢と色合いを欠く)、むしろ頭部の左右に備わる楕円形の甲皮(P-element)であることを明らかにした。Zeng et al. (2020) では、本種の前部付属肢の柄部は(キリンシアの前端の付属肢にも見られる、腹側に広げた節間膜があることを示唆する)斜めの境界線があると示された。
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それ以降の展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 02:49 UTC 版)
2010年代以前の見解に基づいた本種の復元模型 2021年までの見解に基づいた本種の復元図 21世紀では、Whittington & Briggs 1985 と Collins 1996 ほど本種に対して大幅な再記載はなかったものの、いくつかの特徴は更新され続けていた。Daley & Bergström 2012 ではアノマロカリスの歯は「ペイトイア」でなかったことが判明した同時に、Conway Morris 1978 の見解を基に本種の学名は「Laggania cambria」から「Peytoia nathorsti」に戻された。また、本種の前部付属肢は Daley et al. 2009 などでフルディアのものと混同されたが、Daley et al. 2013 以降では区別されるようになり、未命名種 cf. Peytoia の前部付属肢も本種から区別されつつある。他のラディオドンタ類と同様に甲皮をもつ可能性は Daley et al. 2013 に示され、左右の甲皮の存在は Moysiuk & Caron 2019 で明らかになった。 Collins 1996 に「腹側の鰭に繋ぐロード状の構造」と解釈された部分は鰓と胴節の連結部、Whittington & Briggs 1985 に「鰓の塊」と解釈された部分は背側の鰭であることも後に解明された。Moysiuk & Caron 2021 では、前部付属肢の基部は更に1本の目立たない内突起をもつことが判明し、先端の爪は2節が含まれるとされ、前部付属肢の肢節数は従来の11節から13節に更新された。
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