からこ・かぎいせきとは? わかりやすく解説

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唐古・鍵遺跡

名称: 唐古・鍵遺跡
ふりがな からこ・かぎいせき
種別 史跡
種別2:
都道府県 奈良県
市区町村 磯城郡田原本町
管理団体
指定年月日 1999.01.27(平成11.01.27)
指定基準 史1
特別指定年月日
追加指定年月日 平成20.03.28
解説文: 唐古・鍵遺跡は,奈良盆地のほぼ中央部流れ初瀬川形成した沖積低地位置する弥生時代代表的な大規模環濠集落跡である。人物シカなどの絵画が措かれた土器石器が担土する遺跡として、明治時代から著名であった昭和12年京都大学奈良県による唐古池の発掘調査によって,多数竪穴貯蔵穴多量土器・石器木製品などが発見された。後に第1次とされるこの調査の成果として,鎌・などの木製農耕具木器盛行日本初め確認され弥生時代性格が明らかとなり,また近畿地方弥生土器編年基準作られた。
 遺跡範囲確認する目的で,昭和42年から昭和56年の間に奈良県教育委員会が5次にわたる調査実施しその後昭和61年から平成9年の間に田原本町教育委員会が6次にわたる調査実施し多重環濠がめぐる我が国有数大規模な集落跡であることが明らかになりつつある。また,開発に伴う田原本町教育委員会による事前調査成果合わせて
掘立柱建物人骨の残る木棺墓壺棺墓井戸橋脚などの遺構多種多様多量遺物など貴重な発見相次いでいる。
 これまでの調査結果から,本遺跡は以下のような変遷考えられている。縄文時代晩期遺物わずかながら出土しているが,この時期遺構認められない弥生時代前期前半には馬蹄形をなす微高地上に2~3の比較小規模な集落形成され、明確ではないが,前期後半には一都の集落環濠めぐらされるようである。中期になると,幅釣10mの巨大な環濠を径400mわたってめぐらせ舵機簿集落へと発展する。この環濠外側にはさらに3~5条環濠がめぐり,幅100150m環濠の帯を形成している。中期後葉から後期にかけては,この環濠帯は幅150~2
00m程度にまで拡大し集落が最も大規模になったと考えられる。この時期には,青銅器鋳造関連する遣物が集落東南部から出土しており,付近に工房存在推定される弥生時代の末から古墳時代始めにかけて,環濠認められなくなり集落衰退したものと考えられる
 出土品には,木製農耕具とその未製品建築部材,鐸形土製品楼閣描いたとされるものをはじめとした多数絵画土器銅矛銅鏃青銅器土製鋳型,鞘入り石剣骨角器,刻骨,連結したイノシシ下顎骨糞石多量動・植物遺体などがあ豊富な内容と量を誇る。
 本蓮跡は,弥生時代研究において画期的な基礎作った学史的に著名な遺跡である。また,我が国有数規模を誇る拠点的な多重環濠集落であり,弥生時代一中心地であった近畿地方中枢部における社会実態その変遷過程示し,さらに多種多様な出土遺物当時の生活の状態を伝え上できわめて重要である。よって,史跡指定指定し保護しようとするものである
史跡名勝記念物のほかの用語一覧
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