おきざりにした悲しみはとは? わかりやすく解説

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おきざりにした悲しみは

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/13 15:37 UTC 版)

吉田拓郎 > 吉田拓郎の作品一覧 > おきざりにした悲しみは
「おきざりにした悲しみは」
よしだたくろうシングル
初出アルバム『よしだたくろう 1971〜1975』
B面 花酔曲
リリース
規格 シングル・レコード / SOLA 68-OD
ジャンル フォークソング
時間
レーベル Odyssey/CBS Sony
作詞 岡本おさみ
作曲 吉田拓郎
チャート最高順位
  • 週間11位オリコン[1]
  • 登場回数21回(オリコン)
  • 売上19.2万枚(オリコン)
よしだたくろう シングル 年表
旅の宿
(1972年)
おきざりにした悲しみは
(1972年)
伽草子
(1973年)
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おきざりにした悲しみは」(おきざりにしたかなしみは)は、よしだたくろう(現・吉田拓郎)の6枚目のシングル1972年12月21日発売。発売元はOdyssey/CBS Sony

オリジナルアルバム未収録であり、1975年に発売された『よしだたくろう 1971〜1975』をはじめ、『よしだたくろう ベスト・セレクション』や『吉田拓郎 THE BEST PENNY LANE』、『From T』などのベストアルバムに収録されている。

背景

拓郎は広島から上京して間もない頃、ラジオ関東の『スペース・カプセル』で森山良子と会い[2]、馬が合ったことから1973年1月7日に渋谷公会堂でジョイント・コンサートを行った[2]。『週刊明星』はこの組み合わせを「73年フォーク界の男女両横綱であることは間違いなし」と評した[2]。お客はほとんど拓郎目当ての女の子で埋められた[2]。それぞれの持ち歌を歌った他、「この広い野原いっぱい」と「旅の宿」をデュエットした[2]。拓郎は前年1972年に大ブレイクを果たした実績から「これまでのフォークは仲間うちだけではしゃいで満足していた。それも音楽的にあまり高くない水準でな。そんなんじゃもう通用しない、73年はフォークも一時のブームに頼ることを許されず、純粋に音楽性をどう追求するかが問われる。これからはフォークも確固たる自分のメロディ、詩を持たなければならない」などと爆弾発言した[2]

制作

前作「旅の宿」に引き続き、作詞を岡本おさみが担当したシングルである。

レコーディングは、柳田ヒロチト河内高中正義、拓郎の4人のみで行われた[3]

拓郎はこの年夏のシングル旅の宿」、アルバム元気です。』のメガヒットで年収が1億円を超え[4]、1ステージのギャラは70万円に跳ね上がったと言われた[4]。2箇所住んだ高円寺マンションは、どちらも酒と賭けごと目当ての来客が多く[4]、手狭になったため、またフォークシンガーとして初めて商業的な成功を収めたこともあって[4]、マスメディアからあることないこと色々書かれたこともあり[5]、8月いっぱいで高円寺を引き払い中目黒に引っ越した[4]。フォークが音楽誌だけでなく、一般の週刊誌にも取り上げられるようになったのは、吉田拓郎の成功があった以降の話で[5]、これほどの成功を収めてもまだ「吉田拓郎はダメになった」と叩く者がいた[5]。心機一転での新作シングルとなる[4]

影響

原田宗典の2024年の著書『おきざりにした悲しみは』(岩波書店)は、本曲から着想を得たという[6]

収録曲

Side:A

  1. おきざりにした悲しみは(3分59秒)
    作詞:岡本おさみ

Side:B

  1. 花酔曲(4分7秒)
    作詞:吉田拓郎

脚註

  1. ^ 『オリコン・シングル・チャートブック(完全版):1968 - 2010』オリコン・エンタテインメント、2012年2月、367頁。ISBN 978-4-87131-088-8
  2. ^ a b c d e f 「'73フォーク界に嵐を呼ぶか 森山良子とよしだたくろうが新春早々ジョイントリサイタルで爆弾発言!」『週刊明星』1973年1月21日号、集英社、44–45頁。 
  3. ^ 2018年に発売されたセレクトアルバム『From T』の『必読!書き下ろしライナーノーツ』より。
  4. ^ a b c d e f 「多様化するフォークの旗手たち 吉田拓郎の最新身上調査」『guts』1972年11月号、集英社、14–15頁。 
  5. ^ a b c 「多様化するフォークの旗手たち ZOOM–UP とっぷ・ふぉーく・しんがー泉谷しげる放談録 キツイですゾー」『guts』1972年11月号、集英社、17頁。 
  6. ^ 川村律文 (2024年12月4日). “原田宗典さん 『おきざりにした悲しみは』刊行 吉田拓郎の曲から着想”. 読売新聞オンライン. 読売新聞社. 2024年12月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月8日閲覧。

関連項目




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