『ゴジラ対メガロ』のジェットジャガー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 23:24 UTC 版)
「ジェットジャガー」の記事における「『ゴジラ対メガロ』のジェットジャガー」の解説
青年科学者・伊吹吾郎が開発した、カラフルな色彩の等身大ロボット。機体内の良心回路により、「人間に会ったらお辞儀をする」「人間の言葉を理解して妥当な反応を示す」などの簡易的な自立行動を起こす。普段は研究所の電波操縦器(緊急時は超音波装置)で操作される遠隔操縦タイプだが、正義の意思が芽生えた良心回路の影響から奇跡的に自我に目覚め、それによる巨大化が可能となる。吾郎にとって想定外の事態となったこの巨大化は、間近で目の当たりにしたメガロにとっても同様であり、ジェットジャガーから攻撃を受けるまで立ち尽くすという精神的影響を与えている。出現地点は北山湖→東京→怪獣島→北山湖周辺。 もともと日常生活の補助用として開発されたため、戦闘時は肉弾戦が主となる。飛行能力を有しており、巨大化時にはゴジラを抱えて飛行するなど、その推力は高い。設定では妨害電波を放つ機能を持ち、口からは液体窒素を吐く。 シートピア人によって強奪されてメガロの水先案内を行うが、吾郎らがこれを奪回してゴジラを呼びに怪獣島へ向かう。帰還した後には自分の意思を持って巨大化し、ゴジラの到着までメガロと優勢に戦うが、そこにガイガンが出現する。2対1となって追いつめられるも、ゴジラの加勢を受け、激闘の末にガイガンとメガロを撃退する。その後、本来のサイズに戻ったジェットジャガーからは自我が消え、良心回路も従来の限定的な機能を残すのみとなる。 スーツアクターは駒田次利、森正親。 ジェットジャガーが巨大化するという設定は、脚本・監督の福田純のアイディアであるが、特技監督の中野昭慶はこの巨大化の映像化にリアリティをどう出すかで悩み、「一番頭が痛かった部分」としていて、「あまりうまくいかなかった」と振り返っている。 書籍『東宝編 日本特撮映画図鑑』では、巨大化のイメージは子供の夢の膨らみを表現していると解釈している。 造形 造形は安丸信行と小林知己。頭はFRP、胴体はウェットスーツに板状のフォームラバーを貼り合わせて制作されている。眼は自動車のテールランプの流用。このスーツの頭部は、2014年時点で現存が確認されている。 1/2サイズの飛び人形が製作されている。この飛び人形は現存しているが表面のFRPが剥がれており、特撮監督の原口智生により表面にテープを張って新たに型を採り、FRPで作り直された。この複製は、2012年の「館長 庵野秀明特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」にジェットジャガーのマスクと共に展示された。
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