『コルク』時代
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2012年(平成26年)講談社を退社し、作家のエージェント会社(日本初のクリエイターエージェンシー)コルクを設立。『株式会社コルク』代表取締役社長CEOに就任。著名作家陣とエージェント契約を結び、作品編集、著作権管理、ファンコミュニティ形成・運営などを行う。従来の出版流通の形の先にあるインターネット時代のエンターテイメントのモデル構築を目指している。『コルク』という社名は、ワインのコルクに由来している。「いいワインを世界に届け、後世に残す」には、いいコルクで栓をする必要がある。「クリエイターが生み出した作品を、世界に届け、後世に残す」ために必要不可欠な会社になりたいと願い、社名を決めた。 もともと作家のエージェント業は欧米の先進国では一般的なビジネスモデルなのに、日本だけ存在しなかった。日本は出版流通が優れており、出版社とテレビ局の関係も深いので、出版社の編集者に認められれば作家として成功し、作品をメディアに載せることができた。しかしインターネットが出版やテレビなどに代わってメディアとしての力を大きく持ちつつあるいま、その新しい出口に対応できるエージェントが必要になったことに気付く。IT時代に生まれた作家エージェント会社が必要な時代で、そこに大きな価値があると考える。 作家とファンが一緒に作品をつくる『CORK BOOKS』を立ち上げる。「お題」に対して作家が漫画をアップ。作家同士やファンがコメントし合うことで質を高めていくウェブ上の作家支援プラットフォーム。意図的に開設当初は、漫画を描いたことがないコルクのメンバーが表現が拙い作品をアップすることを狙った。多様な作品が集まるほうが場は盛り上げ、プラットフォームとしての機能を果たしやすいと考えた。ユーザー同士の協奏によって新たな表現を生むコミュニケーションの場を大切に思う。 2018年(平成30年)『YouTubeチャンネル『マンガ編集者・佐渡島チャンネル』を開設。マンガを描く人を応援するため、マンガを描くのに役立つ様々な話をしている(2022年現在,89万回再生数)。同年『堀江貴文イノベーション大学校』編集学部の特任教授に就任。 2019年(令和元年)プロのマンガ家を育成する『コルクラボ専科マンガコース(コルクラボマンガ専科)』と、既存の流通システムに限定しないインディペンデント・レーベル『コルクインディーズ』を立ち上げる。 2021年(令和3年)著書『ぼくらの仮説が世界をつくる』『観察力の鍛え方』を立て続けに出版。同年、福岡県福岡市に移住。コロナ禍でリモートワークが増えたことと、3児の父として家族の時間を多くもちたいことを理由に福岡空港から市街地まで至近距離でアクセスがよく、東京便もたくさん出ていて中国や韓国への直行便も出ているアクセスの良さが理由になった。 現在は、火曜から土曜日の毎晩20時から「佐渡島の今日の振り返り」と題して音声アプリ『Voicy』で配信。毎週水曜日にnoteマガジン『コルク佐渡島の好きのおすそ分け』を配信。noteサークル『コルク佐渡島の文学を語ろう』を運営する。
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