佐渡島庸平
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/07/26 05:41 UTC 版)
さどしま ようへい
佐渡島 庸平
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生誕 | 1979年7月24日(46歳)![]() |
国籍 | ![]() |
出身校 | 東京大学文学部 |
職業 | 実業家・編集者 |
著名な実績 | コルク創業者 |
佐渡島 庸平(さどしま ようへい、1979年7月24日 - )は、日本の実業家、編集者、著作家。従弟はセーフィー創業者・代表取締役社長CEOの佐渡島隆平[1]。
来歴
兵庫県神戸市出身[2]。小学6年生の夏まで東京学芸大学附属世田谷小学校に通う。神戸市に住む同い年のいとこの家に居候し中学受験をするが、甲陽学院中学校と東京の麻布中学校に不合格になり、家族を追って渡航した[3]。三井物産に勤務する父の仕事の関係で中学時代を南アフリカ共和国で過ごし[4]、ヨハネスブルグ日本人学校に学ぶ。
中学3年生の夏に帰国[5]。遠藤周作が好きだったこともあり進学先に灘高等学校を選んだ[5]。高校の同期に理論物理学者の立川裕二、経営コンサルタントの岡村聡、登山ガイドの山田淳らがいる[6][7]。
東京大学文科三類に進学し、東京大学文学部卒業後の2002年に講談社に入社し、週刊モーニング編集部に所属。『バガボンド』(井上雄彦)、『ドラゴン桜』(三田紀房)、『働きマン』(安野モヨコ)、『宇宙兄弟』(小山宙哉)、『モダンタイムス』(伊坂幸太郎)、『16歳の教科書』などの編集を担当する。『ドラゴン桜』は佐渡島の「東大は甲子園に行くより簡単」という発言に三田紀房が興味を持ったことがきっかけで生まれた[8]。
2012年に講談社を退社し、契約作家の作品編集や及び作権管理、ファンコミュニティ形成・運営などを行うエージェント会社(日本初のクリエイターエージェンシー)コルクを設立。後に「コルクラボ」「コルクラボ専科マンガコース(コルクラボマンガ専科)」「コルクインディーズ」を立ち上げる[9][10]。現在はコルク社代表取締役会長。また、2025年に開学したZEN大学においては知能情報社会学部の客員講師を兼任していた[11]。
移動のしやすさと自然の豊かさが決め手になり、2020年に福岡県に移住を決めた[12]。
人物
- すべての作品は「愛」がテーマと考えている[13]。
- 悩むことには意味は無くすぐ決断し行動すべきとの価値観を持つ[14]。
- 「面白法人カヤック」社でのあだ名は「サディ」。特技は精神的にどんな状況でもよく寝ること[15]。
- 起業のきっかけには、高校時代の友人各務泰紀がもっと仕事をしないと望みながら30代で亡くなったことがある。より仕事を楽しむため講談社の同僚である三枝亮介とともに、コルクを創業した[16]。
- コルクで宇宙兄弟の物語にちなみALS(筋萎縮性側索硬化症)「せりか基金」を造り、研究者を支援している[17]。
- 堀江貴文のゼミの後輩で収監時にも交流を持つ。堀江から「めちゃくちゃ天才なんです、びっくりするくらい。」と評される[18]。
- 20代後半の離婚を機に、自分が人生で一番大切と思うようになった[19]。
- 3人の息子は交互に不登校になっていると明かしている[20]。
編集歴
- 田内学は高校の1年後輩の佐渡島庸平を紹介され本を書くことを決め、お金の教養小説「きみのお金は誰のため」を執筆した[21][22]。また、田内は執筆する前に佐渡島に言われた「安倍さんにだって伝わります」をずっと心に留めておいた[23]が、後に安倍晋三が出席する勉強会に講師として登壇した[24]。
書籍
著書
- 『観察力の鍛え方 一流のクリエイターは世界をどう見ているのか』SBクリエイティブ 2021.9
メディア出演
- テレビ
- 川島・山内のマンガ沼(ytv) - 「芸人4コママンガ王選手権」コーナー審査員
ラジオ
- CROSS FM Reboot Program〜マンガ編集者 佐渡島庸平の福岡を味わう(CROSS FM)
脚注
- ^ “セーフィー 佐渡島隆平 × コルク 佐渡島庸平 対談”. 2023年10月7日閲覧。
- ^ “佐渡島庸平さん(編集者)レポート”. 2021年2月23日閲覧。
- ^ “灘高突破の『ドラゴン桜』編集者 南アで培った勉強法”. NIKKEI リスキリング (2018年3月19日). 2025年7月24日閲覧。
- ^ “あなたの「読書」にセンスはあるか?”. 東洋経済オンライン. 2023年10月7日閲覧。
- ^ a b “スペシャルコラム(佐渡島庸平氏)”. uhha.net. 2021年2月23日閲覧。
- ^ “「先生が生徒に学ぶ」灘高 上下ない校風、起業支える”. 2023年10月7日閲覧。
- ^ “山田淳、岡村聡、佐渡島庸平---灘高同期の3人がトコトン語る 同級生だから明かせる「ぼくたちはなぜ起業家を目指したか」”. 現代ビジネス. 2020年11月22日閲覧。
- ^ “「東大は甲子園に行くより簡単」異色の名作『ドラゴン桜』誕生秘話”. FRIDAYデジタル (2019年4月29日). 2020年11月22日閲覧。
- ^ “「編集」と「経営」は似ている。 どちらも「意思決定」の塊だ。”. Turning Point プロフェッショナルのターニングポイント. 2020年11月22日閲覧。
- ^ “佐渡島庸平の履歴書|「お荷物の新入社員」から抜け出すために、ある編集者がやったこと ぼくらの履歴書”. エンゲージ (2020年5月12日). 2025年7月21日閲覧。
- ^ “教員一覧 | ZEN大学”. ZEN大学. 2025年6月13日閲覧。
- ^ “「もう、東京には戻れない」ーコルク・佐渡島庸平が<移住先>で見つけた次の時代の経営とクリエイティブのヒント”. あさま社 note (2023年5月29日). 2025年7月21日閲覧。
- ^ “コルクと組むとバズらなくなる?インターネット時代のマンガ家のあり方。佐渡島庸平 #サプライジングパーソン”. GMO (2023年9月6日). 2025年7月21日閲覧。
- ^ “「編集」と「経営」は似ている。どちらも「意思決定」の塊だ。”. クライス&カンパニー (2016年5月30日). 2025年7月21日閲覧。
- ^ “佐渡島 庸平 取締役会/社外取締役(監査等委員)”. 面白法人カヤック. 2025年7月21日閲覧。
- ^ 佐々木 紀彦 (2013年3月14日). “スーパー編集者が『宇宙兄弟』の次に描く夢 新世代リーダー 佐渡島庸平 作家エージェント”. 東洋経済ONLINE. 2025年7月21日閲覧。
- ^ “「物語の力で、一人一人の世界を変える」”. フェリシモ 神戸大学 (2020年11月21日). 2025年7月21日閲覧。
- ^ “堀江田貴文さんのまじめなおせっかい”. ほぼ日刊いとい新聞 (2014年1月28日). 2025年7月21日閲覧。
- ^ “「僕の人生は、僕以外の誰も真剣に考えてない」 佐渡島氏が語る、人生を自分のものにする思考法”. log me business (2018年9月14日). 2025年7月21日閲覧。
- ^ “子どもに“委ねる“覚悟と、子離れの難しさについて”. log me business (2014年3月13日). 2025年7月24日閲覧。
- ^ 濱井 正吾 (2022年2月20日). “灘校の卒業生、何になった 「金融教育家」が歩んだ道”. NIKKEIリスキリング. 2024年12月15日閲覧。
- ^ 秋カヲリ (2024年5月17日). “東大卒で外資系金融に17年勤めた田内学さんが、41歳で作家になった理由”. スタジオパーソル. 2024年12月15日閲覧。
- ^ 田内学 (2022年10月14日). “”本気”の感染が、可能性を無限大にする”. note. 2025年1月19日閲覧。
- ^ “自分のお金を増やすより大切なこととは?~「きみのお金は誰のため」著者・田内学さんインタビュー”. トウシル (2024年9月2日). 2024年12月15日閲覧。
- ^ “難関中学の入試問題の原作者になったけど設問が解けない理由を考えて、編集者にたどり着いた”. note (2023年2月4日). 2025年7月19日閲覧。
- ^ COTEN 深井龍之介 (2020年7月30日). “「文学と歴史の素養が重要」な時代へ! コルク佐渡島庸平さんとトーク《後編》”. note. 2025年7月24日閲覧。
外部リンク
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