「進化」「evolution」という語とは? わかりやすく解説

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「進化」「evolution」という語

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 12:02 UTC 版)

進化論」の記事における「「進化」「evolution」という語」の解説

英語の evolution という語は元来ラテン語起原で、内側巻き込んでいたもの外側展開することを意味しており、現在でも「展開」の意味使われる最初にこの概念生物学援用されたのは、発生学前成説においてであり、個体発生に際して「あらかじめ用意され個体構造が展開生成するプロセス指していた。今日の日本語で「進化」と翻訳されるような系統発生プロセスを指す語としての evolution は、個体発生のこの概念系統発生に対して援用したものである。みずからの進化論において定められ方向への「進歩」を意図していなかったチャールズ・ダーウィンは、当初かれ自身はこの語を積極的に採用していない。 19世紀頃は、進化進歩同義であったその頃ヨーロッパでフランス革命啓蒙思想などの普及によって、人間社会発展のさなかであり、多くの人がそれが生物進化と同じものである主張していた。それは神による創造原点こそが最高の状態で、歴史プロセスはそこからの堕落による神からの離反であるととらえるキリスト教生命史観もたらす不安からの救済思想でもあった。20世紀には、社会的文化的変化進歩厳密に同義であるという考え方多く社会科学者から受け入れられないものとなっている。また現在では一般的にダーウィン進化説明解釈についても、生物変化進歩とは異なるものとして捉えられている。 19世紀以降は、進化と言った時は、社会文化のそれでなく、生物進化を指す。この生物進化とは、ある生物集団がある世代から次の世代代わるときのアリル頻度変化意味する。それは、簡単に言えば、すなわちチャールズ・ダーウィン自然選択アイデアに基づく種の進化論そのものでもある。「進化」は、単に事実記述するに過ぎないであって、それ自体価値判断を含むわけでなく、その意味で「進歩」とは異なのである。にもかかわらず進化と進歩混同事実規範混同はしばし見られ後述するソーシャル・ダーウィニズムもその誤解産物であった現在の日本において、一般的に進化」という言葉使われている場合学術的に厳密な進化ではなく進歩グレードアップ」というニュアンス用いられ、本来の「進化」もそうであるかのように認識されている。

※この「「進化」「evolution」という語」の解説は、「進化論」の解説の一部です。
「「進化」「evolution」という語」を含む「進化論」の記事については、「進化論」の概要を参照ください。

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