「遊び」の特質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 14:45 UTC 版)
フランスのロジェ・カイヨワはホイジンガ『ホモ・ルーデンス』から大きな影響を受け、『遊びと人間』 を執筆した。彼は、遊びのすべてに通じる不変の性質として競争・運・模擬・眩暈を提示している。また、カイヨワによれば、「遊び」とは以下のような諸特徴を有する行為である。 自由意思にもとづいておこなわれる。 他の行為から空間的にも時間的にも隔離されている。 結果がどうなるか未確定である。 非生産的である。 ルールが存在する。 生活上どうしてもそれがなければならないとは考えられていない。 人はなぜ、どうしてもしなければならないわけでもない「非生産的なこと」をわざわざやるのかということに対する答えとしては、自身の有する技術的・知的・身体的・精神的能力を最大限に無駄遣いしたいためであるという説明がなされる。そしてカイヨワは、これは人間が慢性的にエネルギー過剰の状態にあって、生存するのに必要不可欠な量を超えた過剰なエネルギーを発散する必要があるためであるとし、こうしたエネルギーの無駄遣いから遊びが生まれ、さらにそこから人間の文化が生まれてきたのだと唱えた。
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