「大福密約」の内容と経緯とは? わかりやすく解説

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「大福密約」の内容と経緯

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/13 08:41 UTC 版)

大福密約」の記事における「「大福密約」の内容と経緯」の解説

主に大平派主張に基づく、密約内容密約締結前後経緯は、以下のようなのである1976年内閣総理大臣自由民主党総裁三木武夫であったが、8月19日には党内主流6派(田中派大平派福田派船田派水田派椎名派)が中心となって挙党体制確立協議会挙党協)が結成され三木おろし画策されていた。当時三木代わる者として有力視されたのが、清和政策研究会福田派)の福田赳夫と、木曜クラブ田中派)と協力関係にある宏池会大平派)の大平正芳であった三木解散権閣僚罷免ちらつかせ収拾を図るが、9月10日閣議閣僚衆議院解散閣議書への署名閣僚から拒絶され膠着状態続いていた。 このような中、福田赳夫大平正芳品川ホテルパシフィック東京で2回にわたって密会した。この会合周山会佐藤派)の大番頭保利茂仲介者役としてセットしたもので、「大蔵省先輩である福田大平が譲るよう」調整された。同年10月27日、この席で以下の文書作成され末尾には合意の証として福田大平並びに立会者である園田直福田派)・鈴木善幸大平派)のそれぞれの署名花押園田のみ印鑑)があったとされる 一、ポスト三木の新総裁及び首班指名候補には大平正芳氏は福田赳夫氏を推挙する。 一、総理総裁不離一体ものとするが、福田赳夫氏は、党務主として大平正芳氏に委ねるものとする。 一、昭和五十二年一月定期党大会において党則改め総裁任期三年とあるのを二年に改めものとする。 右について、福田大平両氏相互信頼のもとに合意した昭和五十一年十一月 総理総裁ポスト意欲を持つ大平福田総理総裁ポスト譲り総裁任期3年から2年にされことは、福田総裁1期2年のみ務めて2年後大平政権禅譲することを了承したものと解釈され園田も「これじゃ2年後私たち福田派)は大平政権樹立のために走り回るということ約束させられたようなものだ」などと語ったという。 なお、この席で狂喜した福田は、「2年後には政権福田から大平譲渡する」旨の一文盛り込むことを申し出たが、大平福田の言を信ずるのでそれには及ばないとしたともいわれる三木解散権行使できぬまま衆議院任期満了迎え12月5日行われた第34回衆議院議員総選挙自民党半数割り込む敗北喫することとなり、責任問われ三木12月17日退陣表明した大角両派と福田派の間で既に協力関係結ばれていたことから、12月23日福田無投票第8代自由民主党総裁就任し大平幹事長に据えた翌日12月24日福田内閣総理大臣指名選挙僅差凌ぎ福田内閣発足させた(園田内閣官房長官起用)。 密約から2年後1978年福田大平政権禅譲拒否して総裁選出馬表明したため、大福提携崩壊した福田大平1978年自由民主党総裁選挙を争うこととなるが、現職福田大角両派に切り崩され予備選挙敗北した福田本選挙辞退して退陣し、大平総理総裁となった。 なお、福田大平への政権禅譲拒否した時、保利病床大平自分力不足申し訳ない洩らし調整放棄したまた、福田改造内閣外務大臣となった園田第1次大平内閣でも続投となり、翌1979年四十日抗争福田首班指名選挙立候補したときには福田派からただ一人大平投票した

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