「お客様は神様です」とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 「お客様は神様です」の意味・解説 

「お客様は神様です」

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/12 05:12 UTC 版)

三波春夫」の記事における「「お客様は神様です」」の解説

「お客様は神様です」とは、1961年昭和36年)頃の自身ステージ上、三波司会務めた宮尾たか志との掛け合いMCの中で生まれた言葉である。宮尾の「三波さんは、お客様をどう思いますか?」の問いかけに、三波は「うーむ、お客様は神様だと思いますね」と応える。ここで宮尾たたみかけるように、客をいろいろな神仏なぞらえ、「なるほど、そう言われれば、お米作る神様もいらっしゃる。ナスキュウリ作る神様も、織物作る織姫様も、あそこには子供抱いて慈母観音様、なかにゃうるさい山の神……」と、このやりとり観客笑いの渦となり、これ以降定番MCとして全国各地披露された。ここでの神とは、日本古来の神であるが、三波本人説明によると、「舞台に立つときは敬虔な心で神に手を合わせた時と同様に心を昇華しなければ真実の芸はできない」「いかに大衆心を掴む努力をしなければいけないか、お客様をいかに喜ばせなければいけないかを考えてなくてはなりません。お金払い、楽しみを求めて、ご入場なさるお客様に、その代償持ち帰っていただかなければならない。」「お客様は、その意味で、絶対者集まりなのです天と地との間に、絶対者呼べるもの、それは『神』であると私は教えられている。」と、自身の芸と観客との関係について、自著述べている。その後、このフレーズ「お客様は神様です」を流行らせたのは三波舞台を観たレツゴー三匹である。また、コント55号坂上二郎が、コントの中でこのフレーズ用いてお客様仏様でございます」というギャグにしていたことがある永六輔後年さらに「観客絶対者」について尋ねているが、三波は「自分すべての人をお客様だと思っているわけではないステージを見に足を運んでくださる人だけがお客様だと思っている。そうした方々は『絶対者』だろう。ステージが〈天〉なら客席は〈地〉で、その天地中にいる唯一の絶対者お客様そういう存在を〈神様〉というのだと自分教わった」と説明している。 派手な和服姿で「お客様は神様でございます」と舞台上で語る三波を「商売気たっぷりの成金趣味」と嫌味を言う者も少なくなかった。しかし、三波自身は「お客様自分引き出され舞台生かされるお客様の力に自然に神の姿を見るのです。お客様は神様のつもりでやらなければ芸ではない」という趣旨発言をしている。単なるリップサービスでも客に媚びている訳でもなく、客前で何かを披露するという芸の本質語ったものであった。芸に対す真摯さ人一倍だったとされ、自身公演では客席降りて歌う事も、紙テープ断り舞台立った自分お客さま頭から足の先まできちんと見ていただく」事を常とした。 三波ファン作家森村誠一は『知るを楽しむ 私のこだわり人物伝三波春夫わが愛しの日本人」』(NHK教育2006年10月放送)の中で、哀しげな歌も明るく聴かせる三波の“天性明るさ”に救われたと語り金銭的な報酬与えてくれる観客神様持ち上げていると思われがちだが、三波自身は神の面前で歌を披露する存在」と解説している。 三波側では、以前からこのフレーズの“真意とは違う”使われ方を「歓迎出来た話ではない」としながら静観していたが、オフィシャルサイトに『「お客様は神様です」について』のタイトルコラム掲載、「例え買い物客が『お金を払う客なんだからもっと丁寧にしなさいよ。お客様は神様でしょ?』と、いう感じ店員さんは『お客様は神様です、って言うからって、お客何をしたって良いっていうんですか?』という具合」と具体的な例挙げた上で三波言っていた「お客様」とは商店飲食店などの客ではなく聴衆オーディエンスであり、「この言葉を盾に悪態をつく客(クレーマー)は『様』を付けて呼んで貰えるような人たちではないと思います」と解説している。

※この「「お客様は神様です」」の解説は、「三波春夫」の解説の一部です。
「「お客様は神様です」」を含む「三波春夫」の記事については、「三波春夫」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「「お客様は神様です」」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「「お客様は神様です」」の関連用語

「お客様は神様です」のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



「お客様は神様です」のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの三波春夫 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS