《どうすれば良いですか》の敬語
「どうすれば良いですか」の敬語表現
「どうすれば良いですか」を敬語で表現するときは、「どのようにすれば良いでしょうか」です。「どう」を丁寧語である「どのように」と変え、「ですか」は敬語である「でしょうか」に変化させます。「どう」という言葉には敬語表現がありません。そのため、丁寧語で「どのように」と表すと、より相手に対して敬意を払う表現となります。「どのようにいたしましょうか」と表現することも可能です。この場合は「すれば」を謙譲語である「いたす」に変化させ、「ですか」を「ましょうか」という敬語に変えて、「いたしましょうか」と表現します。「いたしましょうか」は謙譲語と敬語を組み合わせて言葉なので、二重敬語には該当しません。
「どうすれば良いですか」の敬語の最上級の表現
「どうすれば良いですか」の敬語を最上級で表現する場合、「どのようにいたせばよろしいでしょうか」です。「どうすれば良いですか」という言葉を「どう」「すれば」「良い」「ですか」という4つの言葉に分割し、それぞれに丁寧語や謙譲語、敬語表現に変化させた最上級の敬語表現です。謙譲語である「いたす」を用いて「いかがいたせばよろしいでしょうか」と表現することもあります。「どうすれば良いですか」の敬語のビジネスメール・手紙での例文
ビジネスメールや手紙で「どうすれば良いですか」の敬語を用いる場合、「この文書の記述はどのようにすれば良いでしょうか」「次回のミーティングはどのようにすれば良いでしょうか」などがあります。また、「本日予定している営業の同行はどのようにいたしましょうか」「商品の送付先はどのようにいたしましょうか」「打合せ時間の候補は15時と16時がありますが、どのようにいたしましょうか」などのように用います。
その他には、「添付ファイルでいただいた写真はどのようにいたしましょうか」「今後の業務の流れはどのようにいたしましょうか」「料理のご注文はどのようにいたしましょうか」などもあります。
「どうすれば良いですか」を上司に伝える際の敬語表現
「どうすれば良いですか」を上司に適切な敬語で伝える場合、「すれば」という言葉を用いずに、「指導すれば」「記述すれば」「提供すれば」などのように具体的な動きを表す言葉をプラスして伝えるようにしましょう。「すれば」だけで用いると、やや投げやりに受け取られる可能性がありますが、具体的な行動を付け加えることで上司に対してやる気が伝わります。「どうすれば良いですか」の敬語での誤用表現・注意事項
「どうすれば良いですか」を敬語で表現する場合、「どのようにすればよろしいですか」と表現する場合は注意が必要です。「よろしいですか」という言葉は、相手に対し確認や同意を促す表現に該当します。例えば「よろしいですか」という言葉は、「間違いないですか」「当方と同じように進めても良いですか」などのような言葉の代わりとして用いることもできます。そのため、敬語表現として用いると相手に対し圧力を与え、若干威圧的にも受け取られてしまいます。相手に対し敬意を払うと共に優しく柔らかな印象を与えるためにも、「どうすれば良いですか」は使わないほうが良い表現と言えるでしょう。
その他にも、「どのようにすれば良いか分かりません」と表現するときも注意しておきましょう。「どのようにすればよろしいですか」は相手に尋ねる疑問文ですが、「分かりません」は否定文なので相手に対して質問したいという意図を持っているのか分かりにくいです。
そのため、「分かりません」と表現する場合、「教えていただくことはできるでしょうか」「ご教示いただけるでしょうか」などのように、相手に尋ねる疑問文を言葉の最後に付けて表現するようにしましょう。
また、「どうすればよろしかったでしょうか」のように、「よろしい」を「よろしかった」という過去形に変えるのも誤用表現になります。実際に過去の事象を尋ねる場合には間違いではありませんが、それほど過去のことでなければ用いないほうが良いでしょう。「よろしかったでしょうか」という表現は「バイト敬語」とも言われ、相手次第では違和感を感じる表現です。
「どうすれば良いですか」の敬語での言い換え表現
「どうすれば良いですか」の敬語表現である「どのようにいたしましょうか」を、「いかがいたしましょうか」と言い換えることも可能です。「どう」を「いかが」という敬語に準ずる改まり語に変えることにより、相手にフォーマルな印象を与えます。一般的には、接客業などでお客様に対し「ご注文はお決まりでしょうか」という言葉の代わりとして用いられることが多い表現です。具体的な「注文」という言葉を使用しないため、ナチュラルかつエレガントに注文を促すことができます。
また、お客様に対して希望を尋ねる場合に「いかがいたしましょうか」を用いる場合は、「ご要望はおありでしょうか」「ご希望はございますでしょうか」と表現します。
その他に、目上の人やお客様などに教えを請う場合には、「ご教示いただけますか」と表現しても良いでしょう。「どうすれば良いですか」という言葉は、相手にすべてを一任して尋ねるというような受け身の表現です。そこから一歩踏み込んで、相手の回答により具体性を持って積極的に尋ねたい場合に用います。
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