アカテツ科 アカテツ科の概要

アカテツ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 11:32 UTC 版)

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アカテツ科
サポジラManilkara zapota
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
階級なし : コア真正双子葉類 core eudicots
階級なし : キク上群 superasterids
階級なし : キク類 asterids
: ツツジ目 Ericales
: アカテツ科 Sapotaceae
学名
Sapotaceae Juss.1789
タイプ属
Manilkara Adans.
  • 本文参照

特徴

世界の熱帯亜熱帯に分布する常緑木本。日本では、アカテツ属のアカテツとその変種コバノアカテツが南西諸島小笠原諸島にあり、また小笠原諸島固有種ムニンノキがある。

は単葉でらせん状に配列する。は両性花、子房上位。果実は液果。

利用

乳液を含み、これから得られる樹脂が利用される。産業上は、グッタペルカの原料とするグッタペルカノキや、チューインガムの材料チクルを採るサポジラが重要。またサポジラ、スターアップルをはじめとする、熱帯で利用される果樹も多数ある。種子には油脂が含まれ、モロッコの南西部で多く見られる アルガンノキの種子からは、食用・化粧用のアルガン油が採取され利用されている[1]。ほかに西アフリカに生育するモアビ、マコレ、アニグレや東南アジア産のニヤトー(マレー語: nyatoh)といった木材として知られる樹種も存在する[2][3]。このうちニヤトーは複数の樹種を指し、パラキウム属の総称と説明されることもある[2]が、実際にはそのほかさらにDonella属、マドフカ属Payena属、アカテツ属の複数の種のインドネシアマレーシアブルネイにおける現地名に用いられている例が見られる[3]。またマコレとモアビはサクラの代替材となることから、ニヤトーは恐らく色合いがサクラに似て赤いことから市場では「洋桜」や「アフリカンチェリー」(マコレおよびモアビ)という通称でも取引される[2]

主な属

ムクルング
モアビ
スターアップル
チウリ
ヒメカイニット
アフリカスターアップル
イリッペ
マサランデューバ
ミサキノハナ
インドガッタパーチャ
スンデノキ
アカテツ
アビウ
アルガンノキ
ミラクルフルーツ
マコレ
シアーバターノキ

分類情報は Govaerts et al. (2019) による。

出典


  1. ^ “「モロッコの黄金」アルガンオイルが地域を救う”. CNN (CNN). (2012年11月3日). http://www.cnn.co.jp/travel/35023187.html 2012年11月13日閲覧。 
  2. ^ a b c d 河村寿昌、西川栄明 共著、小泉章夫 監修『増補改訂【原色】木材加工面がわかる樹種事典』誠文堂新光社、2019年。978-4-416-51930-1
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am an ao ap aq 『熱帯植物要覧』熱帯植物研究会、養賢堂、1996年、第4版。ISBN 4-924395-03-X
  4. ^ Aubréville, A. (1936) (フランス語). La flore forestière de la Côte d’Ivoire. 3. Paris: Larose. https://books.google.co.jp/books?hl=ja&id=HAdBAAAAYAAJ&dq=amanka&focus=searchwithinvolume&q=amanka (第2版: Centre technique forestier tropical, Nogent-sur-Marne, 1959 NCID BA13638109
  5. ^ ネパールの新しい自然素材「チウリバター」使用!ナイアード「チウリ モイスチャークリーム」新発売”. Organic Press (2017年9月28日). 2019年11月8日閲覧。
  6. ^ a b c d e コーナー, E. J . H.渡辺, 清彦『図説熱帯植物集成』廣川書店、1969年。
  7. ^ a b c 金平, 亮三南洋群島植物誌』南洋庁、1933年、302-9頁。
  8. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-).「BG Plants 和名-学名インデックス」(YList),http://ylist.info (2019年11月7日).
  9. ^ 堀田満 ほか編『世界有用植物事典』平凡社、1989年。4-582-11505-5
  10. ^ 高瑞卿、伍淑惠、張元聰『台灣海濱植物圖鑑』晨星出版、2010年、370頁。9789861773438 NCID BB02661886
  11. ^ a b Govaerts, R. et al. (2019). World Checklist of Sapotaceae. Facilitated by the Royal Botanic Gardens, Kew. Published on the Internet; http://wcsp.science.kew.org/ 2021年4月15日閲覧。


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