きんしょう‐さいばい〔キンシヤウ‐〕【菌床栽培】
菌床栽培
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菌床栽培(きんしょうさいばい)とは、菌床(オガクズなどの木質基材に米糠などの栄養源を混ぜた人工の培地)でキノコを栽培する方法である[1][2]。本稿では子実体を食用または薬用とするために日本国内で商業生産されるキノコに関し記述する。
- ^ なお、シイタケの「菌床栽培」について、日本では「しいたけ品質表示基準」(平成18年6月30日農林水産省告示第908号)第2条によって「おが屑にふすま、ぬか類、水等を混合してブロック状、円筒状等に固めた培地に種菌を植え付ける栽培方法」と定義されている。
- ^ きのこの栽培方法 1-2 菌床栽培特許庁
- ^ キノコ栽培の父 森本彦三郎千葉菌類談話会
- ^ 奈良のキノコ ―Mushrooms & Toadstools of Nara Pref.―奈良教育大学
- ^ 長野県のきのこ生産額は日本一 きのこのビン栽培は長野市松代町が発祥 2006/10 長野県ALPSネット(長野県庁)
- ^ ほだ木と害菌 菌寄生菌類 鳥取県 菌興椎茸協同組合
- ^ 除間伐材利用による有用きのこ類の栽培試験 林試だよりNo.24-3大分県林業試験場
- ^ マイタケ菌床栽培における培地基材の検討北海道立林産試験場
- ^ 林業にいがた 2000年12月号 ナメコ菌床栽培の培地基材について 新潟県
- ^ 食用菌栽培における鋸屑の利用北海道立林産試験場
- ^ 「キノコ類の生産と経営」、農耕と園芸 60巻 7号、2005年7月1日、福井陸夫著、株式会社誠文堂新光社発行、一般的なキノコ別培地基材
- ^ 積年の懸念を「義務化」で解消、フェアな市場形成に期待感『林政ニュース』2022年(令和4年)4月20日第675号 p5 日本林業調査会
- ^ ナメコ菌床栽培における貝化石、カキ殻添加による増収効果 2005 林業にいがた新潟県森林研究所
菌床栽培
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 05:58 UTC 版)
おがくずやふすま・栄養体などで固めた人工的な培地にきのこの菌種を埋め込んだものを菌床といい、この菌床を培養させて発芽させる方法。原木栽培と比べて発芽から収穫までが早く育てやすい。 主にきくらげ・しいたけ・しめじなど。 スーパーマーケットなどで見かけるきのこはおおむね栽培キットが存在しており、自分で育てたきのこを料理に使いたい人に人気である。 菌床栽培の栽培キットがあるきのこは以下のとおり。 きくらげ - 2018年ごろから栄養価が高いとブームになっているきのこだが、きのこと認識されていない場合も多い。ビタミンDや食物繊維が豊富で、美肌効果・ダイエット効果があるとも言われている。温度と湿度を保てば1年中育てられるのが特徴。 しいたけ - きのこの中でも日本の食卓にはなじみが深い食材。さまざまな料理に使いやすく、うまみのある出汁が出る。 ぶなしめじ - ブナやカエデ等の広葉樹の枯れ木に発生し、おがくず培地で菌床栽培されていて、まろやかなだしが出る。 なめこ - 食用で味噌汁やそばの具、おひたし、炒め物をはじめとして、料理に多用される。傘の開ききっていない小さなものはツルツルとした喉越しが楽しめる。 まいたけ - 旨みが強く、また歯切れも良く、基本的に生食以外ほとんどの調理法でおいしく食べられる。炒め物・鍋料理・天ぷらなどによく利用される。 ヒラタケ - 味にも香りにも癖がなく、汁物、鍋物、炊き込みごはん、天ぷら、うどんなどさまざまな料理に利用でき、また加工食品にも用いられる。 エリンギ - 歯ごたえが良く食感はマツタケや加熱したアワビによく似るとされている。
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菌床栽培
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/09 18:03 UTC 版)
広葉樹の木粉に、栄養材として小麦のふすま・砂糖・大豆粉・コメ糠・バガス(サトウキビの搾りかす)、さらにpH調節のために、石膏や過リン酸カルシウムなどを適宜に加える。1970年代にライムケーキ(テンサイの搾りかす)を使用する研究が行われたが実用化には至っていない。
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菌床栽培
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 12:31 UTC 版)
「袋栽培」「ビン栽培」各々に適した品種がある。広葉樹のオガクズを原料とするが、菌糸伸長阻害物質を除去するため、加水堆積を施してから使用する場合もある。シイタケ廃ホダ木のオガコ、コーンコブミール、ビールのしぼり粕など食品副産物も利用する。栄養源は、コーンブラン(トウモロコシの胚芽を取り除いた後に残った部分)、フスマ、乾燥オカラ、ジュースしぼり滓、ハトムギなどが配合される。栽培は滅菌及び空調管理されたクリーンルームで行われる。 含水率を64%前後に調整、栽培容器に通気性を考慮しつつ堅く充填し滅菌。 冷却後に清浄度が保たれた環境で種菌を接種。 培養室は24℃前後、湿度65%前後で暗黒。この際、呼吸による培地温度や二酸化炭素濃度の変化に注意し管理する。 35-40日が経過して菌糸体の蔓延後、点灯により原基形成を促す。 原基に凹凸が形成され子実体発生が近い物から、17℃前後、湿度90%程度の発生室に移動して子実体を生育させる。 育成環境に関する多くの項目は、使用原料、生育者、菌株により異なり特許や実用新案が成立している。
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菌床栽培
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/13 03:06 UTC 版)
広葉樹のオガクズを使用する方法を各地の林業試験場などが試しているが、商業生産出来るレベルにはなっていない。
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菌床栽培
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詳細は「菌床栽培」を参照 菌床栽培は、オガクズと米糠などの栄養源を混ぜた人工の培地で栽培する方法で、1886年和歌山県生まれの森本彦三郎が17年間の渡米生活でマッシュルーム栽培の最新知識と技術を身につけ、マッシュルーム栽培事業を軌道に乗せた後、研究を重ね「おがくず人工栽培法」を考案、エノキタケのビン栽培法は1931年に長野県の松代町(現在の長野市松代)で屋代中学(現在の屋代高校)の校長、長谷川五作の指導で始められ、1950年頃には地域の重要な産業にまで育ち全国に広まった。現在では、空調管理された室内でシイタケ・ヒラタケ・マイタケ・エリンギ・ナメコなどもこの方法で生産される。原木栽培と同じく針葉樹のオガクズを利用した栽培技術の開発も進んでいる。種菌の接種から収穫までの期間は5-20週程度で、一度収穫した後の菌床は再使用できず廃棄される。室内栽培であるため、害虫や有害菌などの外部環境の影響を受けにくい環境を作り出すことが容易で、安定した収量と品質で周年収穫が可能になる反面、菌の種類ごとに最適な生育条件を人為的に作り出すために「冬は暖房」「夏は冷房」と多くのエネルギーを必要とし、コストが高くなる傾向がある。収穫した製品の味・歯ざわり・外観などは、キノコの種類によっては「天然」ものや「原木栽培」ものにやや劣るとも言われるが、ヒラタケ・エノキタケ・マイタケをこの方式で栽培した場合には、価格が抑えられるとともに、人工栽培特有の形状と味覚とが得られ、天然のものにはない優位点として評価される。
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