組織学とは? わかりやすく解説

そしき‐がく【組織学】

読み方:そしきがく

生物組織の構成相互関係研究する学問


組織診、組織学


組織学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/30 07:59 UTC 版)

組織学(そしきがく、: histologyギリシア語で「組織」を意味するἱστός histosと、「科学」を意味する-λογία -logiaの複合語)は、植物動物細胞組織を観察する顕微解剖学解剖学から発展し、生物学医学の重要な方法論の一つである。細胞学細胞の内部を主な対象とするのに対し、組織学では細胞間に見られる構造・機能的な関連性に注目する。


注釈

  1. ^ : ultramicrotome
  2. ^ : Vertical sectioning
  3. ^ : Horizontal (also known as transverse or longitudinal) sectioning
  4. ^ : Tangential to horizontal sectioning
  5. ^ : Complete circumferential peripheral and deep margin assessment
  6. ^ : Elastic fibers
  7. ^ : Collagen fibers
  8. ^ a b : Reticular fibers
  9. ^ : Mast cells granules
  10. ^ : Basophil
  11. ^ 塩基性の顆粒が紫色に染まる。このように、細胞が染料と異なる色に染まることを「異染性」(: metachromasia)という(対義語は正染性)[8]
  12. ^ "trichrome" とは「3色」の意味。
  13. ^ : Cartilage
  14. ^ : Bone matrix
  15. ^ ドイツ語読みでは「ヴァイゲルト」となる。
  16. ^ : Neutrophil granules
  17. ^ : Eosinophil granules&mdash
  18. ^ : Basophil granules
  19. ^ : Platelet granules
  20. ^ : Basement membrane
  21. ^ レーウェンフックロバート・フックなども同時期に顕微鏡を開発している[14]
  22. ^ 灌流液を流すことによる、動脈内の赤血球流出など[18]

出典

  1. ^ 榎木英介 (2015年7月13日). “忘れられた医師不足~病理医不足”. 病院経営事例集. 2016年5月4日閲覧。
  2. ^ 黒岩祐治. “がんの手術をするためになくてはならない病理医が不足している”. NURSE SENKA 2009年12月号. 神奈川県知事 黒岩祐治 オフィシャルウェブサイト. 2016年5月4日閲覧。
  3. ^ 各種固定法”. 株式会社 協同病理 (2014年10月23日). 2016年5月5日閲覧。
  4. ^ ブアン液 Bouin Solution”. siyaku.com. 和光純薬工業株式会社. 2016年5月5日閲覧。
  5. ^ Weiss AT, Delcour NM, Meyer A, Klopfleisch R. (2010). “Efficient and Cost-Effective Extraction of Genomic DNA From Formalin-Fixed and Paraffin-Embedded Tissues”. Veterinary Pathology 227 (4): 834–8. doi:10.1177/0300985810380399. PMID 20817894. 
  6. ^ チラミドシグナル増幅(TSA)”. サーモフィッシャー・サイエンティフィック. 2016年5月6日閲覧。
  7. ^ トルイジンブルー染色”. コスモ・バイオ株式会社. 2016年5月6日閲覧。
  8. ^ ヒルシュ・パイファー染色”. 東京都医学研・脳神経病理データベース - 白熱教室. 公益財団法人 東京都医学総合研究所 脳神経病理データベース運営委員会. 2016年5月6日閲覧。
  9. ^ マッソン・トリクローム染色(ホルマリン固定用)”. 武藤化学株式会社. 2016年5月6日閲覧。
  10. ^ Ross & Pawlina (2016, p. 5)
  11. ^ えんしんぶんり VOL.73” (PDF). 福岡市医師会臨床検査センター (2013年1月). 2016年5月6日閲覧。
  12. ^ a b c d えんしんぶんり VOL.78” (PDF). 福岡市医師会臨床検査センター (2013年11月). 2016年5月6日閲覧。
  13. ^ a b c d 渡辺の鍍銀法 Reticulin silver impregnation”. 自治医科大学附属病院 病理診断部・病理診断科. 2016年5月6日閲覧。
  14. ^ 鈴木孝仁 (監修) (2010, p. 12)
  15. ^ Adelmann, Howard (1966) Marcello Malpighi and the Evolution of Embryology 5 vol., Cornell University Press, Ithaca, N.Y. OCLC 306783
  16. ^ Ross & Pawlina (2016, pp. 97–100)
  17. ^ 鈴木孝仁 (監修) (2010, p. 17)
  18. ^ 羽曽部正豪. “Web Hitology, 動物組織学, デジタル顕微鏡観察”. 東京海洋大学海洋科学部. 2016年5月7日閲覧。 “血管:[中略]血管の内部には赤血球があるので、それで血管と判断する。ただし、動脈系の血管は固定時にその血液が押し出された状態で固定されるので、時として血球が見えないこともある。静脈系は血液が滞るので赤血球が多量にあるかも。とは言え、左記の様態は状況に依存する。毛細血管でも赤血球が見えるので判断できるはず。”
  19. ^ i-heart-histo.. Histological art. http://i-heart-histo.tumblr.com/. 
  20. ^ Coyne J. (2012). “A squamous cell carcinoma with a Saint Valentine's day message”. Int J Surg Pathol 20 (1): 62. doi:10.1177/1066896911434768. PMID 22287650. 



組織学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/17 21:22 UTC 版)

化膿性汗腺炎」の記事における「組織学」の解説

著者主な機能プレヴィヒ&ステガー 1989 濾胞漏斗初期角質増殖細菌の超感染卵胞破裂結合組織肉芽腫性炎症反応アポクリンとエクリンの汗腺二次的に関与するユークック 1990 上皮並んだ嚢胞と洞路、一部毛幹を伴う。アポクリン汗腺炎症は、腺エクリン汗腺毛包をも炎症起こしている場合のみ。 ボーアとウェルテブレーデン 1996 濾胞漏斗原発性炎症アポクリン汗腺二次的に関与している。

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組織学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/02/05 23:15 UTC 版)

直細動脈」の記事における「組織学」の解説

スライド上では、血液有無ヘンレのループ区別することができる。

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組織学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/02/05 23:24 UTC 版)

傍糸球体細胞」の記事における「組織学」の解説

適切に染色されスライドの中では、傍糸球体細胞粒状細胞質によって特徴づけられる。また、組織学的に特化した平滑筋細胞考えられる

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組織学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 18:01 UTC 版)

ボーエン病」の記事における「組織学」の解説

ボーエン病表皮とどまった有棘細胞癌である。組織学的に不規則な細胞表皮全層にみられる表皮超えての不規則細胞進行はない。表皮突起の幅の拡大細胞配列乱れ大小不同があり、特に多巨細胞(clumping cell)や異角化細胞混在する

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組織学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/22 07:31 UTC 版)

強膜」の記事における「組織学」の解説

強膜コラーゲンは、角膜切れ目なく続いている。 外層から最も深い部分4つ強膜は: 強膜上板(en) 強膜を覆う薄い層 虹彩支質(en) 虹彩支質は、メラニン細胞散在する疎性結合組織後面網膜虹彩部、虹彩先端折り返し2層細胞層を形成する前方細胞平滑筋様になり、瞳孔散大筋として働き虹彩先端では瞳孔括約筋になる。 脈絡上板(en) 脈絡膜の最も外側にある約30μmの薄い層のこと。強膜脈絡上板との間が剥離する状態が脈絡膜剥離である。 角膜内皮(en) 六角形をした角膜内皮細胞敷石状に規則的に配列され構造ヒト角膜内皮細胞一度障害される再生せず、障害され部分周り内皮細胞面積拡大して補う。角膜内皮細胞角膜透明度維持するためになくてはならない存在であり、内皮細胞密度がある限度超えて少なくなる角膜にむくみが発生し角膜透明性維持できなくなる。このような状態を水疱性角膜症と呼ぶ。 強膜コラーゲン繊維は、角膜コラーゲンように一番薄く均一な配列とは異なり多くグリコサミノグリカン炭水化物窒素による糖、ヘキソサミン反復単位)を生産し原繊維細胞巡らせる角膜5つの層を持ち表面より上皮ボーマン膜固有質(実質)、デスメ膜内皮5層構成される強膜は、角膜のような基底内皮含み、薄層上に高色素細胞がある。時々、強膜表れる灰-青色の小さなしみは、無害で強膜黒色細胞腫と呼ばれている。

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組織学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 08:22 UTC 版)

肝細胞」の記事における「組織学」の解説

肝細胞には、多量ミトコンドリア反映する酸性細胞質と、粗面小胞体リボソームより構成される好塩基性斑点見られる褐色リポフスチン顆粒加齢とともに見られる。 また試料調製の際に除かれ細胞質グリコーゲン脂質により細胞質不規則な染色されない部分観察される肝細胞平均寿命は5ヶ月再生可能である。 肝細胞細胞核分散したクロマチン明確な核小体持ち球形である。四倍性、多倍性が通常50%以上の肝細胞において起こっているため、大きさにはばらつき見られる。二核細胞もまた良く見られる肝細胞平板状に整列しており、レチクリンコラーゲン タイプ IIIネットワーク支えられ脈管構造類洞(英: sinusoid)で区切られている。肝細胞板哺乳類においては細胞層であり、ニワトリにおいては細胞層である。類洞不連続で有窓の血管内皮細胞からなる。この血管内皮細胞基底膜持たずリンパ液リンパ系へと送りだすディッセ腔により肝細胞から離されている。内皮細胞間には、細網内皮系一部である食作用をもつ単球由来クッパー細胞散見されるビタミンA貯蔵し細胞外マトリックスコラーゲン生成する伊東細胞内皮細胞間に存在するが、光学顕微鏡発見することは難しい。 さらに肝細胞肝小葉と言われる集合体形成し分葉構造呈する肝細胞は、生体異物生体代謝への影響評価する上で重要な生理学的指標である。また肝細胞培養液の中で増殖せず、冷凍解凍を含む低温保存過程で非常に敏感に損傷を受けやすい。

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組織学

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緻密斑」の記事における「組織学」の解説

緻密斑細胞遠位尿細管の他の上細胞比較して細胞同士近接しており背は高く密集している。光学顕微鏡で見ると、この部位濃く暗く染色されていることから、macula densamacula斑点、densa=密集)と名付けられた。

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組織学

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 03:40 UTC 版)

「骨」の記事における「組織学」の解説

骨格形成には糖鎖代謝重要な役割担っていることを理化学研究所解明し2007年に新遺伝子 SLC35D1 を特定した。これにより、ヒト致死性骨系疾患である蝸牛骨盤異形成症の解明に繋がると期待されている。

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