特異災害対策機動部二課→S.O.N.G.
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「戦姫絶唱シンフォギア」の記事における「特異災害対策機動部二課→S.O.N.G.」の解説
特異災害対策機動部は第1期・2期当時、認定特異災害ノイズに対応するため日本政府が設けていた組織であり、表の顔である一課と、シンフォギアを運用する機密組織である二課が存在していた。その本部施設が私立リディアン音楽院の地下に建造されていたのは、生徒らの歌から採取したデータを聖遺物起動の実験に応用する目的のためである。防衛大臣広木威椎(ひろきたけつぐ)の後ろ盾もあり、二課の要望は比較的反映されていたが、第1期劇中で広木は米国政府の特務隊に殺害され、親米派の防衛副大臣が繰り上がったことで、日本に米国政府の意向が通りやすくなってしまう。 第3期より二課は国連直轄の超常災害対策機動タスクフォースS.O.N.G.(Squad of Nexus Guardians)として再編されるが、その陰にはシンフォギアという強力な日本の武力を御し易いように取り計らう各国勢力の思惑があった。また二課時代に響たちが国外で活動した ことに端を発し、S.O.N.G.には安全保障理事会の規約に従い日本国外での活動が認められているが、すなわちそれは紛争地帯のような危険な場所にも響たちが派兵されることを意味している。 なお二課はルナアタック後、リディアンの地下本部から撤退し、潜水艦を仮設本部として利用していたが、S.O.N.G.となってもその形態を継承して潜水艦を本部(仮設ではない)としている。 風鳴 弦十郎(かざなり げんじゅうろう) 声 - 石川英郎 翼の叔父で、特異災害対策機動部二課の司令官を務める。元は公安警察官だったが、前責任者である父訃堂が10年前のイチイバル紛失の責任を取って辞任した後、二代目司令として抜擢された経緯がある。人間のレベルを遥かに超えた身体能力と卓越した(カンフー映画等を見て独学で覚えた)中国武術のスキルを有しており、純粋な戦闘能力(特に肉弾戦)に関しては生身でシンフォギアを装着した翼やフィーネとも渡り合えるが、ノイズには効かないために忸怩たる思いを持ちつつ、装者となる少女のことも気にかける包容力の持ち主である。しかし、その優しさが仇となってしまうこともある。 理論や理屈よりも直感を重視する性格で、響の覚悟を理解して彼女が闘えるように武術を指導しており、響からは(修行以降)「師匠」と呼ばれている。 勤務時は、赤のカッターシャツとピンクのネクタイを着用している。 趣味は映画鑑賞。 櫻井 了子(さくらい りょうこ) / フィーネ 声 - 沢城みゆき 特異災害対策機動部二課の研究者。紫色の瞳で、アップにまとめたマルーン色のロングヘアーと白衣・眼鏡が特徴。フィーネの時は金色の瞳で、クリーム色の姫カットの長髪が特徴。シンフォギアをはじめとする異端技術「聖遺物」を動作させる「櫻井理論」を提唱する天才研究者で、聖遺物に加えて本部および防衛システムの管理や、シンフォギア適合者達のメディカルチェックなど、二課の主要技術を一手に担当している。呑気かつマイペースな性格であり、「できる女」や「天才考古学者」を自称する自信家。 その出自としてカ・ディンギルを建造した主導的存在である超先史文明期の巫女フィーネの血を引いており、12年前に天羽々斬の起動に立ち会ったことにより、リインカーネイション が起こり、フィーネの器となった。その後はフィーネとしてイチイバルやネフシュタンを二課から奪うとともに、適合者として見出されたクリスを利用しながら、聖遺物や二課のデータと引き換えに米国政府とつながりを持つなど、日米間で暗躍しながら聖遺物を独自に収集していた。フィーネの能力によって完全聖遺物を使いこなしたり、ノイズに干渉できるバリアを発生させたりと、数多くの異能を発揮する。次なるパラダイムシフトのカギとして、人間と聖遺物の融合体である響に興味を抱き、彼女のデータを利用してネフシュタンの鎧を自身と同化させた。 古来より不和の象徴と伝えられてきた月こそが、カ・ディンギルの伝説に遺された「バラルの呪詛」の源と結論付け、日米両政府から捻出した研究素材やコストによって密かに建造した荷電粒子砲「カ・ディンギル」によって、これを破壊することを野望とする。月の消失によって統一言語を取り戻して「創造主」へ想いを告げるため、重力崩壊による天変地異に恐れる人類を聖遺物の力によって隷属し、世界を統一・征服することを最終目的としていた。カ・ディンギルの完成に加え、米国政府からの要求を跳ね除けたために見切りをつけられたことを機に、計画遂行に向けて動き出すと二課のシステムを乗っ取り、カ・ディンギルを解き放つ。 カ・ディンギルの破壊と響達の復活により窮地に追い込まれ、聖遺物とノイズの力を束ねて黙示録の赤き竜と化すも、響達のデュランダルの一振りにデュランダルとネフシュタンの鎧は「完全聖遺物同士の対消滅」を引き起こして消失し、戦力を失った。最後は全力を使い果たし、カ・ディンギルの一撃により生み出された月の欠片を地球に落とした。それでもなお、これから先何度でも蘇る「了子」に未来を託すという真っ直ぐな響の思いに打たれ、了子は巫女フィーネではなく響の知っている二課の了子として助言を残し、灰となり消滅した。 その後、調を次の器に転生するが、響の思いが通じて野望を捨てていたため、調の人格を侵食しないよう彼女の中で静観していた。しかし、生命の危機に瀕した調を守るために力を使わざるをえなくなり、そのせいで彼女と切歌の不和を招くことになった。フロンティアにてイガリマを受けて瀕死に陥った調の身代わりとなって消滅する際には、「何千年も悪者をやってきた自分は今さら正義の味方にはなれない。自分たちでなんとかしなさい。」と響への伝言を託した。ネフシュタンの鎧 クリスがイチイバル使用の際に脱ぎ捨てた物を回収・使用している。クリスの装着時に比べ、より禍々しい形状と黄金色に輝く外観という差異がある。後に収集した響のデータを応用することで、自身の身体とネフシュタンの鎧を同化させており、瞬時に傷を修復させるほどの再生能力を取り入れた。ASGARD 肩部の鞭状突起を伸ばして陣を組みバリアを展開する。重ね掛けによる防御力上昇も可能で、翼の天ノ逆鱗をも防ぐ強度を持つ。 ソロモンの杖 ノイズを任意発生・制御する。フィーネ自身の力の埒外にあるノイズの自在制御が可能となるため、より戦術的・組織的なノイズの運用が可能となっている。 黙示録の赤き竜 3つの完全聖遺物であるネフシュタンの鎧・ソロモンの杖・デュランダル、そしてソロモンの杖により召喚した多数のノイズを取り込み、成り果てた異形の姿。緋色の女ベイバロンとも称され、「滅びの聖母」の力を宿す。驚異的な攻撃力・防御力・再生力を兼ね備えている。 緒川 慎次(おがわ しんじ) 声 - 保志総一朗 特異災害対策機動部二課のエージェント。飛騨忍群の家系出身で、機密保護・情報操作・隠蔽工作などを担当する諜報員的な役割を担う。性格はそういった役割を感じさせないほど穏やかかつ誠実で、不器用な翼を気にかけている胸の内を響に明かす。 翼の世話役としての顔も持ち、彼女の身の回りの世話からアーティスト活動のマネージャーなどを一手に担う。マネージャーとしての活動時には常に眼鏡を着用しており、翼からは眼鏡の有無でマネージャー・エージェントの言動を切り替えている癖を見抜かれている。 高い身体能力を有することに加え、現代風のアレンジが加えられた「現代忍法」の使い手でもある。劇中では特殊な装備(水蜘蛛)無しで水上を走行する、「影縫い」の際拳銃を特殊な撃ち方で発射後弾道を曲げる、といった人知を超えた技を駆使する。現代忍法 影縫い 対象の影を武器などで固定することで、同じ箇所で本体の動きも封じる技。翼の「影縫い」の本家でもあり、緒川は主に銃弾を使って行うのが特徴。 忍法車分身 車を運転しての走行中に、特殊な走行で車ごと複数に分身する技。 藤尭 朔也(ふじたか さくや) 声 - 赤羽根健治 男性オペレーター。状況判断力に優れている。気は強いがボヤキも多い。 友里 あおい(ともさと あおい) 声 - 瀬戸麻沙美 女性オペレーター。冷静なかつ戦況を伝えることに定評がある。現場の処理に同行しており、生存者にあたたかい飲み物を配りながら元気づけるなど、配慮もできる性格。 エルフナイン(Elfnein) 声 - 久野美咲 キャロルと瓜二つの容姿を持つホムンクルス。一人称は「ボク」で、性別はない。キャロルから彼女の持つ錬金術知識のうち、チフォージュ・シャトーに必要な聖遺物のパッチワーク技術をインストールされている。おどおどした言動をしがちだが、芯は強く、時に思い切った行動をとる大胆な一面を持つ。 本来はキャロルが肉体のスペアとして創造したホムンクルスのうち失敗作の1つであり、チフォージュ・シャトー一部建造に携わっていた。しかし建造に必要な最低限の錬金術だけでなく、キャロル自身が人間だった頃の記憶の一部もインストールされており、イザークとの想い出の影響からキャロルから世界を守ることを選択。ドヴェルグ=ダインの遺産を持ち去って日本に逃亡、クリスと切歌によってS.O.N.G.へと保護され情報と遺産を譲渡する。後にシンフォギア破壊に伴い遺産を用いたシンフォギアの強化であるプロジェクト・イグナイトを立案、自らシンフォギアを改修・強化に成功する。 本人は自覚していないが、視聴覚情報はオリジナルであるキャロルに全て筒抜けになっており、その事実をキャロル本人から伝えられた際は絶望し、自身を拘束するよう懇願するが、善意であることだとして弦十郎らに引き止められ仲間として受け入れられた。レイアの「妹」の襲撃から、あおいを庇い重傷を負ってしまうも、我を顧みずにマリアやウェル博士と共に協力してキャロルの計画を頓挫させることに成功。キャロルに命題の答えが「許し」であることを伝え人類への復讐をやめるよう頼み込む。しかし、計画が頓挫したキャロルは復讐心に囚われてしまい装者を襲撃。さらに無理をした行動により容態が悪化。病床で死を待つ身であったが、記憶を失ったキャロルが自分の躯体にその「想い出」を転送複写させたことで転生を果たした。 転生後は正式にS.O.N.G.の一員となり、了子の後任として技術面を担当。シンフォギア関連の各種解析・メンテナンスや、ウェルの遺したデータ解析による改良型LiNKER及びAnti_LiNKERの再現などの成果をあげている。聖遺物の取扱い以外にも、錬金術師としての面からの発想や助言が、装者の窮地を救う一手になることもある。余暇の際は別人格として眠ることとなったキャロルとの「再会」を願い、LiNKER同様ウェル由来の技術であるダイレクトフィードバックシステムを元に開発したBearticeを使い、自らの脳領域を観測してキャロルの「想い出」断片の収集に努めており、やがてこれが実際にキャロルが擬似人格を再構築し再誕するきっかけとなる。 第5期では「神の力」を欲し、チフォージュ・シャトー内に廃棄躯体兼スペアパーツとして保管されたオートスコアラー再起動の生体認証に必要なキャロルの体を必要としたノーブルレッドにより、未来と共にシャトーに捕らわれてしまう。その後ヴァネッサによって始末されかけるも、再起動したオートスコアラーの廃棄躯体らや、再び表層化したキャロルの人格によって窮地を救われる。
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