命題とは? わかりやすく解説

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命題

読み方:めいだい

命題とは、命題の意味

命題とは、言語や式によって表したある判断のことである。倫理学上は、客観的に正しいか、正しくないかを判断できる文章指しその内容客観的に正し場合、命題は真であると言い正しくない場合は偽であると言う。ある命題が正し場合に、その命題の条件結論否定する命題との関係性対偶と呼ぶ。英語の定理条件提示などを意味する proposition由来する語である。

命題の類義語

命題と似た意味を持つ類義語にはテーゼ(独:these)が挙げられるテーゼ語源独語の these であり、ある事を肯定的に主張すること、命題を立てることを意味する一方テーゼに対して否定的な意見アンチテーゼ(独:antithese)という。命題のその他の類義語としては、提題問いなどがある。

近年、命題の解釈拡大されつつあり、組織などの最重要課題を「大命題」と記すことがある。しかし、大命題とは、絶対に福住すべき命令を示す「至上命令」の誤用から生まれた言葉考えられている。至上命令と記すべきところを至上命題」として誤用広まり、そこから同様の意味を持つ「大命令」という言葉派生した考えられている。本来の命題は課題という意味は持っていなかったが、このように誤用から転じた用語がビジネス現場中心に広まりつつあり、課題を命題と記す文章現れている。

めい‐だい【命題】

読み方:めいだい

題号をつけること。また、その題。名題

論理学で、判断言語表したもので、真または偽という性質をもつもの。→判断

数学で、真偽判断対象となる文章または式。定理または問題


命題

正しことがら(真である)か正しくないことがら(偽である)かを判定することができる文や式を命題という。


命題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 03:34 UTC 版)

命題めいだい英語: proposition)とは、論理学において判断を言語で表したもので、真または偽という性質(真理値)をもつもの[1][注釈 1]。また数学で、真偽の判断の対象となる文章または式、定理[2]、問題のこと[3]西周による訳語の一つ[4][5]


注釈

  1. ^ たとえば「雨が降っている」はこのままでは真偽の判断を下せないので命題ではない。場所や時間を特定すれば真偽が判断できるので命題になる[1][リンク切れ]
  2. ^ 説文解字注によれば「命」とは口と令により成り立ち、口も令も発号することであり、「使」すなわち令ないし従と同じ意味とある。「使命」は与えられた発号、あるいはその発号に従うこと。
  3. ^ 偽の命題(真理値が偽の命題)
  4. ^ 真の命題(真理値が真の命題)

出典

  1. ^ 小学館デジタル大辞泉「命題2
  2. ^ 詳しくは数学書における「命題」項目を参照
  3. ^ 小学館デジタル大辞泉「命題3
  4. ^ 山川偉也「西周『致知啓蒙』に見る西洋形式論理学の本邦への導入について(共同研究 : ことばと理論(II))」『総合研究所紀要』第19巻第3号、1994年3月30日、35-46頁、CRID 1050564287545307264ISSN 09187758 
  5. ^ 三省堂・大辞林(第三版)「命題」『②英語propositionの訳語として西周が考案。「百学連環」(1870-71年)にある』
  6. ^ “the conception we associate with the word ‘proposition’ may be something of a jumble of conflicting desiderata,”Lewis, David K.,1986, On the Plurality of Worlds, Oxford: Blackwell. p. 54
  7. ^ "Propositions" McGrath, Matthew and Devin Frank, The Stanford Encyclopedia of Philosophy (Winter 2020 Edition), [2]
  8. ^ 小説神髄(上)文体論。小学館日本国語大辞書「命題」
  9. ^ 精選版日本国語大辞典「命(めい)」③、あるいは小学館デジタル大辞泉「命(めい)」漢字項目2.3.5[3]
  10. ^ 精選版日本語大辞典(小学館)「命題」。なお井上哲次郎有賀長雄ら編「哲学字彙」(1881)では「演題」は「推測式」に改訳されたが「命題」はそのまま取り入れられ、明治20年(1887)以降に一般化したとする。
  11. ^ 堀達之助英和対訳袖珍辞書」改正増補(明治2、出版:蔵田屋清右衛門)P.322、国立国会図書館蔵[4]
  12. ^ 高崎金久『数理論理学入門』「Ⅲ.命題論理の意味論(その1)」1.1.1 命題とは何か[5]
  13. ^ 高崎金久『数理論理学入門』「Ⅲ.命題論理の意味論(その1)」1.1.1 命題とは何か[6]
  14. ^ A. G. Hamilton, Logic for Mathematicians, Cambridge University Press, 1980, ISBN 0521292913
  15. ^ * 伏見康治第I章 数学的補助手段 6節 命題算、集合算 p.50」『確率論及統計論』河出書房、1942年。hdl:10787/00033830https://ismrepo.ism.ac.jp/records/33836。"応用数学第8巻"。  ISBN 9784874720127 2024-01-18閲覧。
  16. ^ 小学館・デジタル大辞泉「定立
  17. ^ 小学館・日本大百科全書「テーゼ」加藤尚武(ニッポニカ)
  18. ^ 高井一「空言舌言 百七十三、至上命題」2009/11/27
  19. ^ 新潮社、大正15年11月5日発行、P.65、この他P.195には「最上の命題」の用例あり。
  20. ^ 神戸大学新聞記事文庫[7]
  21. ^ 第90回衆議院本会議(昭和21年6月24日)中野四郎
  22. ^ 竹山美宏「数学書の読み方」(森北出版、2022.3.8)P.P.7-8



命題

出典:『Wiktionary』 (2021/08/14 00:07 UTC 版)

この単語漢字
めい
第三学年
だい
第三学年
音読み 音読み

名詞

 めいだい

  1. 書物などに題号与えること。または、その題号[1]
  2. 論理学判断言葉による表現
    1. 現代論理学においては平叙文真偽を問うことの出来る文)、または、それが示す内容のこと。
  3. 論理学数学真偽どちらかである文。
  4. 数学定理補題中間程度重要な、証明された主張
  5. 課題達成すべき問題

発音(?)

め↗ーだい

用法

語源

(語義2) は、西周が英語:proposition訳語したもの[9][10]

翻訳


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