補題とは? わかりやすく解説

ほ‐だい【補題】

読み方:ほだい

補助定理


補題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/07/01 10:14 UTC 版)

数学において、「補助定理」(: helping theorem) あるいは補題 (: lemma) [注 1]とは、それ自体が興味深いステートメントと言うよりも、むしろ、より大きな結果を得る一歩として使われる、証明された命題である。


  1. ^ 英語の複数形はlemmataもしくはlemmas[1]。語源は古代ギリシャ語λῆμμαlemma )「受け取ったものの総称。贈り物、利益もしくは賄賂(わいろ)など」を示す。

出典

  1. ^ Higham, Nicholas J. (1998) (英語). Handbook of Writing for the Mathematical Sciences. Society for Industrial and Applied Mathematics. pp. 16. ISBN 0-89871-420-6 
  2. ^ Richeson, Dave (2008年9月22日). “What is the difference between a theorem, a lemma, and a corollary?” (英語). 2015年1月2日閲覧。


「補題」の続きの解説一覧

補題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/04/21 14:08 UTC 版)

射影被覆」の記事における「補題」の解説

p : P → M が射影被覆であるとする。もし Q が射影加群で、全射 q : Q → M があれば、 Q = P ⊕ R となる ker q の部分加群 R が存在して制限 q|P : P → M は射影被覆である。

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補題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/26 04:05 UTC 版)

算術級数定理」の記事における「補題」の解説

L ( 1 , χ ) ≠ 0 {\displaystyle L(1,\chi )\neq 0} である。この補題は算術級数定理の証明の要である。この補題については複数の証明知られているが、ここでは全面的に複素関数論頼りながら比較簡潔な証明を示す。複素関数論中でも次に挙げる事実が特に重要となる。 正則関数の列が一様収束するとき、その極限正則関数である。 局所的に一致する正則関数は大域的にも一致する正則関数零点位数整数である。 既に示したように、 L ( s , χ 0 ) {\displaystyle L(s,\chi _{0})} が s = 1 {\displaystyle s=1} に高々位数1のを持つことを除き L ( s , χ ) {\displaystyle L(s,\chi )} は正の実軸上で正則である。従って、 λ ( s ) = ∏ χ L ( s , χ ) {\displaystyle \lambda (s)=\prod _{\chi }L(s,\chi )} は s = 1 {\displaystyle s=1} に高々位数1のを持つことを除き正の実軸上で正則である。対数を取ると log ⁡ λ ( s ) = log ⁡ ∏ χ ∏ p 1 1 − χ ( p ) p − s = ∑ χ ∑ p log1 1 − χ ( p ) p − s = ∑ χ ∑ p ∑ n ≥ 1 χ ( p n ) p − n s = ∑ p ∑ n ≥ 1 ∑ χ χ ( p n ) ( p n ) s = ∑ k ≥ 2 c k k s {\displaystyle {\begin{aligned}\log \lambda (s)&=\log \prod _{\chi }\prod _{p}{\frac {1}{1-\chi (p)p^{-s}}}\\&=\sum _{\chi }\sum _{p}\log {\frac {1}{1-\chi (p)p^{-s}}}\\&=\sum _{\chi }\sum _{p}\sum _{n\geq 1}\chi (p^{n})p^{-ns}\\&=\sum _{p}\sum _{n\geq 1}{\frac {\sum _{\chi }\chi (p^{n})}{(p^{n})^{s}}}\\&=\sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}}{k^{s}}}\\\end{aligned}}} c k = { ∑ χ χ ( k ) , k ∈ { p n } 0 , otherwise {\displaystyle c_{k}={\begin{cases}\sum _{\chi }\chi (k),&k\in \{p^{n}\}\\0,&{\mbox{otherwise}}\\\end{cases}}} となるが、 { c k } {\displaystyle \{c_{k}\}} が有界であるから右辺は ℜ s > 1 {\displaystyle \Re {s}>1} で絶対収束する。 ∑ k ≥ 2 c k k s = ∑ k ≥ 2 c k k 2 k s − 2 = ∑ k ≥ 2 c k k 2 e − ( log ⁡ k ) ( 2 − s ) = ∑ k ≥ 2 c k km = 0 ∞ ( log ⁡ k ) m m ! ( 2 − s ) m {\displaystyle {\begin{aligned}\sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}}{k^{s}}}&=\sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}}{k^{2}k^{s-2}}}\\&=\sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}}{k^{2}}}e^{-(\log {k})(2-s)}\\&=\sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}}{k}}\sum _{m=0}^{\infty }{\frac {(\log {k})^{m}}{m!}}(2-s)^{m}\\\end{aligned}}} は少なくとも 1 < s < 2 {\displaystyle 1<s<2} で絶対収束するから、和の順序交換してテイラー級数 ∑ k ≥ 2 c k k s = ∑ m = 0 ∞ ( ∑ k ≥ 2 c k ( log ⁡ k ) m k ) ( 2 − s ) m m ! {\displaystyle \sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}}{k^{s}}}=\sum _{m=0}^{\infty }\left(\sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}(\log {k})^{m}}{k}}\right){\frac {(2-s)^{m}}{m!}}} が得られるテイラー級数収束円内で絶対収束するから、その収束円の半径を r {\displaystyle r} とすると、和の順序交換した左辺ディリクレ級数も | 2 − s | < r {\displaystyle |2-s|<r} で収束する。しかし、 s = 1 / φ ( d ) {\displaystyle s=1/\varphi (d)} を代入すると、 ∑ k ≥ 2 c k k 1 / φ ( d ) = ∑ p ∑ n ≥ 1 ∑ χ χ ( p n ) ( p n ) 1 / φ ( d ) ≥ ∑ p ∑ m ≥ 1 ∑ χ χ ( p m φ ( d ) ) ( p m φ ( d ) ) 1 / φ ( d ) = ∑ p ∑ m ≥ 1 ∑ χ χ φ ( d ) ( p m ) ( p m ) = ∑ p ∑ m ≥ 1 φ ( d ) {\displaystyle {\begin{aligned}\sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}}{k^{1/\varphi (d)}}}&=\sum _{p}\sum _{n\geq 1}{\frac {\sum _{\chi }\chi (p^{n})}{(p^{n})^{1/\varphi (d)}}}\\&\geq \sum _{p}\sum _{m\geq 1}{\frac {\sum _{\chi }\chi (p^{m\varphi (d)})}{(p^{m\varphi (d)})^{1/\varphi (d)}}}=\sum _{p}\sum _{m\geq 1}{\frac {\sum _{\chi }\chi ^{\varphi (d)}(p^{m})}{(p^{m})}}=\sum _{p}\sum _{m\geq 1}\varphi (d)\end{aligned}}} となって発散する。従って、 r < 2 {\displaystyle r<2} である。 | 2 − s 0 | = r {\displaystyle |2-s_{0}|=r} となる特異点 s 0 {\displaystyle s_{0}} があり、 log ⁡ λ ( s 0 ) = ∑ k ≥ 2 c k k s 0 {\displaystyle \log \lambda (s_{0})=\sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}}{k^{s_{0}}}}} は発散する。仮りに ℑ s 0 ≠ 0 {\displaystyle \Im {s_{0}}\neq 0} であるとすれば、 | ∑ k ≥ 2 c k k s 0 | ≤ | ∑ k ≥ 2 c k ks 0 | {\displaystyle \left|\sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}}{k^{s_{0}}}}\right|\leq \left|\sum _{k\geq 2}{\frac {c_{k}}{k^{\Re {s_{0}}}}}\right|} であるからlog ⁡ λ ( s 0 ) {\displaystyle \log \lambda (s_{0})} が発散するためには log ⁡ λ ( ℜ s 0 ) {\displaystyle \log \lambda (\Re {s_{0}})} が発散しなければならない。しかし、 ℜ s 0 {\displaystyle \Re {s_{0}}} は収束円の内部にあるから log ⁡ λ ( ℜ s 0 ) {\displaystyle \log \lambda (\Re {s_{0}})} は収束する。従って、 ℑ s 0 = 0 {\displaystyle \Im {s_{0}}=0} である。 ∀ k , c k ≥ 0 {\displaystyle \forall {k},c_{k}\geq 0} であるから級数収束するかぎり、実軸上でlog ⁡ λ ( s ) ≥ 0 {\displaystyle \log \lambda (s)\geq 0} であり、 λ ( s ) ≥ 1 {\displaystyle \lambda (s)\geq 1} である。従って、 λ ( s 0 ) {\displaystyle \lambda (s_{0})} はなければならず、そのためには s 0 = 1 {\displaystyle s_{0}=1} であり、 L ( 1 , χ 0 ) = ∞ {\displaystyle L(1,\chi _{0})=\infty } であり、且つ、他は全て L ( 1 , χ ) ≠ 0 {\displaystyle L(1,\chi )\neq 0} でなければならない

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補題 (Douglas)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/23 04:16 UTC 版)

作用素論」の記事における「補題 (Douglas)」の解説

A, B はヒルベルト空間 H 上の有界作用素で A∗A ≤ B∗B を満たすとする。このとき、A = CB満たす縮小写像 C が存在する。さらに Ker(B∗) ⊂ Ker(C) ならば C は一意である。

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補題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/23 09:39 UTC 版)

線型包」の記事における「補題」の解説

X がノルム線型空間で E は X の空でない任意の部分集合とする。

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補題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/25 14:38 UTC 版)

ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理」の記事における「補題」の解説

ℝ の任意の無限列 (xn) は単調な部分列を持つ。

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補題

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 13:04 UTC 版)

混線内接円」の記事における「補題」の解説

この内心は、混線内接円が二辺と接する点の中点である。

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補題

出典:『Wiktionary』 (2021/08/22 00:53 UTC 版)

この単語漢字

第六学年
だい
第三学年
音読み 音読み

名詞

(ほだい)

  1. 目的とする定理を得る過程で、前段階として証明された主張補助定理

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