補音器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/22 05:18 UTC 版)
三式水中聴音機の開発にあたり、当初は資材・工作力の節減と大量生産の観点から、ロッシェル塩型補音器の使用が検討されていたが、これは高感度増幅器と大量の電池を必要とする事から資材節減の趣旨にそぐわないとされ、最終的に炭素粒型補音器が使用される事となった。 補音器の取付けに関しては、他の艦艇同様に入渠して外板に補音器を取付ける事が当時の工事の混雑状況的に不可能であった事、また装備工事の簡易化を図る為、商船の船倉を水タンクに改造し、その中に補音器を円周状に配置するタンク内装備方式が採用された。このタンク内装備法は外板装備法と比較して、補音器感度が数デシベル低下する欠点があるものの、外板に穴をあける必要がなく、補音器取付けの為の入渠工事を伴わない極めて容易な方法であり、また補音器配列を真円状に装備する事が可能で聴音機の整相器構造を簡略化できる利点があった為、商船の大部分にこの方法が使用された。 三式聴音機は補音器の数と配列直径によって一型から三型までの3つの型に分類されており、一型は補音器数12個、配列直径1.5m、二型は補音器数24個、配列直径3m、三型は補音器数15個、配列直径1.4mとなっていた。
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