東塔とは? わかりやすく解説

とう‐とう〔‐タフ〕【東塔】

読み方:とうとう

【一】東西両塔のうち東にある塔。

【二】比叡山延暦寺三塔の一。延暦寺中心地域で、比叡山東側中腹にある根本中堂戒壇院などを含む堂塔総称


東塔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/22 12:42 UTC 版)

本薬師寺」の記事における「東塔」の解説

東塔の基壇は、一辺14.2メートル、高さ1.45メートルで、西ノ京薬師寺とほぼ同じ規模であったことがわかっている。基壇4面中央階段備え凝灰岩により化粧されていた。裳階礎石残らないが、中心心礎および四天柱してんばしら)4個と側(かわばしら)12個のうち11個の礎石、計16個が残存し東西2.1メートル南北1.7メートル花崗岩心礎舎利孔がある(西ノ京薬師寺逆に西塔心礎舎利孔がある)。東塔の規模は、方23尺(約7.15メートルであったとされ、薬師寺の東塔の規模主屋7.09メートル四方)とほぼ一致する現在の土壇東西16メートル南北13メートル、高さ1メートルであり、東端には祠が祀られている。

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東塔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/17 07:38 UTC 版)

薬師寺」の記事における「東塔」の解説

国宝。現在寺に残る建築のうち、奈良時代天平年間)に遡る唯一のもの。総高34.1メートル相輪含む)。日本現存する江戸時代以前作られ仏塔としては、東寺五重塔興福寺五重塔法観寺五重塔醍醐寺五重塔仁和寺五重塔次ぎ、6番目の高さを誇る。屋根の出が6か所にあり、一見六重の塔に見えるが、下から1・3・5番目の屋根裳階(もこし)であり、構造的に三重の塔である。仏塔建築としては他に類例のない意匠を示す。塔の先端部の相輪にある青銅製の水煙すいえん)には飛天像が透かし彫りされており、奈良時代の高い工芸技術現代伝えている。 相輪中心部最下部には「東塔檫銘」(とうとうさつめい、「さつ」の漢字木偏に「察」)と称される銘文刻まれており、薬師寺創建本尊造立趣旨漢文記されている。塔の建築年代については飛鳥本薬師寺から移築されたとする説(移建説)と、平城京新たに建てられたとする説(非移建説)とがあったが、『扶桑略記』の記述のとおり、天平2年730年)に平城京にて新築されたとする説が通説となっている。当初、東塔・西塔の初層内部には釈迦八相釈迦生涯8つ主要な出来事)を表した塑像群が安置されていたが、現在は塑像断片や木心が別途保管されるのみである。 本塔は、建築様式の点では、飛鳥様式法隆寺五重塔法起寺三重塔よりは進んだ形式取り入れつつ、當麻寺東塔奈良時代末期)や醍醐寺五重塔平安時代初期)ほどには進んでいない、過渡期的様相を示している。上の組物着目すると、雲肘木雲斗(くもと)を用いた飛鳥様式の塔と異なり薬師寺東塔組物後世仏堂仏塔同様の肘木と斗(ます)を用い壁面から3段持ち出した三手先みてさき)である。二手目の肘木と斗の上尾垂木掛かり尾垂木先端近く三手目の斗が乗る垂木地垂木飛檐垂木(ひえんたるき)からなる二軒ふたのき)で、地垂木円形断面飛檐垂木角形断面とした、「地円飛角」と呼ばれる形式である。このように組物三手先とする点、垂木二軒とする点は飛鳥様式より進んだ要素である。一方で支輪壁面軒裏斜めに繋ぐ材)を用いず軒天井張ること、二手目の肘木先端に1個の斗しか乗らないこと(後世の塔では2個の斗が乗る)、丸桁がぎょう垂木支え軒桁のうち最も外側のもの)の断面円形でなく方形とすること、鬼斗隅肘木上に用いる特殊形状の斗)を用いないことなどは、後世の塔とは異なる、古い要素である。奈良時代末期建立當麻寺東塔は、支輪鬼斗用い丸桁円形断面となり、二手目の肘木には2つの斗が乗っている。一方海龍王寺五重小塔は、支輪鬼斗用いないが、丸桁円形断面となり、二手目の肘木には2つの斗が乗るなど、薬師寺東塔當麻寺東塔との過渡期的な形式をもっている。このほか薬師寺東塔建築様式特色としては、尾垂木直線形であり、先端を垂直方向に断ち切っていること、三手目の斗と丸桁の間に実肘木用いないこと、高欄架木(ほこぎ)や平桁反りがなく、かつ、これらの両端垂直に断ち切っていることなどが挙げられる骨組み部分の釘で接続されていたが、各階の間などでは釘は用いられ木組みだけで構成されていた。解体修理にあたり、9割の木材再利用され、残り補修または新材を用いた基壇後世改修されているが、2009年から開始された東塔の解体修理工事の際に基壇発掘調査が行われている。その結果創建当初版築による基壇良好に遺存していることが確認された。また、裳階礎石明治時代据え直され可能性があるものの、心礎四天柱、側礎石当初位置から動いていないことも確認された。基壇の下から和同開珎4出土した創建当時基壇保護され、それを鉄筋コンクリート覆って新たな土台とした。また心柱内側根元から2mほどが蟻害にあっており、不要な部分取り除き新材で埋めた天井画調査においては木材陰になった部分顔料が非常に良い状態で残っていた。 前述のような特徴的な姿から、この塔を評してしばしば「凍れる音楽」という表現用いられる。なお、明治時代本寺訪れたアーネスト・フェノロサが、この塔を指して凍れる音楽」と表現した説明されることが多いが、複数文献が「凍れる音楽」をフェノロサ言葉とするのは誤りだと指摘している。佐佐木信綱会津八一それぞれ東塔を題材にした短歌残しており、両人歌碑薬師寺境内建立されている。

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