最高峰「スタンキング」が発売。東京オリンピック選手団に採用されるとは? わかりやすく解説

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最高峰「スタンキング」が発売。東京オリンピック選手団に採用される

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 01:08 UTC 版)

スタンダード靴」の記事における「最高峰「スタンキング」が発売。東京オリンピック選手団に採用される」の解説

1964年 業界発展のためにそれまで団体あった業界団体連合統一し東京靴製造団体連合会(通称 靴団連)」が結成され社長池田和夫初代会長任命される念願革底セメント靴開発成功しフロンティア」が発売された。セメント製法の靴の利点コストダウンさることながら当時流行であったマッケイ製法では使用できないつま先が薄い木型採用することができる利点もあった。セメント相性良い付きスムースのラマカーフ(日本皮革製)と特殊中底・セミソフトソールを採用した淀川工場JIS認定工場許可を得る。 秋冬新商品として新商標「スタンキング」が発表される格式高い本格派フォーマル及びビジネスシューズとして商標通り最高級ラインという位置付け販売されるグッドイヤー製法中心にマッケイ製法配し新木型「ST84」「ST86」を採用上代4800〜5000円のスタンキングデラックスと3500〜4500円のスタンキングの製品群用意。この販売当たってSK作戦」というスローガン旗印宣伝販売当たった10月10日から24日まで東京オリンピック開催され日本選手団男子選手団は当社開発製品「スタンキング9920 ST85」の甲革色を白に変更したモデルだった。スタンキングは瞬く間にフロンティア・ウィンスロップに並ぶ主力商品になったが。特にオリンピック影響もあって「9920 ST85」は本社工場生産能力超えるほど受注入り淀川工場の底付ライン使用するほどであった1965年 高度成長終止符打ち昭和四十不況突入し業界にも影響与え始める。経営不振理由セメント製法普及による過剰生産であったこのため生産部門数日間生産停止にしたりと在庫調整はかったこの年決算減収減益売上高263600万円 7%減)昭和三十以来赤字となってしまった。この秋業績回復のためにアペックス底高級セメントシューズの新商標「ハイスタン」を投入。またイタリアンコンチネンタルデザイン「リトリコルック」を投入した。この靴はグッドイヤーマッケイ展開されたが、甲材には人工皮革「ハイテラック」が使用された。 1966年 この年新商品として「スタンフレックス」が発売される。この靴の特筆すべきことはその2種類製法である。服装軽量化一般化し合成底や底の薄い革底好まれる傾向取り入れグッドイヤー製法丈夫さセメント製法軽快さを併せ持つGCグッドイヤー&セメント製法採用。これを「キングウェルト製法」と称した。またNG(ネオグッドイヤー)製法呼ばれるグッドイヤー製法にキングウェルトに採用されている芯なしのリブテープを使用したかえりの良さ強調したとなった。フランスコンチネンタルデザインの雄であるピエールカルダンとのサブライセンス契約を結ぶ。2月4日全日空機羽田沖で墜落乗客133名が亡くなったこの中スタンダード靴懸賞当選招待客東京ブロック会長丹波徳太郎などが巻き込まれてしまう。この年はさらに悲報が続く。6月2日午前1132分に創業者である宮澤胤勇79歳でその生涯閉じた1967年 景気次第回復傾向になったが、米国原皮輸出制限実施などで原皮世界的に高騰し皮革値上げ相次いだ。これにより革靴値段上げざるを得ず製造コスト上がる反面販売伸び悩み生産数販売数アンバランスになり17%売上高になった利益前年補填程度にしかならなかった。さらに製法デザイン素材多様化し多品種少量生産余儀なくされた。この年さらなる低価格普及品開発のために英国CIC社よりインジェクション機(射出底型成型機)を導入しポリウレタンインジェクションモールド製法の靴の量産入った。この商品を「IPシューズ」の名前で発売された。札幌営業所札幌市北6条東4丁目札幌綜合卸センター内に移転1968年 後年いざなぎ景気呼ばれる好景気局面に入る。しかし靴業界過剰生産原皮高による価格の上昇などにより激し市場競争展開していた。兼ねてからのさらなる製造部門採算化に向けて淀川工場閉鎖本社工場への集約提案したスタンダード靴労組から反対をうけ撤回せざるを得なかった。 1969年 製造部採算化へ努力重ねた製法分業化行い本社工場はグッドイヤー・マッケイ・キングウェルト製法主体一部ハイスタン等の高級セメント靴生産用接着製法主体とした。高野工場グッドイヤー本社移管インジェクション生産集約淀川工場接着製法中心に製造することになった。春の新製品としてヤング向けの新ブランドイレブン」を11点発表する栄進産業製の本底にカールフロイデンベルグ社の皮革使用した本格派であったが、特にカールフロイデンベルグ社起毛素材使用のEL11と淀川工場製のEL13・14は大変好評得たアメリカンスタイル流行合わせウェスタンブランド復活させた。これにより「ピエールカルダン」「ウィンスロップ」「スタンキング」「フロンティア」「リトリコ」「ハイスタン」「スタンダード」「IP」「イレブン」「ウェスタン」と10ブランド展開するようになった1970年 生産部門は高級化を推し進めるためにイタリアの「ウニベルサル・スチレ」社と技術提携をする。 1971年 ニクソンショックにより円の変動相場制移行したため円切り不況到来したこの頃になると革底需要がかなり減少し合成底最盛期迎えることになる。生産足数のうちセメント製法IP製法比率60%に達すとともにグッドイヤーウェルト製法の靴の生産著しく低下した従来の「ハイスタン」「イレブン」を配していた合成底分野レベルアップをするためにハイグレードビジネスシューズを企画7月に新商標エクセル」が発表される。生活密着型を志向しビジネスタイプの「エクセルドレッシー」とタウン向け「エクセルアーバン」の2系統接着製法マッケイ製法投入した。特に西川化学の「CPソール」を使用したEX7103(4800円)とEX7107(5500円)は大変な人気呼んだ商品多様化とともに3工場生産だけでは需要満たすことができなかったため難易度の高いものは本社工場難易度の低いものは外注協力工場へと切り替えたていたが、この年についに自社生産品より仕入れ商品の方が比率高くなる結果となった協力工場とは「栄進産業」「パラマウント製靴」「田中製靴」「ラッキー製靴」「ハルタ製靴」「大黒製靴」「金子製靴」などであった。またこの年にはさらなるコスト削減見越して韓国「エスカイアー」社にクラリーノ使った紳士靴発注した1972年 新潟と金沢に出張所開設日給制から日給月給制工員賃金制度改正する外注先であったラッキー製靴火災11月30日開かれた株主総会において池田和夫退任し桜井富司が代表取締役就任した1973年 春夏のテーマを「歩くよろこび」として開発重点を「エクセル」に置き機能性重視開発進めた。また新ブランド「ジャンボウイズ」を発表。ST38という従来靴型原型4E作成革靴マッケイの他にクラリーノ甲材の革底製品開発したこの年生産足数は877,000足(前年69,000足増)販売足数も841,000足(前年37,000足増)に達し好調な業績だった。11月18日元代取締役の磯畑弘太郎77歳生涯閉じた第一次オイルショック1974年 オイルショックにより卸売物価指数34%も高騰、当然原材料高騰し原価は再び上昇した拡販のためには商品構成拡大する必要があり積極的に海外ブランド輸入にも取り組んだ。「モレスキー」「クロケット」「ウニベルサル」などを日本紹介した27%の関税がかかりかなりの資金が必要であったため年輸入量8千足程度微々たるものであった6月16日開かれた新作発表会において人気ブランドである「エクセル」に高級感のある「エクセルロイヤル」手縫いモカ施した「エクセルモカシン」3E/4Eの合成底採用した「エクセルワイド」を発表した。これに「エクセルドレッシィ」「エクセルアーバン」を加えた分野確立した1975年 ピエールカルダンのサブライセンスを販売して10年迎える。カルダン紳士靴事務局中心に強力な販売キャンペーンを行う。「kenmoor(ケンモール)」商標登録1976年 ヤング向けに「ワイルドウォーカー」アダルト向けに「ボランテ」を開発この年前後して売上高増加するものの人件費などが吸収できず赤字が続くようになる高齢臨時工淀川工場臨時工などの271人の工場人員削減など共に、スタンダード高等学校生徒募集停止した1977年 空前婦人ブーツブームだったが、過剰生産たたってブームの裏大量売れ残り抱えた神戸浅草婦人メーカー問屋倒産追い込まれる関連会社の「ヤマト商事」「アサヒ商事」も赤字計上してしまう。パラマウント製靴の手形が2回目不渡りになり銀行取引停止になった本社においても希望退職を含む経営改善策を三労組提案し5月大筋合意する希望退職者約160名)。横浜営業所千葉出張所岡山出張所閉鎖。旧本社工場解体終わり遊休地になった西側部を東京都売却した近年続くカジュアル化の波に乗って英国ハンテンインターナショナル社と「ハンテンブランドをサブライセンスを契約1978年 全商品にカジュアル志向取り入れる。ヨーロピアンスタイル半数占め傾向になったこの年ついに売上高100億円(前年より10億以上増収)を突破し、そこに本社遊休土地売却益加わり大幅な黒字計上する。「ウニベルサル」の販売十周年記念して拡販するためにエコノミー商品の「ロミウニベルサル」を発売するこの年順調に推移し売上高111億9200万円となり前期比10.9%増となった1979年 この年ウニベルサル」「ピエールカルダン」「ボランテ」が好調にスタートする。特にピエールカルダンカジュアルとボランテの手縫いモカへの注文殺到し予定生産足数を大きく上回る受注続いた。しかし好調な受注を差すように7年ぶりの靴材料大幅な値上げ要請出てきた。特に80%も北米から輸入頼っていた牛革シカゴ市場の暴騰(コロラドステア(牛原皮)は1972年の2倍の価格)のための値上げ卸値改定をせざるを得なかった。社の経営改善策一環スタンダード高等学校生徒募集停止しておりこの年最後卒業生となった1945年養成部として発足48年文部省認可がおり、翌年財団法人スタンダード学園設立された。49年には昼間定時制工業科スタンダード高等学校開校になった。この廃校まで34年5ヶ月渡り447名を排出した1980年 テレビ番組プロ野球・夢の球宴」で「ピエールカルダンカジュアル」がCM登場月刊メンズクラブ月刊宝石週刊サンケイなど雑誌カラー広告積極的に出稿した。エクセル10周年ありがとセール実施、また5万限定80年代生きる男の靴をテーマ開発された「エクセルエイティ」を発売する。新ブランド攻勢続きアメリカ調の「ケンモール」カジュアルカテゴリーを「グッドラック」に集約アメリカから「サーギャル」ブランドデッキシューズ輸入した高島屋用の「エスパスカルダン」の生産期に本社工場にてグッドイヤーウェルト製法機械再度導入し生産再開した技術部改良型ボローニャ製法開発しウニベルサル」に採用される。この製法はのちに「カトル製法」と呼ばれるようになった平沼商事保有していたスイスアレージア社「ウォルターウルフブランドのサブライセンス契約ヤマト商事が「バンカルデイ」社と技術提携1981年 この年二つブランド販売開始する。一つ前年にサブライセンス契約をしたフランク・ウィリアムズ率いF1コンストラクターであったウォルターウルフ」。もう一つ若年層向けの「ヘブン」である。また十五周年迎えカルダンブランドで450億円まで成長したピエールカルダン」も順調に推移した百貨店などで拡大する海外ブランド需要応えるために「モレスキー(63,00098,000円)」「ウニベルサル75,00087,000円)」「ガルス25,00028,000円)」「サーギャル(24,00032,000円)」「カルロス12,00016,000円)」「ブルゾーニ(27,00028,000円)」なども積極的に展開した1978年婦人ブーツブームが去った後に急激に業績悪化したヤマト商事」が、累計損失2億7000万円抱え負債を9割弁償することの了解得て自主廃業した。スタンダード高等学校跡地日商岩井売却し売却益得たものの、ブランド経費などの増加分を吸収できずにこの年は2億2000万円経常損失計上してしまった。この結果を受け、9月数々功績残した池田和夫相談役退任した12月22日累積赤字解消を図るために大和銀行から辰巳茂を迎い入れ定時株主総会及び取締役会桜井富司が社長退任し取締役相談役に、新社長に辰巳就任した

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