戦略核
せんりゃく‐かくへいき【戦略核兵器】
戦略核兵器(Strategic Nuclear Weapon)
【戦略核兵器】(せんりゃくかくへいき)
核兵器保有国自身が国家総力戦を行う場合にのみ使用される核兵器。
とはいえ、戦術核兵器であれば他の状況で使用できるというわけでもないので、一般的には戦略爆撃機か弾道ミサイルに搭載・運用される大出力の核兵器を指す。
第二次世界大戦において広島と長崎に投下された原子爆弾を除けば、相互確証破壊戦略を担うための抑止力としてのみ存在する。
大戦終結後の1945年から現在に至るまで、戦略核兵器を保有する国家が国家総力戦を行うような事態は発生していない。
この事実は、
「核兵器さえ保有すれば、小国が圧倒的な大国相手に事を構えても国家総力戦を仕掛けられずに済む」
という認識を世界各国に与えており、特に諸外国との深刻な外交問題を抱える独裁政権は、国家安全保障の理由から核保有を強く望む傾向にある(いわゆるならず者国家)。
戦略核兵器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/23 13:47 UTC 版)
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戦略核兵器(せんりゃくかくへいき、英語: strategic nuclear weapons)は、戦略的目標に対して使用される核兵器のこと。
定義は曖昧であるが、一般的には戦術核兵器よりも高威力で、敵国の軍事基地や行政機関、人口密集地、エネルギープラントなどの比較的大規模な目標の破壊を目的とする核兵器を指す際に用いられる[1]。
戦術核兵器との違い
戦略核兵器はアメリカとソ連の関係で語られることが多く、米ソ・米露間の核軍縮条約においては射程が5500km以上のICBMによって攻撃目標に到達するものを戦略核、それ未満のものを戦術核としていた[2]。そのため、戦略核は大陸間弾道ミサイルや航続距離の長い戦略爆撃機、潜水艦発射の弾道ミサイルに搭載された核兵器と思われがちだが、隣国同士など距離が近い場合(例えばインドとパキスタン)は、より射程の短い短・中距離弾道ミサイルや航続距離の短い戦闘機などに搭載された核兵器でも、戦略的意味合いをもつ場合もある。
また、戦術核兵器は局地的核戦争下において敵国の船や戦車、歩兵などを直接的に攻撃することが目的のため、比較的威力が弱く作られている。そのため、創作物中では威力が弱い核兵器のことを戦術核と呼称することが多いが、距離と同様に威力だけで単純に区別できるわけではなく、たとえ威力が低くても攻撃目標が大規模なら戦略核に分類されるので、「何に対して攻撃を行うか」で判断するのが正しいと思われる。
例えば、広島・長崎の両都市に投下された原爆は、戦略爆撃機B-29 スーパーフォートレスから投下された事、日本を降伏させて太平洋戦争自体を終結させる事を目的としていたことなどから、戦略核兵器であると言うことができる。
脚注
- ^ “Strategic Air Command Declassifies Nuclear Target List from 1950s”. nsarchive2.gwu.edu. 2025年3月4日閲覧。
- ^ “外務省: 軍縮・不拡散専門官 西田さん 米ロ核軍縮のお話”. www.mofa.go.jp. 2025年3月4日閲覧。
「戦略核兵器」の例文・使い方・用例・文例
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