ピアノ協奏曲 第4番とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 趣味 > ピティナ・ピアノ曲名 > ピアノ協奏曲 第4番の意味・解説 

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第4番 ト短調

英語表記/番号出版情報
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第4番 ト短調Concerto for piano and orchestra No.4  Op.40

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Allegro9分00 No Image
2 第2楽章 Mov.2 Largo5分30秒 No Image
3 第3楽章 Mov.3 Allegro vivace8分30秒 No Image

作品解説

2007年10月 執筆者: 和田 真由子

4曲あるピアノ協奏曲の中では、あまり知られていない
1917年ロシア革命避け亡命したラフマニノフは、ニューヨーク移り住むことになった晩年ロシアに戻ることを切望したラフマニノフであったが、第2次世界大戦勃発などが原因で、それは叶うことなくアメリカで一生終えた

アメリカ移り住んでからの25年間、彼が作曲した楽曲数は非常に少なくまた、その質もロシア時代のものと比較してすぐれたのであるとは言い難い。この曲もその時期に作曲された作品一つである。1914年に曲のスケッチ開始亡命後10年近くブランク経て1926年再び作曲とりくみ、この曲を書き上げた

曲は、彼に作曲すすめた作曲家、兼ピアニストニコライ・メトネル献呈された。彼もラフマニノフ同様にロシアから亡命した音楽家一人であった
現在演奏されているものは、1938年改作されたものである

第1楽章アレグロ・ヴィヴァーチェアラ・ブレーヴェト短調 2分の2拍子 
冒頭合奏の後に、ト短調第一主題ピアノ重音奏される
イングリッシュホルン旋律続いてピアノパートに登場するのが、変ホ短調第二主題である。展開部再現部にはっきりとした境はないが、第一主題や、第二主題要素変形再現しながら発展をみせる。ピアノ伴奏での装飾的な役割大きい。コーダは、アレグロ・ヴィヴァーチェで、再び冒頭楽章変形したものがあらわれ最後力強く曲を閉じる。

第2楽章ラルゴ ハ長調 4分の4拍子 3部形式
ピアノ導入部続き弦楽器ピアノ交互に主題奏しながら、静かに曲が進行する中間部では、唐突に荒々しい楽想が顔をだす。第3部では、主題変形された形で扱われる最後は、ピアノトリル伴いながら消えるように曲をとじる。

第3楽章:アレグロ・ヴィヴーチェ ト短調 4分の3拍子
するどい管弦楽の音ではじまる導入楽想続きピアノめまぐるしい動きかけまわる主題ピアノ管弦楽奏された後、三連音符による楽想登場する。ア・テンポ・メノモッソでピアノ奏するむようなリズムにのせて、曲はもりあがりクライマックス形成する続いて静かな楽想にうつり、断片的な旋律がおり重なりながら徐々に発展をみせていく。コーダではこれまでのさまざまな要素再現変形されながら、最後勢いよく曲を閉じる。


ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調

英語表記/番号出版情報
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調Konzert für Klavier und Orchester Nr.4 G-Dur Op.58作曲年: 1805-06年  出版年1808年  初版出版地/出版社Bureau d'art et d'industrie 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 1.Satz Allegro moderato 2000 No Image
2 第2楽章 2.Satz Andante con moto 6分00 No Image
3 第3楽章 3.Satz Rondo - Vivace 1000 No Image

作品解説

執筆者: PTNA編集部

この協奏曲は、ベートーヴェン最大パトロンで最も多く14曲を献呈されたルードルフ大公献呈された。
第1楽章 アレグロ・モデラート ト長調 4分の4拍子
ピアノ独奏が、オーケストラ先立ち主題奏するという、異例開始である。この幻想的な出だしは、ロマン派ピアノ協奏曲大きな影響与えた
第2楽章 アンダンテ・コン・モート ホ短調 4分の2拍子
いながら劇的で深い感動与える。弦楽器付点リズムピアノ溜息音形とが対話するかのように進む。
第3楽章 ロンド・ヴィヴァーチェ ト長調 4分の2拍子
第2楽章からアタッカで、弦楽器pp律動的な主題始める。対照的に副次主題は、おだやかにピアノ提示する独奏ピアノ技巧的展開部経てモーツァルト風に副次主題から再現部が始まる。そして徐々にテンション高め一気駆け抜ける


モーツァルト:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調

英語表記/番号出版情報
モーツァルト:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調Konzert für Klavier und Orchester Nr.4 G-Dur K.41作曲年1767年 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Allegro5分00 No Image
2 第2楽章 Mov.2 Andante4分30秒 No Image
3 第3楽章 Mov.3 Molto allegro 3分30秒 No Image

作品解説

2008年2月 執筆者: 稲田 小絵子

 モーツァルトオリジナルピアノ協奏曲第5番からであり、1767年11歳のときに生み出された第1~4番ピアノ協奏曲は、他人ピアノ・ソナタ編曲である。原曲は主にパリ活躍していたドイツ系作曲家のものであり、旅行中交流によって、モーツァルトに強い影響与えた。父レオポルトは彼らの作品楽譜持ち帰り息子協奏曲作曲練習させたのだろう。自筆譜には、父親筆跡残っている。
当時パリヨーロッパにおける文化的中心地であった1760年代各地訪れていたモーツァルト父子パリ滞在したのは63年11月からの5ヵ月間と66年5月からの2ヶ月間である。2度パリ訪問を含むこの西方旅行によって、少年モーツァルトさまざまな音楽吸収し作曲の幅も広げることになった。4曲のピアノ協奏曲はその成果のひとつといえよう

楽章原曲以下のとおり
第1楽章L. ホーナウアー、作品1-1第1楽章
第2楽章H. F. ラウパッハ、作品1-1第2楽章
第3楽章L. ホーナウアー、作品1-1第3楽章

レオンツィオ・ホナウアー(c1730-c90)はパリ活躍し高い評価受けていたドイツ人音楽家。ヘルマン・フリードリヒ・ラウパッハ(1728-78)は北ドイツ生まれサンクト・ペテルブルク活躍した音楽家モーツァルト出会ったのは、ちょうどロシア出てパリ来ていた1766年思われる


ルビンシテイン, アントン:ピアノ協奏曲 第4番 ニ短調

英語表記/番号出版情報
ルビンシテイン, アントン:ピアノ協奏曲 第4番 ニ短調Piano Concerto No.4 in D minor  Op.70作曲年1864年  出版年1872年  初版出版地/出版社: Senff 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 モデラート・アッサイ Mov.1 Moderato assai1300 No Image
2 第2楽章 アンダンテ Mov.2 Andante1200 No Image
3 第3楽章 アレグロ Mov.3 Allegro1030秒 No Image

サン=サーンス:ピアノ協奏曲 第4番 ハ短調

英語表記/番号出版情報
サン=サーンス:ピアノ協奏曲 第4番 ハ短調Concerto pour piano et orchestre No. 4 Op.44作曲年1875年  出版年1877年 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 I. Allegro moderato1500 No Image
2 第2楽章  II. Allegro vivace4分30秒 No Image
3 第3楽章  III. Andante3分00 No Image
4 第4楽章 IV. Allegro7分00 No Image

作品解説

2007年2月 執筆者: 和田 真由子

《ピアノ協奏曲 第4番》は、サン=サーンスピアノ作品において、最も完成された曲の一つとして高く評価されている。1875年作曲され同年パリにおいて、作曲者自身によるピアノ初演が行われた。
この時期は、《サムソンとダリラ(1869‐1872)》《死の舞踏(1874)》、ベートーベン主題にもとづく《二台のための変奏曲 作品35(1874)》など、サン=サーンス数々傑作生み出した時期でもあった。

《ピアノ協奏曲 第4番》は、循環主題用いた構成特徴になっており、全曲通して用いられる旋律リズムは、音楽構築していく上で重要な役割担っているピアノのソロパートにも、ヴィルティオーゾ的な要素ふんだんに盛り込まれており、ピアニストレパートリーとしても、広く親しまれている。

大きく2つ楽章から成るが、それぞれがさらに2つ部分にわけられているため、実質は、4楽章構成とも考えられる。ただし、草稿では、この曲は単一楽章作られており、休みなく演奏されるものであった演奏に際してそのことにも留意すべきであろう
演奏所時間は約30分。

第一楽章:(第一部分)アレグロ・モデラート ハ短調 4分の4拍子
変奏曲形式によっており、最初に弦楽によって示される主題循環主題A)が二つ変奏をみせる。のちに現れる主題とともに、これらの主題は「循環主題」として曲に統一与えている。第一変部分では、弦楽ピアノ交互に変奏繰り返される第二変部分管楽器加わり、より華やかな変奏になる。同じ主題でも、その性格が、光の当て方によってさまざまに変化しているのが面白い。コーダ次の部分への推移としての役目をおっている。    

第二部分)アンダンテ 変イ長調 4分の4拍子
3部形式幻想的な導入部分につづき木管奏されるのが循環主題Bである。ピアノクラリネット交互に演奏されるのが副主題にあたるの循環主題Cで、これら3つの主題中心となって曲を形成していく。

第二楽章:(第一部分)アレグロ・ヴィヴァーチェ ハ短調 4分の2拍子
スケルツォ的な性格をもっている。おどけたように下降するピアノに、管弦楽応答する第一主題第二主題は8分の6拍子循環主題Aがリズミカルに変形されたものであるユーモアがあり、管弦楽ピアノ内面的活気満ちたやりとり魅力的な一曲コーダ経過部の役割果たし第二部分へと続く。

第二部分)アンダンテ 4分の4拍子アレグロ ハ長調 4分の3拍子
この第二部分はアンダンテアレグロにわけられている。アンダンテは、三分程度で、アレグロへの序奏部的な性格をもっている。循環主題Cのフーガ的な展開をみせ、循環主題Bが想起されたのち、ピアノ華やかなカデンツァとなり、アレグロを導く。
アレグロにおいても循環主題活躍する第一主題循環主題Bを変形させたもので、非常に明快印象に残る旋律である。第二主題循環主題用いられたものではないが、はぎれのよいリズムは曲に活気与えている。巧みな展開の手法に加え、この曲においてはピアニストのヴィルティオーゾ的な見せ場が沢山ちりばめられており、非常に華やか楽しめるサン=サーンス作曲家としての、またピアニストとして力量感じられる一曲である。


エルツ(ヘルツ):ピアノ協奏曲 第4番 ホ長調

英語表記/番号出版情報
エルツヘルツ):ピアノ協奏曲 第4番 ホ長調Piano Concerto No.4 in E major Op.131作曲年1843年  初版出版地/出版社: Schott, Benoit, Ricordi 

作品概要


フィールド:ピアノ協奏曲 第4番 変ホ長調

英語表記/番号出版情報
フィールド:ピアノ協奏曲 第4番 変ホ長調Piano concerto No.4 H.28作曲年: c1812⇔14年  出版年1814年  初版出版地/出版社St Petersburg 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Allegro moderato1730秒 No Image
2 第2楽章 Mov.2 Adagio4分30秒 No Image
3 第3楽章 Mov.3 Rondo: Allegretto 1130秒 No Image

チェレプニン:ピアノ協奏曲 第4番(幻想曲)

英語表記/番号出版情報
チェレプニン:ピアノ協奏曲 第4番(幻想曲Concerto pour piano et orchestre No.4(FantaisieOp.78作曲年1947年 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章 Mov.1 Eastern Chamber Dream (Moderato)1600 No Image
2 第2楽章 Mov.2 Yan Kuei Fei's Love Sacrifice (Sostenuto - Animato) 8分00 No Image
3 第3楽章 Mov.3 Road to Yunnan (Allegretto)4分30秒 No Image

ピアノ協奏曲第4番

英語表記/番号出版情報
マリピエロ:ピアノ協奏曲 第4番Concerto per piano e orchestra No.4作曲年1950年 
ベネットピアノ協奏曲 第4番 ヘ短調Piano Concerto No.4 in F minor Op.19作曲年: 1838-39年 
ライネッケピアノ協奏曲 第4番 ロ短調Konzert für Klavier und Orchester Nr.4/Piano Concerto No.4 Op.254作曲年: c1900年  初版出版地/出版社: Zimmermann 
エロールピアノ協奏曲 第4番 ホ短調Piano Concerto No.4 in E minor作曲年1813年  出版年1887年 
クジェネーク(クジェネク、クレネク):ピアノ協奏曲 第4番Piano concerto No.4 Op.81作曲年1950年 
カルクブレンナーピアノ協奏曲 第4番 変イ長調Klavier Konzert Nr.4, As-dur Op.127出版年1835年  初版出版地/出版社Peters 
リース:ピアノ協奏曲 第4番Konzert für Klavier und Orchester Nr.4 Op.120
ソラブジ:ピアノ協奏曲 第4番Piano Concerto No.4
モシェレスピアノ協奏曲 第4番 ホ長調Konzert für Klavier und Orchester Nr.4 Op.64作曲年1823年 
カドーシャ:ピアノ協奏曲 第4番Klavier Konzert No.4 Op.63作曲年1966年 
クラーマーピアノ協奏曲 第4番 ハ長調Konzert für Klavier und Orchester Nr.4, C-dur Op.38出版年: c1806年  初版出版地/出版社: Breitkopf 
ヴラディゲロフ:ピアノ協奏曲 第4番Concerto for piano and orchestra No.4 Op.48作曲年1953年 
ヴィラ=ロボス:ピアノ協奏曲 第4番Piano concerto No.4作曲年1952年 
ミヨー:ピアノ協奏曲 第4番Concerto pour piano et orchestre No.4 Op.295作曲年1949年 
シチェドリン:ピアノ協奏曲 第4番Concerto for piano and orchestra No.4作曲年1973年 
カプースチン:ピアノ協奏曲 第4番Concerto for Piano & Orchestra No.4 Op.56作曲年1990年 

ピアノ協奏曲第4番

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/30 07:01 UTC 版)

1 - 2 - 3 - ピアノ協奏曲第4番 - 5 - 6 - 7 - 8 - 9 - 10




「ピアノ協奏曲第4番」の続きの解説一覧

「ピアノ協奏曲 第4番」の例文・使い方・用例・文例



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ピアノ協奏曲 第4番」の関連用語

ピアノ協奏曲 第4番のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ピアノ協奏曲 第4番のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
社団法人全日本ピアノ指導者協会社団法人全日本ピアノ指導者協会
Copyright 1996-2024 PianoTeachers' National Association of Japan
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのピアノ協奏曲第4番 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS