アコースティック・ギター[acoustic guitar]
アコースティックギター
アコースティック・ギター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/20 18:08 UTC 版)
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アコースティックギター(英: acoustic[注釈 1] guitar)は、撥弦楽器であるギターのうち、より古典的な、楽器から直接音声を得るものを指す。ピックアップを備え電気信号を出力するエレキギターに対して旧来のギターを区別するためのレトロニムである。狭義ではフォークギターのことを指し、こちらのほうが一般的な用法である(この狭義の意味で使う場合はレトロニムではない。)。
標準で6本の弦をもち、指先と爪を使って弾くフィンガーピッキング、あるいはピックではじくピック奏法で演奏される。弦の振動および音波は楽器本体および本体内の空洞の共鳴を経て奏者や聴客の耳へ届く(チューニングなどは、チューニングの項参照)。
概要
信号変換や電気増幅を伴わないことから「生ギター」と呼ばれることがある。「アコギ」という略称で呼ばれることも多い。1980年代後半から、(アコースティックピアノや、アコースティックベースなどと同列に)「アンプラグド(unplugged)」という言葉も使われだした。
広義には「クラシックギター」[注釈 2]も含むが、クラシックではほとんど電気楽器・電子楽器を用いないのでこのジャンル内ではアコースティックという言葉を楽器名に用いることはない。 ポピュラー音楽では「フォークギター」[注釈 3]とほぼ同義で用いられる。
アコースティックギターには、バリトンギターやテナーギターといった特殊な音域をもつものや、12弦ギターを始めとする複弦ギターなどのバリエーションがある。
19世紀末には、スチール弦を張ったものが製品化され、ジャズやブルースなどで使用された。しかしながら、音を電気増幅するエレキギターの登場後、これらのジャンルでもエレキギターが使われることが多くなり、エレキギターの登場後に始まったロック・フュージョンなどのジャンルでもエレキギターが使用されることが多い。
しかし、アコースティックギターとエレキギターの音色は全く異なったものであり、20世紀後半以降のロックやブルースでもアコースティックギターが使用される場面はごく普通に見られる。また、アコースティック楽器のサウンドが回帰的な意味で求められ、1960年代のフォークソングブームや90年代のMTVアンプラグドのブームなど、各国で幾度かのブームが到来している。
アコースティックギターの音を増幅する手段として、最初に現れたのは実際の音をマイクで集音し電気増幅する方法である。この方法はギターの音色をそのまま捉えることができるため、レコーディング時には最も一般的に使われるが、ステージ上ではギターの位置をほとんど動かすことができず、ハウリングも起こりやすいという難点がある。後に、エンドピン(ストラップを留めるためにボディーに付いているピン)部分や、サウンドホールに専用ピックアップを取り付け、音を増幅する方法が現れた。特殊ではあるがサウンドホールをゴムなどで完全に塞ぎ、内部にピックアップを取り付けた形態のものも登場した。
エレクトリックアコースティックギター
近年は、エレクトリックアコースティックギター、略称で「エレアコ(ギター)」と呼ばれるギターがユーザーを増やしている。アコースティックギターの内部にマイクロフォンに近い専用ピックアップと簡単な回路(スイッチや小型のプリアンプ)を内蔵するもので、各種のアンプや拡声装置(PA)に接続でき大音量が得られる。また電気増幅の手段を利用しない場合、通常のアコースティックギターとして使用できる。エレクトリック・ギターと違い、アコースティックギターの音色がそのまま出力される、「電気増幅機能付のアコースティックギター」である。
大きな会場でコンサートを行うミュージシャン、ロックバンドなどに重用されている。純粋なエレクトリックギター(ソリッドギター)に比べて構造上ハウリングが起こりやすいため、状況により、ギターの共鳴振動をある程度抑制して(アコースティックギターとしては品質を損なわれた状態で)製作あるいは使用される場合がある。
なお、エレクトリック・ギターにも「フルアコースティックギター(フルアコ)」、「セミアコースティックギター(セミアコ)」と呼ばれる種類が存在するが、これらは「エレアコ」とは別のものである。詳細は「エレクトリック・ギター#種類」を参照。
その他
エレキギターの形態で、内部のスプリングや鉄線などの振動音を拾ったり、ギターシンセサイザーやエレキギター用のエフェクターでアコースティックギターを再現する技術も増え続けている。ハウリングなどに悩まされない一方、シミュレータの域を出ないという意見も多い。
脚注
注釈
関連項目
アコースティック・ギター
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「ポール・マッカートニー」の記事における「アコースティック・ギター」の解説
ゼニス・モデル17(Zenith Model17) ポールが最初に手にしたギター。誕生日プレゼントとして父から贈られたトランペットを楽器屋に持ち込み、そのままこのギターと交換してもらったという。ドイツの楽器メーカーであるフラマス社が製造し、イギリスの音楽出版社ブージー&ホークス社が流通させていたギターで、メイプルの合板を使用したノンカッタウェイのアーチトップ・アコースティックギターである。クオリーメンに加入した当初から使用しており、後にアーチトップ用の金属のバーに固定するタイプのフローティング式ピックアップを後付けしてエレキ化されるが、その後機材面の限界を感じたポールがロゼッティ・ソリッド7を入手したことで、ギグで使われる事はなくなった。ポールは現在もこのモデル17を所有しており、『ザ・ビートルズ・アンソロジー』の映像の中で、このギターで「トウェンティ・フライト・ロック」を演奏している姿を確認できる。現在は塗装をリフィニッシュされ、ピックガードも外されたままの状態となっている。 エピフォン・テキサン(Epiphone Texan) 1964年製で、当初は自身の作曲用としてエピフォン・カジノと同時に購入した。右利き用。購入直後にまだ右利きの弦が張られた状態で、ジョージ・ハリスンにどのようにこのギターを左用に改良したらよいかアドバイスを求めている写真が残されている。全音下げチューニングで「イエスタディ」のレコーディング時に使用されている。当初はレコーディングやテレビ出演用のギターとして使用されていた。現在は全音下げチューニングに固定された状態で、コンサートツアーでは専ら「イエスタデイ」の演奏で使用される他、2005年のアルバム『ケイオス・アンド・クリエイション・イン・ザ・バックヤード』収録の「ジェニー・レン」でも使用された。ステッカーが表面に2枚貼られている。 マーティン D-28(Martin D-28) 1967年より使用開始。ビートルズ時代からウイングス時代まで使用したモデルは1967年製の右利き用。ウイングス解散後には左利き用のモデルを使用。2002年以降のツアーやライブでも頻繁に使用している。 マーティン・OOO-18(Martin OOO-18) マーティン・J-18(Martin J-18) 1993年のワールド・ツアーで使用。左利き用。サウンドホールに後付式のピックアップをガムテープで固定して使用された。J-18は、マーチンのMサイズボディと同じながら厚みはDサイズの深いもの、ボディ下部の広がりでooo-18と見分けが可能。 マーティン12弦ギター(モデル名不明) ギブソン・J-180(Gibson J-180) 通称エヴァリー・ブラザーズモデル。ムスターシュ (髭形) ・ピックガードがサウンドホールの左右に貼られ、外見上は利き腕による区別がない。1960年代後半製の仕様だが、近年はブリッジが改造され、オリジナルの仕様とは異なりブリッジピンで弦を留める仕様となっていることが確認されている。ウイングス時代から1993年のツアーまで、レコーディングやライヴで使用されている。 ギブソン・J-185 2013年のOut Thereツアーの頃から使用している12弦。サンバースト。 ギブソン・J-160E ビートルズ時代にジョン・レノンとジョージ・ハリスンが使用したことで有名なモデルだが、ポールはビートルズ解散以降に手にしている。ボディシェイプが変更された1969年以降の仕様で、右利き用のサンバーストカラー。 タカミネ・NPT-010(Takamine NPT-010) アルヴァレズ・ヤイリ・YD-88BK(Alvarez Yairi YD-88BK) 日本のK・ヤイリの米国輸出モデル。黒色・左用で、サウンドホールが無いのが特徴。現在も市販されている(オーダーでのカスタマイズも可能で、日本でもアルヴァレズ・ヤイリ仕様で作ることができる)。1989-1990年のツアーで使用。 オベーション・カスタム・レジェンド1619 1975年〜1976年のウィングスのワールドツアー、および1979年の英国ツアーで使用された6弦のオベーション。市販モデルとは仕様が若干異なる。 オベーション・ペースメーカー1615 1975年〜1976年のウィングスのワールドツアーで使用された12弦。 オベーション・カスタム・レジェンド1658 1975〜1976年のウィングスのワールドツアーで使用された、もう1本の12弦。
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アコースティック・ギター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 00:52 UTC 版)
アコースティック・ギターは、音楽ジャンルごとにいくつかのタイプがあり、クラシックを中心にさまざまな音楽に使用されるクラシック・ギター、フラメンコの使用に特化したフラメンコギター、フォークソング・ロック・ポップスなどポピュラー音楽の演奏に主に用いられるスティール弦アコースティックギター(フォークギター)などに分類される。このほか、ボディに金属の共鳴器を取り付けたリゾネーター・ギターや、アコースティック・ギターにピックアップを追加して電気信号を取り出せるようにしたエレクトリックアコースティックギターなどもある。 アコースティック・ギターは略称で俗に「アコギ」とも呼ばれる。 アコースティック・ギターという言葉は、エレクトリック・ギターの登場後に、電気的な増幅ではなくボディの共鳴によって音を増幅するギターを音響学的な(acoustic アコースティック/アクースティック)ギターと呼んで区別した言葉(レトロニム)である。語義的には上記の通りクラシック・ギターなども含まれるが、日本においてはアコースティック・ギター/アコギと言った場合はスティール弦アコースティックギターを指すことが多い。
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アコースティック・ギター
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「くっきー!」の記事における「アコースティック・ギター」の解説
National Doulian 1936 Gibson L-48(1951年製) K.Yairi YP-2 Epiphone Kazuyoshi Saito J-45 Outfit - 斉藤和義本人からサイン入りでプレゼントされたギター Tomson 「魔改造」 - 元はギブソン・ダヴのコピーモデル。エレキ用のハムバッカーとアコースティック用のピックアップを搭載した一本。なお、ピックガードは改造の過程で取り外されている
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アコースティック・ギター
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「ジョン・レノン」の記事における「アコースティック・ギター」の解説
ギブソン・J-200 アルバム『ザ・ビートルズ』のレコーディング・セッションからメインに使われた。ジョージも使用しており、ジョージが所有していたものを借りたという説があるが、ジョンとジョージがこのギターを同時に持っている写真が確認されている。 フラマス・12弦ギター 映画『ヘルプ!4人はアイドル』の「悲しみはぶっとばせ」演奏シーンにも登場したギター。 マーティン・D-28 2台の所有が写真で確認され、1台目はポールと同時期のもので67年製、もう1台は解散後に入手したものであろう1950年代中期から後期のものである。
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アコースティックギター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 06:13 UTC 版)
Martin 000-282022年現在ライブでメインとして使用されるアコースティックギター。2015年購入。PVでは「ワタリドリ」で使用された。 Gibson HP665 SB上記のMartin 000-28と並ぶライブでのメイン機。Martin 000-28よりも豊かな鳴りが特徴で、テンポの遅いバラード系の楽曲で使用されることが多い。 Yamaha CPX20002012年頃に導入されていたアコースティックギター。もともとは磯部寛之からの借り物である。「Waitress, Waitress!」PVで使用。現在はライブ・レコーディング用機材からは引退しており、自宅で作曲を行う際に使用されることが多い。
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アコースティックギター
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Martin HD-28V 2000's 000-28EC 1949 2011年に震災復興のチャリティに出品し、現在は手元にない。 Kohno Guitar Concert-J 2003 Gibson Chet Atkins CEC 2001 Les Paul Acoustic 2001 J-45 2013 Alvarez Yairi WK1-12BK Ovation Model 2013-VN Collector's Edition 2003 Epiphone FT-70 Texan 1960's VG Guitars VG-00 Greco GZA-1800 Tiny Heart 2008 K.Yairi 一期一会 2004 Beffnick Custom Made Model 2018 (Haruichi Order Model)
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アコースティックギター
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「Nakajin」の記事における「アコースティックギター」の解説
Gibson J-45ライブでは主に弾き語りで使用される。 Taylor NAMM12BTO GACE-Maple「銀河街の悪夢」「Death Disco」で使用された。 Republic Duolian「炎と森のカーニバル」「Dragon Night」で使用されたリゾネーター・ギター。 GUILD JF30-12BLD「マーメイドラプソディー」で使用された。
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アコースティックギター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 10:15 UTC 版)
「ギブソン (楽器メーカー)」の記事における「アコースティックギター」の解説
body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper{margin-top:0.3em}body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper>ul,body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper>ol{margin-top:0}body:not(.skin-minerva) .mw-parser-output .columns-list__wrapper--small-font{font-size:90%}J-200 J-185 J-180 J-165EC J-45 J-50 - J-45のナチュラル・フィニッシュ・カラー。 B-25 L-00 L-1 ヘリテイジ(カスタム)(heritage(custom)) LG-0 LG-1 LG-2 アドバンスジャンボ (Advanced Jumbo) ブルースキング (Blues King) カントリーウェスタン (Country Western) ダヴ (Dove) ハミングバード (Hummingbird) ソングライター (Song Writer) サザンジャンボ (Southern Jumbo)
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アコースティックギター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 10:15 UTC 版)
「YUI (歌手)」の記事における「アコースティックギター」の解説
アコースティックギターは、YAMAHAのLS26とMartinの000-28V CTM EC Style(2010年製)の2本を主に使用している。MartinのD-28(1977年製)やHD-28V(2007年製)も所有している。また、過去にはFender AcousticのGA-45SCEやESA-10CEを使用していた。
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アコースティックギター
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「橋本絵莉子」の記事における「アコースティックギター」の解説
主に、K.YAIRIの特注品のエレクトリックアコースティックギターを使用。その他にもGibsonやK.YAIRIやSimon&Patrickなどの様々なアコースティックギターを使用している。
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