痛車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/07 21:00 UTC 版)
著作権・版権に関して
痛車の製造・加工を請け負っている業者のうち、大部分は版権元の公式許諾を得ていない。公式許諾を得て痛車の製造・加工を行っている痛車専門店によれば、業界における著作権の認識は、「同人誌」と「同人誌印刷所」に近く、表向きは「痛車オーナーによる二次創作」ということになっている。そのため、版権元は同人誌やコスプレは黙認状態でありながら、痛車にだけ強い対応はとれないという[31]。
歴史
1980年代にはすでにそれに類するものが存在していたが、多くの人に目撃されるようになったのは1990年代後半からである。アニメの音楽CDやぬいぐるみを車内に置いたり、タイトルロゴや作中で登場する組織・団体のエンブレムのステッカーを貼る車が増え出していた[2]。一部に伝説や幻とまで言われた車が出現したりもしたが、この頃はあくまで個人レベルでひっそりと実行する者が大半だった。
従来、熟練した職人しか行えなかった車体の装飾が、伸縮性粘着シートと大型カラープリンターの普及と、インターネットでの画像素材の流通により、手軽にできるようになっていった[27]。2000年代に入ると車体に大きくキャラクターを描いた車両が登場した[2]。
近年では走り重視のチューニングを行い、東京オートサロンといった萌えとは関係のない自動車イベントにも見られるようになった[32]ほかBee☆Rといったチューニングショップのデモカーにあしらわれることもある。
2005年、萌えろDownhill Night 2のウェブサイトの愛車投稿コーナーで、痛車の投稿が半数近くを占めていた。このことから、当時すでに愛好家の間では相当広まっていたと推測される。
2007年夏のコミックマーケット会期中には、東京ビッグサイト付近で展示イベント「あうとさろーね有明2007夏」が開催された。以降、2009年夏のコミックマーケット76を除き、コミックマーケット期間に並行して開催されている。
また2006年から毎年7月に岐阜県可児市ふれあいパーク緑の丘にて「萌車ミーティング」が開催され、2008年は全国から約600台の萌車が集結した。2009年から場所を郡上市のめいほうスキー場へ変更し、約1000台程の萌車が集結する[19]。2008年11月9日には、芸文社のムック「痛車グラフィックス」主催の「痛Gふぇすたinお台場」がフジテレビ本社裏の駐車場にて開催され、約500台の痛車が集まった。中でも注目の車両は、平城遷都1300年祭応援キャラクター「せんとくん」のお兄さんの「鹿坊」(ろくぼう)くんが考案したという触れ込みの、Ferrari F430 spiderだった[33][34]。これは「ウッーウッーウマウマ(゜∀゜)」とイタ車(イタリア車)の頂点に位置する「フェラーリ」の最強の組み合わせということで、フェラーリを痛車のベースにしたとのことである[33][34]。
2008年時点では、一説によれば痛車の愛好者は、潜在的な層も含めると5万人以上であるという説もある[35]。また日本国外の愛好者の存在も認知されるようになった[36][35]。
レーシング痛車
モータースポーツの現場にも痛車風のデザインの車両や、「痛車」であることを銘打った車両が登場しつつある。2005年のもてぎEnjoy耐久レースにcolor's R&D CR-Xが参戦し、これが公認モータースポーツへの痛車の初参戦となった。国内最高峰カテゴリー初のレーシング痛車としては、2007年ADVANらき☆すたランサーが全日本ダートトライアル選手権に参戦。さらに2008年4月、メロンブックスBRIGキャッツDLシティが全日本ラリー選手権第1戦ツール・ド・九州に参戦しクラス優勝したのを皮切りに、8月にはSUPER GT第6戦鈴鹿1000kmにクリプトン・フューチャー・メディアの初音ミクをフィーチャーしたカラーリングのBMW・Z4が出場。さらにSUPER GT第9戦にはMOLAレオパレスZが鏡音リン・レンをフィーチャーしたカラーリングで参戦しGT300のシリーズチャンピオンとなっている。2012年にはフォーミュラ・ニッポンにおいてもProject μ/cerumo・INGINGがオリジナルキャラクター山口美羽を車体に配し、レース参加車としては史上初の「痛フォーミュラ」が誕生した。
なお、メロンブックスBRIGキャッツDLシティは、2008全日本ラリー選手権の舗装イベントにJN-1クラスで出場。第1戦・唐津(佐賀県)、第2戦・久万高原(愛媛県)、第3戦・南丹(京都府)の3つのイベントで3戦連続でクラス優勝を収め、モータースポーツ史上初となる国内最高峰イベントでの痛車によるクラスチャンピオン獲得を成し遂げた。ツール・ド・九州2008 in唐津パンフレット内・エントラントリストでは、ドライバー、コ・ドライバー共に自らの車両のことを「痛車」と称している。
レーシング痛車の例
下記の「レーシング痛車」は、日本自動車連盟(JAF)および国際自動車連盟(FIA)の公認レースでフル参戦や途中参戦したマシンのみを記述する。
エントラント | 参加カテゴリー・年度 | マシン | 採用したデザイン(作品) | 備考 |
---|---|---|---|---|
Studie GLAD Racingグッドスマイルレーシング | SUPER GT・GT300クラス(2008年 - ) インターコンチネンタルGTチャレンジ(2017年 - ) | BMW・Z4(E86)(2008 - 2009年)ポルシェ・996GT3RSR(2010年)ポルシェ・997GT3R(2010年)BMW・Z4(E89 GT3)(2011年 - 2014年)メルセデス・ベンツSLS AMG GT3(2015年)メルセデスAMG・GT(2016年 - ) | 初音ミク(2008年 - )初音ミク and Future Stars Project mirai(2012年)『Fate』シリーズ(2019年) | 美少女物の塗装としては史上初[37]のFIA公認レースで参加、及び痛車同士の対戦チームの運営母体は、2008-2009年 アドバンスステップ、2010年 HANKOOK KTR(COX)、2011年 - RSファイン(Studie AG、GSR)。2011年SUPER GT・年間シリーズチャンピオン(ドライバーズ、チーム)、JAFグランプリ優勝(GT300クラス)2014年SUPER GT・年間シリーズチャンピオン(ドライバーズ、GT300クラス)2012年は2台体制で参加 |
エヴァンゲリオンレーシング | SUPER GT・GT300クラス(2010年 - 2013年) | トヨタ・カローラアクシオ(2010年)ムーンクラフト・紫電(2011年 - 2012年)マクラーレン・MP4-12C GT3(2013年)メルセデスAMG・GT(2016年) | エヴァンゲリオン初号機 | 初号機の運営母体は 2010年 apr、2011年 - 2013年 カーズ東海、2016年 Rn-Sports弐号機の運営母体は2011年 ディレクション |
ポルシェ・997GT3R(2011年) | エヴァンゲリオン弐号機 | |||
PACIFIC RACING | SUPER GT・GT300クラス(2011年 - ) | フェラーリ・F430(2011年 - 2012年)ポルシェ・911GT3R(2013年 - 2014年、2019年) マクラーレン・MP4-12C GT3(2015年)
フェラーリ・488GT3 (2022年) メルセデス・ベンツ・AMG GT3 (2023年 -) |
侵略!イカ娘(2011年 - 2012年)攻殻機動隊ARISE(2013年)ラブライブ!(2014年 - 2015年)ミライアカリ(2019年) | 運営母体は2011年 - 2012年 LMPモータースポーツ2013年 ディレクション |
ゴンドワナレーシングプロジェクト | 全日本ラリー選手権・JN-1クラス(2008年)・JN-4クラス(2009年、2013年)・JN-3クラス(2010年 - )全日本ダートトライアル選手権SA-2クラス(2009年) | ホンダGA2シティ(2008年)三菱・ランサーエボリューションVII(2009年)ホンダ・インテグラ(DC2)(2010年 - 2012年)ランサーエボリューション、インテグラR(2013年) | メロンブックスのマスコットキャラ「めろんちゃん」(2008年 - 2012年)諏訪市公認キャラクター「諏訪姫」(2013年) | エントラントとしてはメロンブックス・ラリーチャレンジ(2008年 - 2012年)プラムレーシング(2013年)レーシング痛車としては史上初の日本最高峰カテゴリー年間シリーズチャンピオン(JN-1クラス・2008年)及び年間複数回優勝(3回・2008年)チーム通算10勝達成(2011年)2012年全日本ラリー選手権・JN-3年間シリーズチャンピオン |
キャロッセ | 全日本ラリー選手権・JN-3クラスほか(2011年 - ) | プロトン・サトリアネオトヨタ・86スバル・インプレッサほか | 自社デザインのコーポレートキャラ「高崎くす子」(2011年 - )、「佐藤りあ」(2012年 - ) | 2011年はCUSCOジュニアラリーチームとして参戦(2台体制、サトリアネオを使用) 2012年ではCUSCOレーシング(全日本ラリー選手権JN-3/JN-4他)を参戦の各マシンが段階的な採用。 |
Color'sR&D | JOY耐・A-2クラス(2005-2006年) | ホンダ・CR-X SiR(EF8) | ねこねこソフト(ロゴ主体) | 痛車初公式レース参加メインスポンサー:ねこねこソフト その他:メロンブックス Alcot ぱじゃまソフト等ねこねこソフト☆CRD-EF8 |
GETWIN RACING TEAM | JOY耐・A-2クラス(2006年) | ホンダ・シビック TYPE-R(EK9) | スゴウ・アスラーダ | スゴウアスラーダTOKIμEK 名義 |
スーパー耐久・ST-4クラス(2008年) | ホンダ・インテグラ TYPE-R(DC5) | スゴウ・アスラーダ | 2008シリーズ最終戦のみ「祝福のカンパネラ」のカラーリングが施される | |
アドバンスステップ | スーパー耐久・ST-2クラス(2010年 - ) | 三菱・ランサーエボリューションX | アリスソフトのマスコットキャラ「アリス」(2010年〜2012年)グル〜ミ〜(2013年) | 2012年まではKYOSHOアリスモータース、2013年はGLOOMY RACING GENUSとして参戦 |
スーパー耐久・ST-5クラス(2012年 - ) | トヨタ・ヴィッツ NCP91 | 姫神ガジェット(2012年)サイレントメビウスQD、彼女のカレラRS(2013年) | 2013年はメビウスリングレーシングとして参戦 | |
ディジョンレーシング | SUPER GT・GT300クラス(2011年 - 2013年) | ポルシェ・997GT3RSR(2011年)シボレー・コルベット(Z06R GT3)(2012年 - 2013年)日産・GT-R GT3(2013年) | 涼宮ハルヒシリーズ(2011年)大阪日本橋イメージキャラクター「音々(ネオン)」「光(ヒカリ)」(2012年 - 2013年)IS 〈インフィニット・ストラトス〉(2013年) | 2011年はHANKOOK KTRのBチーム(34号車)として参戦2013年はGT-Rとコルベットの2台体制 |
スーパー耐久・ST-4クラス(2011年 - 2013年) | ホンダ・S2000(2011年)ホンダ・インテグラ(DC5)(2012年) | IS 〈インフィニット・ストラトス〉(2011年、2013年)大阪日本橋イメージキャラクター「音々」「光」(2012年) | ||
Project μ/cerumo·INGING | フォーミュラ・ニッポン・スーパーフォーミュラ(2012年 - ) | FN09・SF13/RV8K(2012年 - 2013年)SF14/RI4A(2014年 - ) | INGINGのオリジナルキャラクター「山口美羽」 | フォーミュラカー痛車としては史上初のレースで参加[38]。また、2013年のJAF GPでは国本雄資が同カテゴリにおける痛フォーミュラとして初の優勝を飾る。2015年の第2戦岡山では石浦宏明が痛フォーミュラとしてのレギュラーシリーズ初優勝を達成。さらにこの年のシリーズチャンピオンも達成、これも痛フォーミュラとして史上初である。翌年には国本がチャンピオンとなり、チームも初タイトルを獲得、痛フォーミュラをレギュラーで使用するチームの年間王者も史上初となった。 |
Audi Team DreamDrive | スーパー耐久・ST-TCRクラス(2018年) | アウディRS3 LMS(2018年) | Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ(2018年) | |
冴えカノレーシング with FCA | スーパー耐久・ST-5クラス(2018年) | Honda Fit RS(GK)(2018年) | 冴えない彼女の育てかた ー「加藤惠」 | |
BLACK FALCON | インターコンチネンタルGTチャレンジ(2019年) | メルセデスAMG・GT(2019年) | プロメア(2019年)初音ミク(2019年) | |
NILZZ Racing | SUPER GT・GT300クラス(2024年 -) | 日産・GT-R GT3 | バーチャルストリーマー | 2023年までチーム名が「植毛ケーズフロンティア GT-R」であったが
2024年から「脱毛ケーズフロンティア GO&FUN猫猫 GT-R」となった |
上記に当てはまらない著名な大会での参戦車両には以下のようなものがある。
エントラント | 参加カテゴリー・年度 | マシン | 採用したデザイン(作品) | 備考 |
---|---|---|---|---|
Bee☆R | 全日本プロドリフト選手権 (D1グランプリ)(2009年) |
日産・スカイライン GT-R(BNR32) トヨタ・クラウン (ゼロクラウン) |
ちゅるやさん | |
IB-style with STF | D1ストリートリーガル(2011年 - ) | 日産・シルビア(S14) | Rewrite(鳳ちはや) | |
エヴァンゲリオンレーシング TRICK☆STAR RACING |
鈴鹿8時間耐久ロードレース (2010年 - ) 全日本ロードレース選手権 |
カワサキ・ニンジャZX-10R | エヴァンゲリオン初号機・弐号機 | 初号機仕様は2010年に8耐参戦。 2011年以降は8耐と全日本ロードレース選手権に初号機・弐号機仕様で参戦。 |
KTM HAMAGUCHI BAKUON RACING | 鈴鹿8時間耐久ロードレース(2013年 - 2014年) | KTM・1190RC8 R | 『ばくおん!!』 | |
KOMATTI-MIRAI RACING | マン島TTレース(2013年) パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(2014年) |
TT零13 | レーシングミク | 電動バイク開発会社のMIRAIのチームにグッドスマイルレーシングが賛同して、カラーリングをレーシングミク仕様にしたもの。 |
INGING MOTORSPORT | インタープロト(2013年) | kuruma | INGINGのオリジナルキャラクター「山口美羽」 | |
PACIFIC RACING | 全日本プロドリフト選手権 (D1グランプリ)(2014年 - ) |
TOYOTA86ZN6(2014年) 日産・スカイラインR34(2015年) |
ラブライブ!(2014年 - 2015年) | |
日産・シルビア S14 前期型(2015年 - ) | ガールズ&パンツァー(2015年 - ) | |||
神戸トヨペット | GAZOO Racing 86/BRZ Race(2014年) | 86 Racing | レーシングミク | 元々は神戸トヨペット所有で谷口信輝が同レース参戦時に使用している車体だが、2013年のJAFグランプリで行われたレジェンドカップにおいてレーシングミク仕様にしたものを2014年ではそのまま使用している。 |
Hot Racing | ロードレース世界選手権日本グランプリMoto3クラス(2014年) | ホンダ・NSF250R | 『ああっ女神さまっ』 | |
エヴァンゲリオンレーシング | 全日本プロドリフト選手権(D1グランプリ)(2020年-) | トヨタ・GRスープラ | エヴァンゲリオン初号機 | 2020年よりツンクージャンレイ選手によりフル参戦する予定であったが、新型コロナウイルスの影響により来日できず、最終戦に村上満選手、2021年は畑中真吾選手が搭乗することとなった。 |
ゲーム内で作る痛車
ゲーム内の車両にユーザー独自のペイントを施すことが可能なレーシングゲームを用いて、痛車風のデザインを施すユーザーがいるが、オンラインゲーム上でこれを用いる場合、著作権の問題を理由に、場合によっては運営・メーカー側も何らかの対策(ペナルティ)を用意している場合もある。中には一定の条件を満たすことにより、あらかじめ収録されていた痛車が使用可能になるレースゲームもあるが、これらは自社のビデオゲームのキャラクターを使用しているものがほとんどである。
- 家庭用ゲーム
- Forza Motorsportシリース(「2」以降)- ベクターイメージとしてペイント機能は全作品に用意されているが、初代ではサイト毎100レイヤー(計600レイヤー)までの制限により、本格的なデザインの痛車を作成することは困難。「2」以降で作成できるレイヤーはサイト毎1000(計6000)までに増加したため、より本格的に痛車を作成できる。
- 首都高バトル01
- レーシングバトル -C1 GRAND PRIX-
- 首都高バトル (PSP) - 作品内に痛車仕様のカスタマイズカーが、あらかじめ用意されている。
- 爆走デコトラ伝説
- まげる つける はし〜る 俺☆デッドヒート
- グランツーリスモSPORT - 「リバリーエディター」の機能により、シリーズ作で初めて痛車も作成できるようになった。[39]
- アーケードゲーム
- バトルギア3・4 - PNG形式の画像をステッカーとして貼ることができる。バトルギア4では著作権が存在するキャラクターをステッカーにした場合は問答無用で削除されるだけでなく、当分ガレージ機能が停止される上に「ペナルティ期間中」と書かれたステッカーを貼り付けられてしまう。ただ実態としては、削除されるのはほんの一握りのようである。
- R-TUNED:Ultimate Street Racing
- GTI Club supermini Festa!
- PCゲーム
- 萌えろダウンヒルナイト BLAZE - ゲーム内のデータを差し替えることによって、痛車にすることが可能である。MODなどを使えば、大抵のPCゲームで同じことが可能であるが、この作品では限定特典のCDに痛車仕様のデータが収録されていた。
- ネットゲーム
模型で作る痛車
2008年には青島文化教材社より痛車を題材にしたプラモデルが発売された。2008年1月の新商品として青島文化教材社から涼宮ハルヒの憂鬱のキャラクターを描いた痛車(ベース車両はRX-7(FD3S))[41][42]、続いて同年4月には第2弾としてスプリンタートレノ(AE86)をベースに『ToHeart2』のキャラクターを描いた痛車[43]、そして第3弾で マツダ・ロードスターをベースにした『らき☆すた』痛車[15]と、発売1年強で正規7種+α(トラック)をリリースしている。さらに同社は「痛車」を商標登録に出願し、2008年6月27日に登録された[44]ほか、ミニカー、デカールのみのシリーズも発売された。
後発となったフジミ模型はコトブキヤと手を組み、痛車プラモデルのシリーズを発売したほか、グッドスマイルレーシングからもデカールが多種類発売された。タミヤ模型からは、痛車ミニ四駆としてピアプロとのコラボ企画で初音ミクおよび鏡音リン・レンをあしらった車両が発表された。ベース車はトルクルーザーと推測される。また当該車両以外のモデルやラジコンでペイントや自作デカールにより手を加えた痛車を作る者も増えてきている。
ただし、ラジコンに関しては元々ポリカーボネート製のクリアボディを裏から塗装するという技法を用いることから、アニメのセル画の要領でボディにキャラクターの輪郭線をトレースし裏から着色してアニメのキャラクターをボディにあしらうという愛好家が1980年代頃から既に存在し、痛車という言葉が存在する前はキャラボディと呼ばれ[5]、ラジコン専門誌であるRCマガジンの読者投稿のコーナーでもしばしば取り上げられていた。
痛車を取り上げた書籍・雑誌・写真集
- 専門誌等
- 『痛車娘。(イタシャガール)』(廣済堂出版)
- 『痛車Magazine』(造形社)
- 『痛車グラフィックス』(芸文社)
- 『痛車倶楽部(仮)』(ネコ・パブリッシング)
- 『痛車Style』(学研)
- 『痛車王』(ぶんか社)
- 『痛車ろーど』2007春号(ソフトバンククリエイティブ)
- 『痛車でいこう!!』(ヤングマガジン連載)
- 『痛車 ita☆sha』iPad写真集 - 坂口トモユキ 開発: Digital Adventur
- 『痛車天国 超(SUPER)』(八重洲出版)
- 専門誌以外のクルマ雑誌
- クルマ雑誌以外
- ^ a b c “痛車&萌車総合展示会 あうとさろーねレポート”. J.D.M.OPTION (2007年9月). 2011年5月28日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i “フェラーリも萌える「痛車」ビジネス”. MSN産経ニュース (産業経済新聞社). (2008年11月17日). オリジナルの2009年5月23日時点におけるアーカイブ。 2010年12月23日閲覧。
- ^ a b c “痛車グラフィックス公式サイト web トップページ”. 芸文社. 2009年6月24日閲覧。
- ^ “羽後あきたおばこに“萌え〜” 米袋にイラスト…全国の若者から予約殺到”. iza (産業経済新聞社). (2008年9月26日). オリジナルの2009年2月2日時点におけるアーカイブ。 2008年12月20日閲覧。
- ^ a b c d e “痛車写真蔵…痛Gふぇすた in お台場 詳報”. Response.jp (株式会社イード). (2008年11月28日) 2010年12月23日閲覧。
- ^ a b c 藤山哲人 (2007年1月3日). “【年始特別企画】国民よ! 辞書を修正せよ! “イタ車”ならぬ“痛車”大集合!(2006大晦日 PART1)”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2010年12月23日閲覧。
- ^ a b c d e “美少女キャラ車体に描く 「痛車」が20代前半に大うけ”. J-CASTニュース (ジェイ・キャスト). (2008年4月6日) 2010年12月24日閲覧。
- ^ 中村信博 (2010年7月16日). “痛車総数1000台! 痛車イベント「萌ミ2010」レポ【前編】”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2010年12月23日閲覧。
- ^ “即完売!「けいおん!」痛車のオリジナルプラモデル&限定品が再販決定!”. シネマトゥデイ (ウエルバ). (2010年12月22日) 2010年12月23日閲覧。
- ^ 榎本秋 編『オタクのことが面白いほどわかる本』(第1刷)中経出版、2009年6月5日、180,183頁。ISBN 978-4-8061-3358-2。
- ^ 末岡大祐 (2009年7月23日). “痛車で街興し! 萌フェスで鷲宮が萌えた!”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2010年12月28日閲覧。
- ^ 中村信博 (2010年8月30日). “これぞオタクツーリズム! 聖地巡礼木崎湖の旅”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2010年12月28日閲覧。
- ^ 藤山哲人 (2008年1月1日). “愛があれば乗れる! 愛があれば貼れる! 究極の痛車 in コミケ73【1痛目】”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2010年12月28日閲覧。
- ^ 藤山哲人 (2008年5月9日). “富士スピードウェイに痛車がっ! 世界一痛いカーイベント!【第1痛】”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2011年5月28日閲覧。
- ^ a b “らき☆すたの痛車プラモが出るぞ”. ITmedia NEWS (ITmedia). (2008年6月11日) 2011年5月27日閲覧。
- ^ 河村成浩 (2009年1月2日). “痛車:ガンダムがないのは「萌えないから」 オーナーに聞く人気の秘密”. MANTANWEB (毎日新聞社). オリジナルの2009年1月8日時点におけるアーカイブ。 2011年9月3日閲覧。
- ^ akiba (2009年10月4日). “「痛リムジン」降臨、「いやらシーマ」戴冠! 痛車イベント「第2回 痛Gふぇすた」開催”. アキバ総研. カカクコム. 2011年1月4日閲覧。
- ^ darkhorse_logc (2010年3月23日). “「萌え博2010」で見かけたステキな痛車たち【ゲーム・その他編】”. GIGAZINE. 2011年1月4日閲覧。
- ^ a b 藤山哲人 (2009年8月3日). “特集 痛車も痛単車も痛チャリも! 1000台集結の「萌ミ2009!」”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2010年12月23日閲覧。
- ^ a b “初音ミク痛車、もっと“痛く”なって「SUPER GT」へ”. ITmedia NEWS (ITmedia). (2008年8月20日) 2010年12月23日閲覧。
- ^ 佐藤和也 (2010年12月28日). “「ドリームクラブ ZERO」1月の東京・大阪体験会&グッズ配布イベント日程を発表--東京オートサロンにも痛車を展示”. GameSpot Japan. 朝日インタラクティブ. 2010年12月28日閲覧。
- ^ 太田 (2009年3月26日). “CLANNAD仕様のNゲージ電車が発売! 御坂姉妹は2体セットでお得感たっぷり!”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2012年1月8日閲覧。
- ^ 小野坂怜 (2011年8月22日). “京阪電車大津線で「けいおん!」の痛電車が出発進行!”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2012年1月8日閲覧。
- ^ 藤山哲人 (2010年1月4日). “華麗なる痛車!妄想と夢と嫁の重量過積載!【2痛目】”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2010年12月28日閲覧。
- ^ 奈良市 (2015年4月8日). “屋外広告物 Q&A”. 奈良市役所. 2015年4月8日閲覧。
- ^ OPTION2 2009年1月号 106-107ページ 本ページでは「馬力自慢の怪物痛車TOP3」の1台として紹介されていた(残りの2台は700ps仕様のBNR32 GT-R、RB30換装で800ps仕様のR33スカイライン)。シーマの愛称に関しては痛車グラフィックス Vol.10に記述あり。
- ^ a b 川口盛之助、2010年、「「What」も「How」も顧客にオープン」、『クラウドものづくり』(2010年冬号(『日経ものづくり』2010年12月号付録))、日経BP pp. pp.34-38
- ^ 具体的にはカローラ/スプリンター、サニー〜コロナ/カリーナ、ブルーバードなどのCセグメント車で趣味性の低い実用モデル。もっとも、この手の車両もある程度旧くなってくると旧車趣味の対象となっている現状はある。
- ^ 「痛車グラフィックス」Ver.12の付録「第5回 痛Gふぇすたinお台場 COLLECTION BOOK」に掲載されている。
- ^ 奈良市 (2015年4月8日). “屋外広告物 Q&A”. 奈良市役所. 2015年4月8日閲覧。
- ^ “【痛車の世界】クルマのボディにアニメや漫画、ゲームなどのキャラクター 著作権や版権は大丈夫?”. AUTOCAR JAPAN (2020年12月29日). 2020年12月30日閲覧。
- ^ OPTION2誌、パーキングオートサロンに掲載されている。
- ^ a b “鹿坊くん、Ferrari F430 spiderを痛車にして都内暴走?”. BARKS (ITmedia). (2008年11月8日) 2011年5月28日閲覧。
- ^ a b “せんとくんの兄「鹿坊くん」痛フェラーリに乗り込み、痛Gふぇすたに出現予定!”. リッスンジャパン. (2008年11月8日) 2010年12月23日閲覧。
- ^ a b “お台場に痛車、痛単車、痛チャリが500台が集結!”. Car@nifty (ニフティ). (2008年11月11日) 2011年5月28日閲覧。
- ^ 伊藤真広 (2008年2月20日). “痛車 in 台北! 世界は痛車に毒されはじめた……”. ascii.jp. アスキー・メディアワークス. 2011年5月28日閲覧。
- ^ アニメ関連の塗装車としてはこれ以前に『マッハGO!GO!GO!』の「マッハ号」が2002年の全日本GT選手権からGT300で参戦しているほか、2007年にはSUPER GTでKRAFTが第5戦以降『機動戦士ガンダム00』とのタイアップでガンダムエクシアをモチーフとしたカラーリングのレクサス・SC430をGT500で走らせている。
- ^ レース以外の走行を含む場合、「トヨタモータースポーツフェスティバル2010」でエヴァンゲリオンレーシング(FN09・RV8K)はフォーミュラカー初。
- ^ その後グランツーリスモ7でも同機能は収録された。
- ^ “愛車をWEBで自慢しちゃおう! ドレスアップコンテスト!!”. レーシングRPG ドリフトシティ・ブースト 公式サイト. アラリオ (2008年3月25日). 2008年6月18日閲覧。
- ^ 濱健幸 (2007年12月27日). “青島文化教材が痛車のプラモを発売、車種とキャラは”. カービュー. 2008年2月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2007年12月28日閲覧。
- ^ “衝撃のアオシマ 1/24プラモ“涼宮ハルヒの痛車”写真到着&予約開始!”. GA Graphic. ソフトバンククリエイティブ (2007年11月30日). 2011年5月27日閲覧。
- ^ “もはや“痛快”! アオシマ痛車プラモ第2弾は「ToHeart2」のAE86”. GA Graphic. ソフトバンククリエイティブ (2008年3月3日). 2011年5月27日閲覧。
- ^ 商標登録番号:第5145997号、出願番号:商標出願2007-124323、読み方は「イタシャ」「ツーシャ」で登録されている。
- >> 「痛車」を含む用語の索引
- 痛車のページへのリンク