周南市 歴史

周南市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/23 05:17 UTC 版)

歴史

市名の由来

周南市は、2003年(平成15年)4月に徳山市新南陽市熊毛町鹿野町の2市2町が新設合併し発足した。市名は、2001年(平成13年)当時の3市2町(徳山市、下松市、新南陽市、熊毛町、鹿野町)合併協議会において決定した[6]ものを、下松市が合併協議から離脱した後に設立された2市2町合併協議会が引き継いだものである[7]

新市名の案は、当時の3市2町の住民からの公募で選ばれた。「周南」とは周防国の南部という意味で(方角地名)、山口県の瀬戸内海沿岸の広い地域を指す名称(広域地名)として使用されてきた[8]昭和後期以降、当時の4市4町(徳山市、下松市、光市、新南陽市、熊毛町、鹿野町、大和町田布施町)において広域合併の議論が高まるにつれ、この合併構想が「周南合併」と呼称されるようになり、主に4市4町を指す呼称として浸透していった[6]

また、平成の大合併において人口10万人以上の市を含む合併(新設・編入は問わない)において、最大規模の市の名を引き継がなかったのは首都圏を除けば唯一の例である。なお、新市名の最終6候補には徳山市も含まれており、他には、とくやま市、のぞみ市、東山口市、毛利市が候補に挙がっていた。

年表

古代

中世・近世

近代

現代

周南合併

周南地区の市町合併は周南合併と呼ばれ、 2003年(平成15年)4月の周南市の誕生は、いわゆる「平成の大合併」の、山口県内における初の事例となった。1980年代後半ごろから周南地域における市町の合併機運が高まり、4市4町(徳山市、下松市、光市、新南陽市、熊毛町、田布施町大和町、鹿野町)を中心とした合併が模索されてきた[10]

  • 1991年(平成2年)5月 - 徳山市、下松市、光市による周南都市合併調査研究会が発足。
  • 1992年(平成3年) - 周南都市合併調査研究会に新南陽市、大和町、田布施町、鹿野町、熊毛町が参加。
  • 1999年(平成11年)
    • 1月 - 徳山市、下松市、新南陽市による3市合併協議会が設立。
    • 7月 - 合併協議会に熊毛町、鹿野町が加入。3市2町合併協議会となる。
  • 2001年(平成13年)
    • 11月 - 3市2町合併協議会において、新市名が「周南市」に決定。
    • 12月 - 3市2町合併協議会において、合併の期日が 2003年(平成15年)4月21日に決定。
      • 期日の決定を巡り対立した井川成正下松市長が抗議のため途中退席。
  • 2002年(平成14年)
    • 1月 - 下松市が3市2町合併協議会を欠席、事実上の離脱。
    • 5月 - 3市2町合併協議会が休止。
    • 6月 - 徳山市、新南陽市、熊毛町、鹿野町による2市2町合併協議会が設立。
  • 2003年(平成15年)4月 - 周南市の発足に伴い、2市2町合併協議会、3市2町合併協議会が解散。

2市2町合併協議会の設立の際、2市2町の合併は「先行合併」と位置付けられたが、2003年の合併以後、周南市、下松市、光市において合併を求める機運は薄くなっており、更なる合併に向けた目立った動きはみられない。

旧熊毛町においては、市外局番や、消防・警察の所轄が市内の他の地区と異なるほか、市役所本庁(旧徳山市中心部)へ最短で移動する場合に下松市を経由する必要がある状況となっている。

市域の変遷

町村制施行(1889年) 1889年 - 1926年 1926年 - 1954年 1955年 - 1989年 1989年 - 現在 現在
鹿野村 1940年11月3日
鹿野町
鹿野町 2003年4月21日
周南市
須金村 1955年7月20日
鹿野町に編入
1955年7月20日
都濃町
1966年1月1日
德山市に編入
須々万村 1954年12月1日
都濃町
中須村
長穂村
向道村 1955年10月1日
德山市に編入
德山市
德山村 1900年10月15日
德山町
1935年10月15日
德山市
1944年4月1日
德山市
德山市
加見村 1942年4月1日
德山市に編入
久米村
太華村 1940年4月29日
櫛浜町
大津島村
夜市村
戸田村
湯野村
富田村 1915年11月10日
富田町
1949年8月1日
富田町
1953年10月1日
南陽町
1970年11月1日
新南陽市
富岡村 1941年11月3日
富田町に編入
福川村 1912年1月1日
福川町
1949年9月1日
福川町
佐波郡
和田村
1955年11月1日
南陽町に編入
三丘村 1956年9月30日
熊毛町
高水村
勝間村
八代村

注釈

  1. ^ 伊予灘を震源とする地震で常圧蒸留装置などが緊急停止したが、再稼働に時間が必要なため、予定の31日より早く精製を終えた[9]。従って、精製終了と製油所という名称の終了時期が結果としてずれることになった[9]
  2. ^ 市の 地域振興部 地域づくり推進課 中山間地域振興室 が定める中山間地域とは異なる。中山間地域振興室では、鹿野に加え三丘、高水、大津島、須々万、長穂、中須、須金、大道理、大向、和田、八代の12地区を中山間地域と定めている。
  3. ^ 三菱銀行時代は下関市にも店舗があったが、東京三菱銀行発足後に無人化されたため。
  4. ^ 「745-11xx」地域は元・戸田郵便局管轄、「746-00xx、746-85xx、746-86xx、746-87xx」地域は元・新南陽郵便局管轄、「746-01xx」地域は元・高瀬郵便局管轄。2006年に戸田郵便局・高瀬郵便局の無集配局化に伴って新南陽郵便局へ移管。2018年に新南陽郵便局の無集配局化に伴って徳山郵便局へ移管。
  5. ^ 「745-04xx」地域は元・須金郵便局管轄、「745-05xx」地域は元・中須郵便局管轄。2006年に須金郵便局・中須郵便局の無集配局化に伴って須々万郵便局へ移管。
  6. ^ 「745-02xx」地域は元・向道郵便局管轄。2006年に向道郵便局の無集配局化に伴って鹿野郵便局へ移管。
  7. ^ 2006年に熊毛郵便局の無集配局化に伴って徳山郵便局へ移管されたが、2016年に熊毛郵便局の集配局化に伴って再移管された。

出典

  1. ^ 周南市誕生までのあゆみ
  2. ^ 山口県都市計画基本方針
  3. ^ a b 平成27年刊山口県統計年鑑, 山口県, (2016-02-04), http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a12500/nenkan-index/toukeinenkan27/nenkan27.html 2016年7月24日閲覧。 
  4. ^ 警報・注意報や天気予報の発表区域図 山口県” (PDF). 気象庁 (2011年10月6日). 2016年7月24日閲覧。
  5. ^ 和田 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2023年10月8日閲覧。
  6. ^ a b 第1回 徳山市・新南陽市・熊毛町・鹿野町合併協議会 議案等関係資料
  7. ^ 第1回徳山市・新南陽市・熊毛町・鹿野町合併協議会 会議録
  8. ^ 周南市誕生までのあゆみ
  9. ^ a b c 角田要(2014年3月30日). “「海賊とよばれた男」の舞台に幕 出光・徳山製油所”. 朝日新聞(朝日新聞社)
  10. ^ 平成22年度周南市の概要(周南市議会)
  11. ^ 結果表1 総人口および指数(平成27(2015)年=100とした場合) (PDF) - 日本の地域別将来推計人口 -平成27(2015)~57(2045)年- 平成30年推計, 国立社会保障・人口問題研究所 p.130
  12. ^ 鹿野に観光拠点整備へ 総合支所跡地を周南市、来月に検討会”. 山口新聞. 2022年9月15日閲覧。
  13. ^ 平成24年度山口県買物動向調査”. 山口県. 2017年2月5日閲覧。
  14. ^ 甲斐寛子 (2019年10月7日). “30年続く加工所で地域の女性が作る山口みやげ「なすびじゃむ」”. ここいろ 山口、暮らしの自由帳。. データ・キュービック. 2021年9月24日閲覧。
  15. ^ a b 三菱UFJ銀、徳山支店を閉鎖へ 2023年2月”. 中国新聞 (2022年10月27日). 2022年10月27日閲覧。
  16. ^ 渋谷の話”. キングコング 西野 公式ブログ (2016年7月20日). 2021年1月6日閲覧。






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