ネパール 交通

ネパール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/23 06:32 UTC 版)

交通

フラッグ・キャリアネパール航空が近隣諸国と路線を結んでいる。近年は、大韓航空韓国ソウル/仁川線、タイ国際航空タイバンコク線、カタール航空カタールドーハ線をそれぞれ運航している。複数の航空会社が国内線に就航しているが、多くの国民はバスなどで移動をしている。中国国境とはアラニコ・ハイウェイ英語版と呼ばれる道路が建設されている。首都カトマンズからインド国境へも国道が通じているが、山脈を横断する必要があるため、土砂災害により交通が遮断されることが多々ある[63]。なお、鉄道はジャナクプル鉄道しかないものの、中国からラサ・シガツェ鉄道でチベットとネパールを結ぶ計画がある。

国民

ネパールの人口ピラミッド

ネパール政府は1958年に中央統計局(Central Bureau of Statistics)を設け、10年に一度国勢調査を行うほか、国民所得統計、農業センサスなども行っている。また、サンプル調査により、毎年人口推計を出している。

人口関連

人口密度を表した図
人口
29,519,114人(2008年推計)
人口密度
209.65人/km²
年齢別人口構成
0-14歳: 38%
15-64歳: 58.2%
65歳以上: 3.8%(2008年推計)
平均年齢
全体: 20.7歳
男性: 20.5歳
女性: 20.8歳(2008年推計)
人口増加率
1.1% (2016年、外務省)[64]
出生率
人口千人あたり29.92人(2008年推計)
死亡率
人口千人あたり8.97人(2008年推計)
乳児死亡率
新生児千人あたり62人
誕生時の平均余命
60.94年

民族

民族分布図
少数民族のタルー族の村

チェトリ 15.5%[† 3], 丘陵ブラーマン 12.5%[† 3], マガール族 7%, タルー族 6.6%, タマン族 5.5%,ネワール族 5.4%,イスラム教徒 4.2%,カミ 3.9%[† 3], ヤーダブ[† 3] 3.9%, その他 32.7%, 不明 2.8%(2001年国勢調査)

言語

公用語ネパール語ネパール語 47.8%, マイティリ語 12.1%, ボージュプリー語 7.4%, タルー語 5.8%, タマン語 5.1%, ネワール語 3.6%, マガール語 3.3%, アワディー語 2.4%, その他 10%, 不明 2.5%(2001年国勢調査)。ただし、政府や企業、教育機関では英語が多用されている。

婚姻

ネパールの結婚式

ネパール国内において結婚とは「家と家の問題」という見解が強く息衝いており、家柄でステータスを求める風潮も根強く残っている為に見合い結婚が主流となっている。

その背景にはカースト制度に基づくカースト間結婚英語版が深く影響している点が挙げられる。

宗教

ネパールの宗教
宗教 パーセント
ヒンドゥー教
  
80.6%
仏教
  
10.7%
イスラム教
  
4.2%
キラント教
  
3.6%
その他
  
0.9%

ヒンドゥー教徒 80.6%, 仏教徒 10.7%, イスラム教徒 4.2%, キラント教徒 3.6%, その他 0.9%(2001年国勢調査) ヒンドゥー教は長らく国教とされていたが、2006年以降国教扱いは廃止されている。

教育

キルティプルには国内最古・最大のトリブバン大学カトマンズには2番目に古いカトマンズ大学英語版などの高等教育機関がある。

識字率

5歳以上で読み書きできる人の割合は65.9%。

  • うち男性 75.1%
  • うち女性 57.4%(2011年国勢調査)

保健

治安

ネパールの治安は不安定さが顕著に現れ易くなっている面が目立つ。ネパール国内では、発生する犯罪として窃盗事件が最も多く、在留邦人の住居への侵入強盗事件も発生している現状がある。また、観光地や繁華街では、日本人を含む外国人を狙ったスリ置き引き薬物犯罪英語版事件等が発生している事が報告されている。加えて政府関係機関や公共施設、公共交通機関等に対する爆弾・爆発物を用いた事案が発生しており、特に首都よりも地方都市で発生する傾向が高くなっている点が挙げられる。

2020年7月以降、強盗および窃盗事件が増加しており、その他では詐欺サイバー犯罪の発生が目立っている[65]

賄賂

国の上部から下部に至るまで賄賂が蔓延し、例えば道路予算があっても政治家が懐に入れることに執心し、側近が咎めるとその口封じに賄賂を贈り、さらにそれを見ていた者への賄賂に使われ予算の数分の1ほどしか工事に回らないため、地方の町などでは道路事情が非常に悪い[61]

人権

ネパールにおける人権は1996年から2006年に亘って続いた政府軍と共産党(CPN-毛沢東主義派)の紛争により、全土で人権侵害が増加の一途を辿っている。同国における現今の人権問題には、貧困(特に農村部)、教育格差、性の不平等(女性の人権含む)、健康問題、子どもの権利の侵害などが挙げられている。女性の人権に対しては著しく低い面があり、特に地位に関しては現在も非常に低い扱いとなっている状況が垣間見える。

移住者の人権問題

2000年から2013までの間に、7,500人のネパール人が中東マレーシアでの出稼ぎ中に死亡した。その内訳はサウジアラビアだけで3,500人を占める。出稼ぎの多くは若者だが、公式の報告書ではその死因のほとんどを自然死と分類しており詳しい調査がされていない。外国雇用省(DoFE)が、主要な出稼ぎ先でのネパール大使館など他の関係者と協力して行った調査では、厳しい気候条件、仕事関連のストレス、労働者の厳しい処遇、孤独な状況、労働者の無知、不健康な食習慣など様々な要因が示されている。「臓器採取のための殺人、厳しい拷問、あるいは警察の怠慢で自然死に分類されているだけではないとも、誰も分からない状況だ」と、調査を行っている国外雇用の専門家は話している[66]

難民

難民(出身国)
10万7803人(ブータン); 2万0153人(チベット中国
国内で家を失った人々
5万0000人-7万0000人(毛沢東派の「人民戦争」による。2006年終結)(2007年)

注釈

  1. ^ これらの王宮は現在のカトマンズにあったと推測されているが、詳しい位置はわかっていない。
  2. ^ 英:General Secretary.ネパール会議派では党首ではなく、また複数いる場合があるので、「総書記」「幹事長」と訳すのは不適と考え、「代表幹事」の訳を充てた。
  3. ^ a b c d ネパールのカーストの一つ
  4. ^ 現代ネパール語でのविक्रमの発音はビクラムだが、学術的にはサンスクリット語読みでヴィクラマ暦と書かれることもある。ネパールに関する項では原音主義に基づきビクラム暦とする。

出典

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  10. ^ Supreme Court asks written response from government on decision not to write Federal Democratic Republic Nepal”. カトマンズ・ポスト (2020年12月4日). 2021年1月23日閲覧。
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