体腔とは? わかりやすく解説

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たい‐くう【体×腔】

読み方:たいくう

たいこう(体腔)」の慣用読み医学ではこの読み用いる。


たい‐こう〔‐カウ〕【体×腔】

読み方:たいこう

動物の体壁と内臓との間のすきま。扁形(へんけい)動物上の動物発達し哺乳類では横隔膜により胸腔腹腔とに分かれるたいくう


体腔

英訳・(英)同義/類義語:celom, coelom

動物体内の体壁と内臓の間に存在する空間総称
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個体の器官や組織など:  伸張受容器  体液  体節  体腔  作動体  保護上皮  側板

体腔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/07 22:55 UTC 版)

体腔(たいこう、たいくう)は、動物外胚葉(体壁)と内胚葉消化管)の間の空所であり、その中に内臓を納める。体腔のあり方は動物群の系統や分類上重視される。しかし、最近では体腔の種類と系統とには関係が無いことがわかっている。

概説

たとえばをさばく際に、腹側から包丁を入れて切り開き、などを取り出すが、その跡には鰓の後ろから尻ビレの前まで続く空洞ができる。つまり、この空洞に諸内臓が収まっていたのであり、この部位を体腔という。

脊椎動物では、体腔は中胚葉性の組織(腹膜など)で裏打ちされている。また内臓の表面にも中胚葉性の細胞層があり、体腔は中胚葉の中に生じた空所であることがわかる。

ヒトの場合、いわゆる内臓の大部分は腹部の腔所に収まり、これを腹膜腔という。この腔所の上の端は横隔膜で区切られるが、その上には心臓があり、それぞれに区切られた腔所に収まる。それらを胸膜腔、囲心腔といい、この三つの体腔がヒトにおける体腔である。

様々な動物群を比較した場合、体腔のあり方には様々な場合がある。例えば脊椎動物における腹膜腔、胸膜腔、囲心腔などが体腔であり、内胚葉由来の諸器官が収まっている。このような前後三つの体腔を持つことは三体腔性と呼ばれる。体腔がない例もある。空所はあるが中胚葉の裏打ちがない場合を偽体腔と呼び、真の体腔(真体腔)と区別する。

体腔による動物の分類

無体腔動物 (acoelomates)
体腔のない動物。無胚葉性の動物(海綿動物など)と二胚葉性の動物(刺胞動物など)、および原始的な三胚葉性の動物(扁形動物など)が含まれる。
偽体腔動物 (pseudocoelomates)
中胚葉由来でない体腔、偽体腔を持つ動物。偽体腔は真体腔に比べて構造的に弱いため、一般に偽体腔動物は小型である。袋形動物 (Aschelminths)という一つの門として扱われていたこともあったが、現在は輪形動物線形動物などいくつかの門に分けられている。
真体腔動物 (coelomates)
真体腔を持つ動物で、残り全ての動物がこれに属する。

無体腔動物と偽体腔動物をまとめて原体腔動物と呼ぶこともある。

詳しくは動物#系統樹を参照のこと。

真体腔の種類

真体腔は発生様式の違いによって裂体腔腸体腔とに分けられる。中胚葉性の細胞の塊の中に体腔が形成されるものが裂体腔、腸管(原腸)がくびれて体腔が形成されるものが腸体腔である。一般に、旧口動物(前口動物)は裂体腔、新口動物(後口動物)は腸体腔を持つ。

関連項目


体腔

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/08/14 05:49 UTC 版)

側板中胚葉」の記事における「体腔」の解説

発生4週目に体腔は囲心腔、胸腔、および腹腔別れる。 まず横中隔が形成される。 これは後に横隔膜、および腹側腸間膜となる。 体腔を原始囲心腔と腹腔隔てる。 原始囲心腔の側壁に胸心膜ひだが生じ最終的に囲心腔と胸腔を隔てる。 これらの区画の間は当初心腹膜管で繋がっているが、胸腹隔膜成長して横中隔と融合することにより遮断される

※この「体腔」の解説は、「側板中胚葉」の解説の一部です。
「体腔」を含む「側板中胚葉」の記事については、「側板中胚葉」の概要を参照ください。

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