パワー‐トレーン【power train】
パワートレイン(Z34型)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 05:45 UTC 版)
「日産・フェアレディZ Z34」の記事における「パワートレイン(Z34型)」の解説
エンジンには、現在の日産で生産されている自然吸気フラッグシップモデルのV型6気筒3,700 ccである「VQ37VHR」エンジンが搭載され、マニュアルモード付き7速ATと6速MTが組み合わされる。他車種に搭載されるVQ37VHRとはECUや細部が異なり、出力特性がZ34専用となっている。エンジンコンパートメントに純正で高剛性のタワーバーが標準装備されている。 標準仕様で336PS/7,000rpm、nismo/ver.nismo仕様で355PS/7,400rpmの出力を発生させ、2020年現在「自然吸気V型6気筒エンジン」としては市販車で世界最高の出力を誇る。 6速MTについてはZ33型と共通の愛知機械工業製FS6R31型トランスミッションを採用したが、フリクションの低減および軽量化が施されており、MTとしては世界初となる「ヒールトゥを電子的に行う」という最新技術のシンクロレブコントロールが採用された。7速ATはジヤトコ製のJR710E/JR711E型で、インフィニティブランドで販売されるFX50に次いで2番目の採用であり、日産ブランド車、あるいは日本投入車としては最初の7速AT車となった。搭載されているATユニットは「7M-ATx」と呼ばれるZ34専用のチューニングが施されており、専用のギア比とシンクロレブコントロールが採用され、2速以降の全段にロックアップ機構が搭載されており、MTモードでの変速時のタイムラグが0.2秒以下とトルコン式ATとしては最も反応速度が速い。この7M-ATxは後にスカイライン各モデルやフーガ370GT、スカイライン400Rにも採用された。6速MT用のシフトノブは操作のしやすい涙滴型、7速AT用のパドルシフトは固定式のマグネシウム製となっている。 スピードメーターの下部には空転や横滑りを防止する「VDC(ビークルダイナミクスコントロール)」の制御スイッチがあり、ボタンを押すことでON/OFFを簡単に切り替えることが出来る。初期Z34型の場合はこれをOFFにすることでABS以外の電子制御介入がほぼ無くなるが、公道では危険が伴う為、取扱説明書には緊急時以外での使用は控える旨が記載されている。特にZ34の7M-ATxは1-3速のギア比が加速重視のクロスレシオのため、OFFにした場合のフル加速時には2速でもリアタイヤが空転してしまう事もある。 2017年(平成29年)7月の一部改良では、アクセルペダルとスロットルバルブ開度の特性見直しを行い、アクセルペダル中間開度でのトルクアップ開度と高回転時のトルク低下量を削減したことで、高速道路での合流加速やワインディングロードでの加速感を生み、6速MTはクラッチを新開発の高効率タイプに変えたことでクラッチペダル踏力を軽くし、半クラッチコントロールの操作性を向上した。
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