バンカーバスター
英語:Bunker Buster
地上および地下の構造物を破壊、貫通して、目標に到達した後に爆発する、特殊な爆弾。特に「GBU-28」を指すことが多い。
バンカーバスターは数トンという重量を持ち、高高度から投下される。その重さと落下速度を利用して強い破壊力・貫通力を備える。主に、地下施設をはじめとする堅牢な攻撃目標に対する攻撃手段として用いられる。
湾岸戦争で実戦投入された「GBU-28」はレーザー誘導型のバンカーバスターで、全長7メートル以上、重量は約2トンある。加速装置を併用すれば数メートル厚の鉄筋コンクリートをも貫通するという。
また2000年代以降、総重量15トン近くにも上る超大型バンカーバスターが米国で開発されているとされる。
【バンカーバスター】(ばんかーばすたー)
アメリカ空軍が保有・運用する特殊爆弾の一種(貫通爆弾)。
掩蔽壕(バンカー)を打ち破るために強靱な鋼鉄製の弾芯をもち、落下時の衝突エネルギーによって鉄筋コンクリートや地面を貫通した後に炸裂し、内部を破壊する。
4700ポンドのGBU-28を指す場合が多いが、2000ポンドのBLU-109弾頭のGBU-24(ペイブウェイ)等も存在する。
地中貫通爆弾
(バンカー・バスター から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/18 04:13 UTC 版)
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地中貫通爆弾(ちちゅうかんつうばくだん、英: Bunker Buster)は、硬化目標や地下の目標を破壊するために用いられる、航空機搭載爆弾の一種である。特殊貫通弾(とくしゅかんつうだん)や掩蔽壕破壊弾(えんぺいごうはかいだん)[要出典]、バンカーバスターとも呼ばれる[1][2][3]。
概要
高速度で落下することでコンクリートや盛土などの遮蔽物を貫通し、目標に到達したのちに爆発する。
高速度を得るための方法として、通常は自由落下が利用されるが、さらにロケットブースターによる加速を用いるものも存在した。遮蔽物の貫通能力は、自由落下のみの場合で粘土層を30m、ロケットブースターによる加速があった場合は鉄筋コンクリート壁を6.7m貫通したとされる。
高速落下中や遮蔽物貫通時の振動、衝撃に耐えるため、弾殻は厚い。また、弾体を細長くすることで質量を保ちながら貫通時の抵抗を減らし、貫通能力を向上させているものがある。
歴史
この種の兵器は、第二次世界大戦中に登場した。当時のイギリスはドイツ軍のUボートによる通商破壊で甚大な被害を受けていた。イギリス軍はUボート戦力を殲滅しようとしたが、Uボートはブンカーと呼ばれる頑丈なコンクリート製の掩蔽物下に停泊していたため、通常の爆弾では直撃させても被害を与えられなかった。そこでイギリス軍は、トールボーイや通称「地震爆弾」と呼ばれたグランドスラムなどの超大型爆弾による攻撃を行った。これはブンカーに対して十分有効であり、Uボートのうち何隻かを破壊したが、あまりにも巨大で効率的な兵器とは言い難かった。
またドイツ軍も、イギリスがロンドン地下に強固な防空壕を作り政府・軍司令部など重要施設を移したため、防空壕破壊用の地下貫通爆弾で空爆を行った。この地下貫通爆弾は徹甲弾頭がその重量の80%を占めており、地表および防空壕天井を貫通した後に炸薬が爆発するように作られていた。ドイツ軍の地下貫通爆弾が登場すると、イギリスは防空壕をさらに堅固なものに改装するなど、攻撃側と防衛側での競い合いが続いた。
第二次世界大戦後の冷戦時代には、防護された地下施設などの硬目標に対しては核兵器を使用することが想定されていたため、通常弾頭に高い貫通能力を備えた航空爆弾は開発されなかった。しかし、湾岸戦争で核兵器を使用せずに地下施設を破壊する必要が生じ、当初はグランドスラムのような炸薬量の多い兵器の使用が考慮されたが、第二次世界大戦の使用例から、単純に炸薬量の多いだけの航空爆弾は硬目標に対する効果が低いことが顧みられ、結局、急ぎ新しい爆弾を設計・製造することになった。
これによって、一般に「バンカーバスター」として知られるGBU-28が作られた。この総質量4,700ポンド(2,132キログラム、なお炸薬量は630ポンド(約286キログラム)の爆弾の他に、これより小型のもの、またより大型の「MOP(Massive Ordnance Penetrator.大型貫通爆弾)」も開発され、以降アフガニスタン戦争やイラク戦争でも用いられた。
また、地下貫通爆弾の弾頭に核兵器を搭載したRNEP(英語: Robust Nuclear Earth Penetrator)と呼ばれる兵器の開発計画が存在する。
出典
- ^ 「米、特殊貫通弾供与 地下トンネル攻撃用か」『産経新聞』(共同通信社)2023年12月2日。2025年2月11日閲覧。
- ^ 「中東配備の米戦闘機に特殊貫通弾 イランけん制」『ダイヤモンド・オンライン』(ウォール・ストリート・ジャーナル)2023年4月29日。2025年2月11日閲覧。
- ^ 『中国が“巨大”戦時司令部を建設か【豊島晋作のテレ東ワールドポリティクス】』テレビ東京、2025年2月7日、 該当時間: 3分32秒。YouTubeより2025年2月11日閲覧。
関連項目
バンカーバスター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/10 04:39 UTC 版)
「マキシマ (KOF)」の記事における「バンカーバスター」の解説
腕に内蔵した「ベイパーキャノン」を地面に打ち出すことによって、反動で天高く飛び上がり、膝を抱えた状態で火の玉のように落下してくる。最初に飛び上がる攻撃で1ヒット、落下する際に1ヒットという計2ヒットの技であり、両方当たったときのダメージはかなり高い。『'99』でのパワーMAX版は、飛び上がる際に全地上に下段判定の地震を発生させる。この地震のヒット効果はダウンだが、ダウン回避は可能。『MI』シリーズでは、技を出した位置に関係なく相手の頭上に落ちてくる上、フェイントに移行することも可能。
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