M141 BDMとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > M141 BDMの意味・解説 

M141 BDM

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/13 14:36 UTC 版)

M141 BDM
種類 対装甲兵器
原開発国 アメリカ合衆国
運用史
配備期間 1999年–現在
配備先 #使用国を参照
関連戦争・紛争 アフガニスタン紛争 (2001年-2021年)イラク戦争
開発史
開発者 マクドネル・ダグラス
製造業者 Talley防衛システム社(Nammo社)
諸元
重量 7.1 kg
全長 810 mm

口径 83.5 mm (83 mmロケット弾を発射)
有効射程 15 m – 1000 m以上
テンプレートを表示
画像外部リンク
BDM評価候補
Tally SMAW-D
Honywell AT8

M141掩蔽壕破壊弾英語: Bunker Defeat Munition、BDM)、あるいはSMAW-D(DはDisposable、使い捨ての意)は装甲化された建造物を破壊するために設計された単発、肩撃ち式のロケット弾発射器である。アメリカ海兵隊肩撃ち式多目的強襲兵器(SMAW)を改良し、アメリカ陸軍においてそれまで不足していた「バンカー・バスター」として用いるために設計された。

歴史

2種類の候補が、アメリカ陸軍のBDMプログラムのために評価された。すなわち、マクドネル・ダグラス(のちのTalley防衛システム社)によって設計された、アメリカ海兵隊SMAWと同じ弾頭を持つがロケットモーターにより噴射時間が短い型と、スウェーデンFFV社によってアライアント・テックシステムズ(のちのハネウェル社)のために開発された、AT4の対戦車弾頭を代替するアメリカ海兵隊のSMAWの両用弾頭を使用した型である。またFFVはAT4のこのバージョンをFFV AT8と名付けた。1996年、マクドネル・ダグラスの候補が選ばれた。アメリカ陸軍は最初に1500発のSMAW-Dを調達したが、前線の部隊からの要求により後に4500発を追加調達した。[1] SMAW-Dは1999年にアメリカ陸軍に配備された。[2]

国防権限法の評議員は1994年の財政について、アメリカ陸軍のBDMとアメリカ海兵隊SRAWが、別々に長期のプロジェクトとして実施するには類似しすぎていることや、陸軍が暫定的にBDMプログラムを続行すべきだということに同意した。議会はBDMの調達を6,000発に制限した。

アメリカ陸軍のレンジャーがトラボラ作戦においてアフガニスタンのタリバン及びアルカイダにM141(CNNのレポーターはM136と勘違いしていた)を発射する様子が、CNNによって報道された。[注釈 1]

設計

武器の後部からガスをバックブラストとして噴出し、発射時の反動を打ち消すという点で、SMAW-Dは無反動砲の作動原理を持つ。この設計の全ての武器がそうであるように、SMAW-Dは市街地での使用に危険が伴う。

M141は長さ810ミリメートルの運搬モードと長さ1,400ミリメートルの発射モードの2つの状態に変形することができる。

弾頭はAWと同じ対人・対装甲両用榴弾(HEDP)を用い、石造、コンクリート造の掩蔽壕及び軽装甲車両に対して効果的である。発射体は、最高で200ミリメートルのコンクリート、300ミリメートルの煉瓦、2.1メートルの土嚢を貫通することができる。弾頭はその先端に付いている「クラッシュ・スイッチ」で非装甲及び装甲目標に合わせて用途を切り替えることができる。土嚢のような非装甲目標においては、発射体が命中してから爆発するまでに時間がおかれ、破壊力を増している。装甲目標においては、直撃後即座に爆発する。

使用国

M141の使用国を青で示した地図。

現在の使用国

脚注

注釈

  1. ^ 発射後、発射体がアーチ型を描いて目標に命中するのを、発射機後部の熱を発生させている排気ノズルによって見ることができる。M141の発射体は後部に赤い曳光剤を搭載しているように見える。

出典

  1. ^ Jane's Infantry Weapon's 1995–96 page 221
  2. ^ designation-systems.net

関連項目

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「M141 BDM」の関連用語

M141 BDMのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



M141 BDMのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのM141 BDM (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS