draftdraught

実用日本語表現辞典

ドラフト

英語：draft・draught

 「ドラフト」とは、書類作成時の下書きのことや人を選抜することを意味する表現。

「ドラフト」の基本的な意味

ドラフトとは、書類や文章を作成する際に構成などの大枠を捉えて作成した下書きのこと。契約書などの文書ドラフトをドラフト版と呼ぶこともあり、反対語としては清書版や完成版などが挙げられる。また、チームを作成するときなどに人を選抜することもドラフトの意味の一つである。人を選抜するという意味のドラフトとしては特に日本のプロ野球のドラフト会議が有名である。

「ドラフト」の語源・由来

下書きという意味でのドラフトという単語は、「下書き」や「原稿」を意味する英語のdraftがそのままカタカナに変換された和製英語である。また、人を選抜するという意味でのドラフトという単語はアメリカのプロ野球のフリー・エージェント・ドラフト制度に由来している。どちらの意味でも元を辿ると「引っ張る」という意味のdraughtという英単語が語源となっている。線を引っ張ったり計画を引っ張ったりという意味から下書きという意味に派生し、選手を自チームに引っ張るという意味から人の選抜という意味に派生している。

「ドラフト会議」とは

ドラフト会議とは毎年10月に開催される日本のプロ野球での新人選手の獲得のための会議である。正式名称は新人選手選択会議。過去にまで遡ると、ドラフト会議の始まりはアメリカでのプロアメリカンフットボールと言われている。日本プロ野球のドラフト会議では、各球団が1巡に1人選手を指名していき、指名選手が重複した場合はくじ引きで当たりを引いた球団が選手との入団交渉権を獲得する。歴代のドラフト会議では、このくじ引きで様々なドラマが生まれてきた。プロ野球指名届を提出している高校生・大学生・社会人が指名対象となる。この指名順位が高いほど、球団から注目されている選手であることを意味しており、ドラフト会議直前になるとニュースや雑誌でドラフト1位指名候補が取り上げられる。

「クレバー（プロテイン）」とは「ドラフト候補」とは

クレバー(プロテイン)は低糖質が特徴であり、ウエイトダウンを目的としたプロテイン商品である。ウエイトダウンを志す男女から人気を集めている。また、ドラフト候補とはドラフト会議で指名が有力視される注目選手のことを指す。ドラフト候補はドラフト会議当日には指名時に即座に記者会見ができるよう、予め場所をセットしておくことがほとんどである。

「ドラフトレポート」とは

レポートの下書きのこと。会社ではレポートなどで会議内容に関して報告することが多いが、会議参加者全員の確認が終わっていない下書き版のことをレポートドラフトと呼ぶ。また一方で、プロ野球のドラフト会議前に指名有力選手に関して各球団ごとに特徴をまとめたものやドラフト会議終了後にその年のドラフトの総括や成果をまとめたものもドラフトレポートと呼ばれる。主にこちらの用法の方が一般的と言える。

「ドラフト」を含むその他の用語の解説

ドラフト情報局とは

ドラフト会議でどの選手がどの順位で指名されるかを直前に予想したり、ドラフト後にその年の各球団の指名に対して点数などをつけるwebサイトやyoutube、テレビなどのこと。

ドラフト指名漏れとは

ドラフト会議で指名確実と目されていた有力選手が、どの球団からも指名を受けずにプロ野球入りを逃すこと。

現役ドラフトとは

日本のプロ野球で2022年より導入されている移籍制度のこと。出場機会が少ない選手が他の球団で活躍できるように設けられた制度である。

ドラフトキングとは

2018年からグランドジャンプで連載が開始された漫画で、凄腕のスカウトが金の卵の野球選手を見つけ出す物語。題名のドラフトキングとは、その年のドラフト指名選手の中で最も活躍した選手との意味もある。

「ドラフト」の使い方・例文

使い方の1点目としては、会社や学校で下書きを指す単語として使用する。
例「この契約書ドラフト、明日までに法務部に確認してもらうよう伝えておいてね。」「作文のドラフトが終わった人は確認するので先生まで提出してください。」

使い方の2点目としては、プロ野球の選手選択会議のことを指す単語として使用する。
例「来年のドラフト会議、AA大学のU選手は指名確実だね。」「K選手はドラフト2位で指名とのことです。」

（2022年12月28日更新）