She Came In Through the Bathroom Windowとは? わかりやすく解説

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シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー

(She Came In Through the Bathroom Window から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/11 09:37 UTC 版)

ビートルズ > 曲名リスト > シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
ジョー・コッカー > シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
ビートルズ楽曲
収録アルバム アビイ・ロード
英語名 She Came in Through the Bathroom Window
リリース 1969年9月26日
録音
ジャンル ロック[1]
時間 1分57秒
レーベル アップル・レコード
作詞者 レノン=マッカートニー
作曲者 レノン=マッカートニー
プロデュース ジョージ・マーティン
アビイ・ロード 収録曲
ポリシーン・パン
(B-6)
シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
(B-7)
ゴールデン・スランバー
(B-8)

シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウインドー」(She Came in Through the Bathroom Window)は、ビートルズの楽曲である。1969年9月に発売された11作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『アビイ・ロード』に収録された。レノン=マッカートニー名義となっているが、ポール・マッカートニーによって書かれた楽曲。アルバム『アビイ・ロード』のB面の特徴であるメドレー「ザ・ロング・ワン」(The Long One)の5曲目で、前半のメドレーを締めくくる楽曲。1969年7月に「ポリシーン・パン」と繋げてレコーディングされた。

背景

本作のタイトルについて、ジョン・レノンは「1968年5月にニューヨークを訪れた時に泊まっていたフラットで、ポールがふと『She Came In Through The Bathroom Window(彼女は浴室の窓から入ってきた)』というフレーズを口にした。つまりあのフレーズは何年も前からあるわけで、それをやっと仕上げたわけだ」と語っている[2]

歌詞の内容は、マッカートニーが留守中にファンが自宅に忍び込むというエピソードが元になっている[2]。また、「So I quit the police department(だからぼくは警察署を辞めて)」というフレーズは、1968年10月に後にマッカートニーの妻となるリンダ・イーストマンと娘・ヘザーと共にタクシーでジョン・F・ケネディ空港に向かっていたときに見た、「ユージン・クイッツ、ニューヨーク警察署」と記された身分証明パネルから触発されたもの。このフレーズについてマッカートニーは「そこが無作為の素晴らしさ。もし僕があの男のタクシーに乗っていなかったら、この曲はずいぶんと違っていたと思う」と語っている[2]

本作は1969年1月に行われたゲット・バック・セッションでも取り上げられており、トゥイッケナム・スタジオ英語版で幾度となくリハーサルが行われた。1月7日のセッションで一度だけ完成バージョンに近いテンポで演奏されたが、ほとんどはスローなテンポで演奏された。このリハーサルから、1月21日の演奏が1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』に収録された[3][2]。なお、同音源でレノンはエレクトリックピアノ、ハリスンがワウワウをかけたエレクトリック・ギターを演奏した[2]。2003年に発売された『レット・イット・ビー...ネイキッド』の特典ディスク『Fly on the Wall』にもセッション時の音源の一部が収録された[4]

レコーディング

「シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー」のレコーディングは1969年7月25日に開始され、「ポリシーン・パン」と繋げてレコーディングされた[5][2]。8トラック・レコーダーのトラック1にポール・マッカートニーベース、トラック2にリンゴ・スタードラム、トラック3にレノンの12弦アコースティック・ギター、トラック4にハリスンのリードギター、トラック6にレノンとマッカートニーのリード・ボーカルが録音された[6]。同日に録音されたテイクの中から、オーバー・ダビング用にテイク39が採用された[7]

7月28日と30日にスネアドラムシンバルタンバリンEからAに下降し、この2つのキーの間の転調を可能にする5音のエレクトリック・ギター、レノンとマッカートニーのハーモニー・ボーカル、新たなリード・ボーカルなどがオーバー・ダビングされた[7]

クレジット

※出典[2]

ジョー・コッカーによるカバー

シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
ジョー・コッカーシングル
初出アルバム『ジョー・コッカー&レオン・ラッセル英語版
B面 チェンジ・イン・ルイーズ
リリース
規格 7インチシングル
録音
ジャンル ポップ・ロック
時間
レーベル A&Mレコード
作詞・作曲 レノン=マッカートニー
プロデュース レオン・ラッセル
チャート最高順位
後述を参照
ジョー・コッカー シングル 年表
  • シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
  • (1969年)
  • あの娘のレター英語版
  • (1970年)
ジョー・コッカー&レオン・ラッセル英語版 収録曲
ローディー・ミス・クローディー
(A-3)
シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー
(A-4)
ヒッチコック・レイルウェイ
(A-5)
パフォーマンス映像
「She Came in Through the Bathroom Window」 - YouTube
テンプレートを表示

ジョー・コッカーは、1969年4月にオリンピック・スタジオで「シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー」のレコーディングを行なった[8]。かねてよりマッカートニーは、コッカーに本作を録音してもらうことを望んでいた[9]。コッカーによるカバー・バージョンは、同年に発売されたアルバム『ジョー・コッカー&レオン・ラッセル英語版』に収録され、同作にはハリスン作の「サムシング」のカバーも収録されている[10]。同年12月にシングル・カットされ、B面には「チェンジ・イン・ルイーズ」(Change in Louise)が収録された。オランダやドイツで発売されたシングル盤は、B面曲が「お前の仕事さ」(That's Your Business Now)に変更されている[11]

コッカーによるカバー・バージョンは、アメリカのBillboard Hot 100で最高位30位[12]、オランダのSingle Top 100で最高位18位を獲得[11]。『オールミュージック』のスティーブン・クックは、アルバムのレビューの中で本作のカバーについて「とても立派な演奏」と表現している[13]

シングル収録曲

7インチシングル(アメリカ盤)
# タイトル 作詞・作曲 時間
1. 「シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー」(She Came in Through the Bathroom Window) レノン=マッカートニー
2. 「チェンジ・イン・ルイーズ」(Change in Louise)
  • クリス・ステイントン英語版
  • ジョー・コッカー
合計時間:
7インチシングル(オランダ盤・ドイツ盤)
# タイトル 作詞・作曲 時間
1. 「シー・ケイム・イン・スルー・ザ・バスルーム・ウィンドー」(She Came in Through the Bathroom Window) レノン=マッカートニー
2. 「お前の仕事さ」(That's Your Business)
  • クリス・ステイントン
  • ジョー・コッカー
合計時間:

チャート成績

チャート (1970年) 最高位
Canada Top Singles (RPM)[14]
31
オランダ (Single Top 100)[11] 18
US Billboard Hot 100[12]
30

脚注

[脚注の使い方]

出典

  1. ^ Unterberger, Richie. She Came in Through the Bathroom Window - The Beatles | Song Info - オールミュージック. 2020年9月12日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Abbey Road 2019, p. 12.
  3. ^ Winn 2009, p. 250.
  4. ^ Womack 2016, p. 87.
  5. ^ Lewisohn 2005, p. 182.
  6. ^ Abbey Road 2019, pp. 12–13.
  7. ^ a b Abbey Road 2019, p. 13.
  8. ^ O'Dell & Ketcham 2009, p. 77.
  9. ^ Dowlding 2009, p. 495.
  10. ^ Spignesi & Lewis 2009, p. 183.
  11. ^ a b c "Dutchcharts.nl – Joe Cocker – She Came In Through The Bathroom Window" (in Dutch). Single Top 100. 2022年3月1日閲覧。
  12. ^ a b The Hot 100”. Billboard. 2022年3月1日閲覧。
  13. ^ Cook, Stephen. Joe Cocker! - Joe Cocker | Songs, Reviews, Credits - オールミュージック. 2022年3月1日閲覧。
  14. ^ Top RPM Singles: Issue 5003”. RPM. Library and Archives Canada. 2022年3月1日閲覧。

参考文献

外部リンク


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