レノン=マッカートニーとは? わかりやすく解説

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レノン=マッカートニー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/06 15:36 UTC 版)

レノン=マッカートニー英語: Lennon-McCartney)は、ビートルズジョン・レノンポール・マッカートニーが作詞・作曲した楽曲に用いた共同名義。1962年から1970年にかけて2人が共同で発表した約180曲の大半はビートルズによって録音され、彼らの活動期間中に公式に発表された全213曲中144曲(全体の約68%)を占めている[注釈 1]


注釈

  1. ^ ブライアン・エプスタインがプロデュースした他のグループ(ザ・フォーモストアップルジャックスなど)や、ブライアンの死後にアップル・コアからデビューしたピーター&ゴードンメリー・ホプキンなどのアーティストにレノンとマッカートニーが曲を提供した際にもレノン=マッカートニーとクレジットされた。これらの曲は、1979年コンピレーション・アルバムThe Songs Lennon and McCartney Gave Away』としてEMIからリリースされた。一部の曲はビートルズとしても演奏・録音されており、『ザ・ビートルズ・ライヴ!! アット・ザ・BBC』や『ザ・ビートルズ・アンソロジー』に収録されている。また、デビュー前にはデッカでのオーディションにおいて「ハロー・リトル・ガール」(のちにザ・フォーモストに提供)、「ライク・ドリーマーズ・ドゥ」(後にジ・アップルジャックスに提供)、「ラヴ・オブ・ザ・ラヴド」(後にシラ・ブラックに提供)の3曲が録音された。
  2. ^ このことはレコード会社との契約更新に悪影響があることを恐れたアラン・クレインの説得で秘密にされていた。
  3. ^ レノンは「ポールとぼくは、15の時に取り決めをつくったんだよ。法律的なものじゃないんだけれども、協力して曲を書こうって決めたとき、それが何であっても、ふたりの名前で出すことにするって取り決めをね」と語っている[3]
  4. ^ レノンの死後1997年にリリースされたコンピレーション・アルバム『レノン・レジェンド〜ザ・ヴェリー・ベスト・オブ・ジョン・レノン』以降はレノンのみのクレジットとして表示されている[4]。現在、著作権登録もジョン・ウィンストン・レノン単独になっている。
  5. ^ クレジットをヨーコにしなかったことについては「罪」だったと語っている[6]
  6. ^ ローリング・ストーンズミック・ジャガーキース・リチャーズはレノン=マッカートニー作の「アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」をストーンズが2人から提供してもらったのがきっかけでジャガー/リチャーズの共同名義を使っている。こちらのコンセプトもレノン=マッカートニーとほぼ同じだが、ジャガーが作詞、リチャーズが作曲をしている場合が多い。
  7. ^ 一方が曲を作った場合のケースでは、具体例として「ミッシェル」の場合、マッカートニーが「こういう曲を作ってみたんだけど、どうも何かが足りないんだ」とレノンに相談した。すると「サビ部分をコーラスにしてみたらどうだい?」と助言されて曲が完成した。結局、この部分が同曲の中で最も印象的なフレーズになった。
  8. ^ ビートルズ後期の曲で二人が実質的に参加している曲の例としては「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」が有名で、マッカートニーの別の曲の断片("Woke up, fell out of bed, dragged a comb across my head ...")が、レノンの曲("I read the news today, oh boy ...")を肉付けするために使われた。また「ヘイ・ジュード」もマッカートニーの後期の曲で、レノンから影響を受けた例である。 マッカートニーはレノンにこの曲を披露していた時、"the movement you need is on your shoulder" という歌詞に行き着いたが無意味だと感じたため、より良い歌詞を思いついたらすぐに変更すると断言した。しかしレノンは曲の中で最も強い歌詞の一つであると言い、その行を残すよう助言した[10]
  9. ^ ドゥ・ユー・ウォント・トゥ・ノウ・ア・シークレット」「すてきなダンス」の2曲。
  10. ^ アイ・ウォナ・ビー・ユア・マン」「消えた恋」(「Lennon-McCartney-Starkey」名義)「イエロー・サブマリン」「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ」「グッド・ナイト」の5曲。
  11. ^ 「アルファベットでは、LがMの前に来る」「口に出した時の語感の良さ」「レノンの方が年上」などの理由により、貢献度とは関係なく、レノンの名前を先に入れることになった[13]
  12. ^ アメリカではフルネーム表記が主流で、"John Lennon - Paul McCartney" や "John Lennon & Paul McCartney"、またはファーストネームのみをイニシャルにした "J. Lennon - P. McCartney" などと表記されていた。
  13. ^ ATVを一時所有していたオーストラリアの大富豪ロバート・ホームズ・ア・コートマイケル・ジャクソンに売却する際、「ペニー・レイン」が好きだった娘のキャサリンにプレゼントするためにカタログから除外した[19][20]
  14. ^ 「平和を我らに」も含む[21]

出典

  1. ^ Hotten, Russell (4 October 2012). "From Fab Four to fabulously rich". BBC News (イギリス英語). BBC. 2019年1月31日閲覧
  2. ^ “Beatles' remastered box set, video game out”. CNNMoney.com. (2009年9月9日). https://money.cnn.com/2009/09/04/news/companies/beatles_video_game/ 2011年12月1日閲覧。 
  3. ^ PLAYBOY編集部 1981, p. 112.
  4. ^ Lennon Legend (The Very Best Of John Lennon). Parlophone – 7243 8 21954 2 9, 1997, liner notes
  5. ^ PLAYBOY編集部 1981, p. 111-112.
  6. ^ Lennon 2002, p. 20.
  7. ^ MacDonald 2005, p. 358.
  8. ^ Sheff 2000, p. 137.
  9. ^ Coleman 1992, p. 363-364.
  10. ^ The Beatles Anthology documentary
  11. ^ Sheff 2000, p. 175.
  12. ^ Lewisohn 1988, p. 23,32.
  13. ^ a b NOW!”. 2009年10月23日閲覧。
  14. ^ The Ballad of Paul and Yoko” (2003年1月27日). 2020年10月30日閲覧。
  15. ^ Lister, David (2002年12月28日). “Let it be, Sir Paul (as someone or other once said)”. The Independent (London). https://www.independent.co.uk/opinion/columnists/david-lister/let-it-be-sir-paul-as-someone-or-other-once-said-612138.html 
  16. ^ Bilmes, Alex (2015年2月7日). “Paul McCartney Is Esquire's August Cover Star”. Esquire. 2020年10月30日閲覧。
  17. ^ “McCartney makes up with Ono”. BBC News. (2003年6月1日). http://news.bbc.co.uk/1/hi/entertainment/music/2953620.stm 
  18. ^ HELP!誰か教えて! -ビートルズの楽曲の著作権の移転の経緯-”. ふたば大樹知的財産事務所 (2022年10月21日). 2023年9月1日閲覧。
  19. ^ Forde, Eamonn (2016年3月22日). “The Long and Winding Road: How Paul McCartney is clawing back his catalogue”. theguardian.com. 2019年6月5日閲覧。
  20. ^ Billboard, New York (Ed Christman, Susan Butler, Paul Sexton) (2009年8月10日). “Beatles copyrights in McCartney's (distant) sights”. Reuters. オリジナルの2014年1月3日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140103181339/https://www.reuters.com/article/2009/08/10/us-beatles-idUSTRE5790IA20090810 
  21. ^ Ono 2020, p. 122.


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