P.S.アイ・ラヴ・ユー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/11 13:45 UTC 版)
「P.S.アイ・ラヴ・ユー」 | ||||||||||||||||||||||||||||
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ビートルズの楽曲 | ||||||||||||||||||||||||||||
英語名 | P.S. I Love You | |||||||||||||||||||||||||||
リリース | ||||||||||||||||||||||||||||
規格 | ||||||||||||||||||||||||||||
A面 | ![]() ![]() | |||||||||||||||||||||||||||
録音 |
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ジャンル | ロック[1] | |||||||||||||||||||||||||||
時間 | 2分4秒 | |||||||||||||||||||||||||||
レーベル |
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作詞者 | レノン=マッカートニー | |||||||||||||||||||||||||||
作曲者 | レノン=マッカートニー | |||||||||||||||||||||||||||
プロデュース | ジョージ・マーティン | |||||||||||||||||||||||||||
チャート順位 | ||||||||||||||||||||||||||||
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「P.S.アイ・ラヴ・ユー」(ピーエス・アイ・ラヴ・ユー、P.S.I Love You)は、ビートルズの楽曲である。1962年10月5日にパーロフォンよりデビュー・シングル『ラヴ・ミー・ドゥ』のB面曲として発売された。レノン=マッカートニー名義となっているが、ポール・マッカートニーによって書かれた楽曲[3]。シングルのB面曲として発売されたのち、1963年に発売された1作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『プリーズ・プリーズ・ミー』にも収録され、その後アメリカで発売された『Introducing...The Beatles』やキャピトル編集盤『ジ・アーリー・ビートルズ』、ビートルズ解散後に発売されたコンピレーション・アルバム『ラヴ・ソングス』にも収録された。
背景・曲の構成
ポール・マッカートニーは、ドイツのハンブルクに滞在していた1962年春に「P.S.アイ・ラヴ・ユー」を書いた[4]。歌詞の内容からマッカートニーが当時の彼女であるドット・ローヌに宛てて書いた曲と解釈されることもあるが[5]、マッカートニーは「手紙をテーマした歌…大半は僕が書いたよ。あまりジョンの手は借りなかったと思う。テーマにしやすいものはいくつかあって、手紙はその一つ。でも別に実際の出来事じゃないし、ましてはハンブルクのガールフレンドに宛てたものでもない。そう考える人もいるみたいだけどね」と否定している[6]。
本作にジョン・レノンは、「ポールの曲。シュレルズの『ソルジャー・ボーイ』みたいな曲を書こうとしていたんだろう。ドイツにいた時だったか、ハンブルクに行こうとしていた時につくった。僕も何か手を加えたかもしれないけど、よく覚えてないや。基本的にポールの曲だ」と語っている[7]。
レコーディング・リリース
シングルやアルバムに収録された「P.S.アイ・ラヴ・ユー」には、1962年9月11日にEMIレコーディング・スタジオでレコーディングされたテイクが使用された。プロデューサーのジョージ・マーティンは、6月のセッションでドラミングに満足しなかったことから解雇したピート・ベストの代わりに、セッション・ドラマーのアンディ・ホワイトを起用。1962年9月4日のデビュー・シングルのためのセッション時点で、既にベストの後任としてリンゴ・スターが加入していたが、マーティンはこのことを認知していなかった[8]。本作のレコーディングではホワイトがドラムを演奏し、スターはマラカスを演奏している。
本作をシングルA面曲として発売することも考えられたが、1934年にビリー・ホリデイによって同名の楽曲が発表されていた関係から、B面曲として発売することとなった[9]。B面曲ながら、Billboard Hot 100では最高位10位を記録している[2]
1962年10月25日、11月27日、1963年6月25日のBBCセッションで本作が演奏された際には、スターがドラムを担当しており、これらの音源はそれぞれBBCラジオの番組『Here We Go』、『Talent Spot』、『Pop Go the Beatles』で放送された。このうち1963年6月25日の演奏が、2013年に発売された『オン・エア〜ライヴ・アット・ザ・BBC Vol.2』に収録された。
クレジット
※出典[8]
- ポール・マッカートニー - ボーカル、ベース
- ジョン・レノン - アコースティック・ギター(リズムギター)、バッキング・ボーカル
- ジョージ・ハリスン - アコースティック・ギター、バッキング・ボーカル
- リンゴ・スター - マラカス
- アンディ・ホワイト - ドラム
- ノーマン・スミス - エンジニア
カバー・バージョン
ポール・マッカートニーは、1986年から1987年に行なった『リターン・トゥ・ペパーランド』(未発表)のセッション時に「ラヴ・ミー・ドゥ」とマッシュアップした「P.S.ラヴ・ミー・ドゥ」(P.S. Love Me Do)を録音[10]。この時に録音された演奏は、1990年に発売された来日記念盤『フラワーズ・イン・ザ・ダート・スペシャル・パッケージ』に収録された[11]。1989年から1990年にかけて行なわれたワールド・ツアーで演奏され[12]、当時のライブ音源は1991年に発売されたマキシシングル『バースデー』に収録された[13]。
脚注
出典
- ^ Unterberger, Richie. “P.S. I Love You - The Beatles | Song Info”. AllMusic. All Media Group. 2020年12月2日閲覧。
- ^ a b “The Hot 100 Chart”. Billboard (1964年6月6日). 2020年12月5日閲覧。
- ^ Harry 2000, p. 892.
- ^ Lewisohn 2013, p. 626.
- ^ MacDonald 2007, pp. 61, footnote.
- ^ Miles 1997, p. 37.
- ^ Sheff 2000, p. 168.
- ^ a b MacDonald 2007, p. 61.
- ^ Lewisohn 1988, p. 20.
- ^ Montgomery 2020, pp. 177–178.
- ^ Blaney, John (2007). Lennon and McCartney, Together Alone: A Critical Discography of Their Solo Work. London: Jawbone Press. p. 200. ISBN 1-9060-0202-9
- ^ Womack 2014, p. 743.
- ^ Birthday [Single] - Paul McCartney | Songs, Reviews, Credits, Awards - オールミュージック. 2020年12月5日閲覧。
参考文献
- Harry, Bill (2000). The Beatles Encyclopedia: Revised and Updated. London: Virgin Publishing. ISBN 0-7535-0481-2
- Lewisohn, Mark (2013). The Beatles: All These Years, Volume One - Tune In. New York: Crown Archetype. ISBN 978-1-4000-8305-3
- Montgomery, Ted (2020). The Paul McCartney Catalog: A Complete Discography of Solo Works, 1967-2018. McFarland Publishing. ISBN 1-4766-7644-5
- MacDonald, Ian (2007) [1994]. Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties. Chicago: Chicago Review Press. ISBN 978-1-55652-733-3
- Womack, Kenneth (2014). The Beatles Encyclopedia: Everything Fab Four. Santa Barbara, California: ABC-CLIO. ISBN 0-3133-9172-6
外部リンク
- P.S. I Love You - The Beatles
P.S. アイラヴユー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 03:39 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動『P.S. アイラヴユー』(PS, I Love You)は、アイルランド出身の女性作家セシリア・アハーンのデビュー作となる2004年出版の小説、及びそれを原作とした2007年公開のアメリカ合衆国の恋愛映画(映画の原題は『P.S. I Love You』となっている)。
あらすじ
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不動産屋で働くホリーは、アイルランド出身の夫ジェリーと暮らしている。 ジェリーはリムジンの運転手で、アイルランドの皮肉さたっぷりのジョークと歌を歌いながら、愛するホリーとチャイナタウンの小さなアパートで暮らしていた。 しかし、その生活は長くは続かず、夫ジェリーが脳腫瘍で亡くなってしまう。ホリーは哀しみに打ちひしがれる日々を送る。
日本語訳
『P.S.アイラヴユー』林真理子訳、小学館文庫、ISBN 409408293X、2008年8月6日発売
映画
P.S. アイラヴユー | |
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P.S. I Love You | |
監督 | リチャード・ラグラヴェネーズ |
脚本 |
リチャード・ラグラヴェネーズ スティーヴン・ロジャース |
原作 |
セシリア・アハーン 『P.S. アイラヴユー』 |
製作 |
ウェンディ・フィネルマン ブロデリック・ジョンソン アンドリュー・A・コソーヴ モリー・スミス |
製作総指揮 |
ジョン・H・スターク リサ・ズパン ジェームズ・ホランド ドナルド・A・スター ダニエル・J・B・テイラー |
出演者 |
ヒラリー・スワンク ジェラルド・バトラー |
音楽 | ジョン・パウエル |
主題歌 |
ジェームス・ブラント 「Same Mistake」 |
撮影 | テリー・ステイシー |
編集 | デヴィッド・モリッツ |
製作会社 |
サミット・エンターテインメント アルコン・エンターテインメント グロブナー・パーク・プロダクションズ ウェンディ・フィネルマン・プロダクションズ |
配給 |
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公開 |
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上映時間 | 126分 |
製作国 |
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言語 | 英語 |
製作費 | $30,000,000[1] |
興行収入 |
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監督はリチャード・ラグラヴェネーズ、出演はヒラリー・スワンクとジェラルド・バトラーなど。 アメリカでは2007年12月21日にワーナー・ブラザース配給で公開。日本では2008年10月18日にムービー・アイ/東宝東和共同配給で公開。
ストーリー
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アメリカはニューヨーク、マンハッタンに住むホリーは、最近最愛の夫ジェリーを脳腫瘍で亡くした。友人や家族たちはホリーを元気付けようとするが、ホリーはどうしてもジェリーとの日々を忘れられない。そんなとき、ホリーの30歳の誕生日に、亡き夫から消印のない手紙が届く。それが夫からのメッセージの始まりで、それからホリーのもとにプレゼントやアドバイスが次々に届けられていく。少しずつ元気を取り戻してきたホリーは、手紙に導かれるまま亡き夫と出会った彼の故郷であるアイルランドへ旅立つ。やがて最後の手紙を受け取るとともに、彼女は手紙の届け主の正体を知る。
キャスト
- ホリー・ケネディ
- 演 - ヒラリー・スワンク、日本語吹替 - 本田貴子
- 夫を脳腫瘍で亡くした未亡人。
- 大学ではアートを専攻。職を転々としており、今は不動産会社勤務。
- ジェリー・ケネディ
- 演 - ジェラルド・バトラー、日本語吹替 - 楠大典
- ホリーの亡夫。アイルランド人。
- リムジン会社を友人ジョンと始めたばかりだった。
- デニース・ヘネシー
- 演 - リサ・クドロー、日本語吹替 - 田中敦子
- ホリーの友人。恋人募集中だが男の好みがうるさい。
- シャロン・マッカーシー
- 演 - ジーナ・ガーション
- ホリーの友人で勤務先の同僚。
- ジョン・マッカーシー
- 演 - ジェームズ・マースターズ
- シャロンの夫。ジェリーのビジネスパートナー。
- パトリシア・ライリー
- 演 - キャシー・ベイツ、日本語吹替 - 西宏子
- ホリーの母。バーを経営。
- 夫が家出し、女手一つで娘たちを育てた。
- ダニエル・コネリー
- 演 - ハリー・コニック・Jr、日本語吹替 - 阪口周平
- パトリシアの店のバーテンダー。
- 女性不信だがホリーに惹かれて行く。後にホリーの相談相手に。
- キアラ・ライリー
- 演 - ネリー・マッケイ
- ホリーの妹。
- ウィリアム・ギャラガー(映画オリジナルのキャラクター)
- 演 - ジェフリー・ディーン・モーガン
- ホリーがアイルランドで出会ったミュージシャン。
- ジェリーの幼なじみの親友だった。
スタッフ
- 監督:リチャード・ラグラヴェネーズ
- 製作:ウェンディ・フィネルマン、ブロデリック・ジョンソン、アンドリュー・A・コソーヴ、モリー・スミス
- 製作総指揮:ジョン・H・スターク、リサ・ズパン、ジェームズ・ホランド、ドナルド・A・スター、ダニエル・J・B・テイラー
- 脚本:リチャード・ラグラヴェネーズ、スティーヴン・ロジャース
- 撮影:テリー・ステイシー
- プロダクションデザイン:シェパード・フランケル
- 衣装デザイン:シンディ・エヴァンス
- 編集:デヴィッド・モリッツ
- 音楽:ジョン・パウエル
- 音楽監修:メアリー・ラモス
主題歌
- ジェームス・ブラント「Same Mistake (PSILY ver.)」(主題歌)
- 徳永英明「小さな祈り〜P.S.アイラヴユー」(日本語版テーマソング)
作品の評価
映画批評家によるレビュー
Rotten Tomatoesによれば、批評家の一致した見解は「ヒラリー・スワンクは、喪失と愛についての、このよくある陳腐な映画のロマンティックな主人公役にはミスキャスト。」であり、104件の評論のうち高評価は25%にあたる26件で、平均点は10点満点中4.51点となっている[3]。 Metacriticによれば、24件の評論のうち、高評価は3件、賛否混在は12件、低評価は9件で、平均点は100点満点中39点となっている[4]。
受賞歴
- 映画館大賞「映画館スタッフが選ぶ、2008年に最もスクリーンで輝いた映画」第103位
出典
- ^ a b c “P.S. I Love You” (英語). Box Office Mojo. 2012年4月22日閲覧。
- ^ 2008年興行収入10億円以上番組 (PDF) - 日本映画製作者連盟
- ^ “P.S. I Love You (2007)” (英語). Rotten Tomatoes. 2020年11月15日閲覧。
- ^ “P.S. I Love You Reviews” (英語). Metacritic. 2020年11月15日閲覧。
外部リンク
- 公式ウェブサイト - ウェイバックマシン(2010年1月12日アーカイブ分)(英語)
- P.S. アイラヴユー - allcinema
- P.S. アイラヴユー - KINENOTE
- P.S. I Love You - オールムービー(英語)
- P.S. I Love You - IMDb(英語)
- P.S. I Love You - Rotten Tomatoes(英語)
「P.S. アイラヴユー」の例文・使い方・用例・文例
固有名詞の分類
アメリカ合衆国の映画作品 |
天国の日々 セレブの種 P.S. アイラヴユー THE 4TH KIND フォース・カインド ラジオ・デイズ |
ビートルズの楽曲 |
キャント・バイ・ミー・ラヴ 涙の乗車券 P.S.アイ・ラヴ・ユー ヘイ・ブルドッグ ストロベリー・フィールズ・フォーエバー |
アイルランドの小説 |
ダブリン市民 ガリヴァー旅行記 フィネガンズ・ウェイク 縞模様のパジャマの少年 P.S. アイラヴユー |
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