RNVRとの統合以後
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「イギリス海軍予備員」の記事における「RNVRとの統合以後」の解説
イギリスの海軍予備員制度は1958年に一本化され、RNRはずっと大きなRNVR組織と合体した。100年にわたる誇り高きサービスの後、プロの船員による独立した予備員制度としてのRNRは、存在を終えた。2003年には、近衛騎兵のパレード付きのRNVR(1903年創設)創設百周年祭(ロンドン)が、チャールズ王太子臨席のもと、RNRによって執り行われた。 最近の50年にわたる防衛計画(Defence Review)は矛盾したものだった。ある年は予備員を切り詰めたかと思うと次には拡大し、新しい任務を与えて、すぐに取り下げ、また再びその任務に就かせるといった具合だったのである。1990年に行われたイギリス軍の再編の際にはRNRは1,200名減員となり、HMSカルプ(ジブラルタル)、HMSウェセックス(サウサンプトン)、HMSグレアム(グラスゴー)を含む多くの訓練センターが閉鎖された。1998年の戦略防衛計画はこの方針を、RNRの冷戦時の機雷戦に関する役割を除外することで継続する一方、RNRのポストを350増やすことも決定した。再組織されたRNRは主に兵站と通信の分野において「艦隊に対してさらなる増援を提供するために、拡張された人材プールを用意する」ように組み立てられている。 この戦略方針は、第二次湾岸戦争までの間、機雷戦部門の兵員や潜水のスペシャリストたちを忘れられた存在とする結果をもたらした。イギリス海軍はそのときになって、なんらの現実のポストを持たない予備員のプールを持っていたことに気づいた。第一次世界大戦当時のイギリス海軍師団と同様、水上防備部門(Above Water Force Protection branch)が、「戦争勃発時に特段の任務が与えられていない海軍予備員から」編成された。専門要員の不足から、機雷戦や潜水任務の一部は最近になってRNRに戻された。今日では、多くの将兵が「フルタイム予備員」として、アフガニスタンや中東やバルカン半島やイギリス本国に動員され、イギリス海軍のいたるところで実戦任務についている。 海軍の作戦行動や配属においてRNRの士官・兵員の割合が増加したため、2007年7月1日、制服の特別な標識(士官の場合には袖章や肩章のカールの中の「R」、それ他の階級ではRNRを示す肩章)を付けなくて良いことになった。 1994年の「イギリス海軍補助サービス(仮訳。RNXS:Royal Navy Auxiliary Service)」の解散に対応して、国の海洋訓練機関として「海上志願サービス(仮訳。Maritime Volunteer Service)」が組織された。これは慈善的な性格を持ち、RNXSの多くの役割を引き継ぎ、また拡大している。
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