PATRIARCHとは? わかりやすく解説

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patriarch

別表記:パトリアーク

「patriarch」の意味・「patriarch」とは

「patriarch」とは、一般的には家族組織の長老、特に男性を指す言葉である。また、特定の宗教においては、教会最高位指導者を指す場合もある。この単語は、家族コミュニティの中で権威影響力を持つ人物を指す際に用いられる

「patriarch」の発音・読み方

「patriarch」の発音は、IPA表記では /ˈpeɪtriɑːrk/ となる。これをカタカナ直すと「ペイトリアーク」となる。日本人発音する際には、「パトリアーク」のように読むことが一般的である。この単語発音によって意味や品詞が変わるものではない。

「patriarch」の定義を英語で解説

英語の辞書における「patriarch」の定義は、"the male head of a family or tribe"や "any of those biblical figures regarded as fathers of the human race"となる。つまり、家族部族男性の頭、または人類の父と見なされる聖書人物を指す。

「patriarch」の類語

「patriarch」の類語としては、「elder」、「chieftain」、「head」などがある。これらの単語同様に家族組織最高位指導者を指す言葉である。

「patriarch」に関連する用語・表現

「patriarch」に関連する用語としては、「patriarchy」、「matriarch」、「patriarchal」などがある。「patriarchy」は男性支配社会体制を、「matriarch」は女性家族組織の長を、「patriarchal」は男性中心の、という意味をそれぞれ持つ。

「patriarch」の例文

1. He is the patriarch of the family.(彼は家族の長である)
2. The patriarch of the company decided to retire.(会社長老退職決めた
3. The patriarch of the church passed away.(教会総主教亡くなった
4. He was respected as a patriarch in the community.(彼はコミュニティ長老として尊敬されていた)
5. The patriarch's decision was final.(長老決定最終的なものであった
6. The patriarch of the tribe was a wise man.(部族の長は賢い男性であった
7. The patriarch's words were law in the family.(家族の中では、長老言葉法律であった
8. The patriarch lived a long and fulfilling life.(長老長く充実した生活を送った
9. The patriarch's authority was unquestionable.(長老権威疑いようのないものであった
10. The patriarch was a symbol of tradition.(長老伝統象徴であった

パトリアルク【patriarch】

読み方:ぱとりあるく

イスラエル民族父祖。特にアブラハム・イサク・ヤコブ、およびイスラエル12部族族長

初期キリスト教会の大主教

カトリック教会ローマ教皇

東方教会総主教


総主教

(PATRIARCH から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/06 21:28 UTC 版)

総主教(そうしゅきょう、ギリシア語: πατριάρχης, ロシア語ブルガリア語等: Патриарх, 英語: Patriarch)は、東方教会正教会東方諸教会)における最高位聖職者であり[1]主教品の最上位。正教会においては特定の独立正教会首座主教に付与される称号[2](首座主教であっても総主教ではない主教が正教会には居る)。敬称は"His Holiness(聖下)"。

総主教の管轄する教区教会・事務局・総主教邸は総主教庁(英語: Patriarchate)と呼ばれる[3]

語義・語根

"Πατριάρχης"(現代ギリシャ語転写:パトリアルヒス、古典ギリシャ語再建音:パトリアルケース)は、語源的には"πατήρ(pater)" は「父」を表し、"ἄρχων (archon)"は「指導者」「支配者」を表し、これら二語が合成されて「族長」といった意味を持ったとされる。これが教会の職名に適用された場合、「総主教」の意味となる[4]

称号の歴史

ギリシア語: "Πατριάρχης"は、アブラハムイサクヤコブといった旧約時代の族長を指していた。後のユダヤ人の間では、サンヘドリンのトップにこの称号があった[5]

キリスト教においては、初期には全ての主教に対する敬称の一つであったが[6]、次第に他の主教より重要な教区の主教に大主教と同様により大きい敬意を表する敬称となっていき、さらには府主教の中でも重要な者への敬称になっていった[5]

しかしギリシア語: "Πατριάρχης"(パトリアルヒス、総主教)が正式の称号となったのは7世紀末になってからのことである。 

たとえば451年に開催された第四全地公会議(カルケドン公会議)の条文上で、後代に総主教座となる主教座に対して使われた称号はエクザルフであり、"Πατριάρχης"(パトリアルヒス、総主教)は使われていない[5]

…若シ主敎或ハ敎衆其州ノ府主敎ニ對シテ不満ノ事アレバ大州ノ「エクザルフ」若クハ… — 第四聖全地公会規則第9条、『聖規則書』五五頁(正教会編集局、明治31年)(現代漢字仮名遣い)……もし、主教あるいは教衆その州の府主に対して不満のことあれば、大州の「エクザルフ」もしくは……
Εἰ δὲ πρὸς τὸν τῆς αὐτῆς ἐπαρχίας μητροπολίτην, ἐπίσκοπος ἤ κληρικὸς ἀμφισβητοίη, καταλαμβανέτω τὸν ἔξαρχον τῆς διοικήσεως, ... — Κανόνες της Δ΄ Οικουμενικής Συνόδου - Περίληψη (Κανὼν θ’)Δ΄ Οικουμενική Σύνοδος (κανόνες) - OrthodoxWiki

総主教(ギリシア語: "Πατριάρχης" パトリアルヒス)の称号が正式に認められたのは、692年のトゥルーリ公会議においてである。この時、ローマ、コンスタンディヌーポリ、アレクサンドリア、アンティオキア、イェルサリムの主教座が五大総主教区としての格付けを与えられた[7]。ただし語彙「総主教」(ギリシア語: "Πατριάρχης" パトリアルヒス)は、五大総主教座が定められた条文には含まれておらず、別の条文に含まれている。

此の神に守護せらるる王城[注釈 1]に集會せし一百五十八人(第二全地公會規則三條)及びハルキドン[注釈 2]に集會せし六百三十人(第四全地公會規則二十八條)の諸聖父の定規を再興して議定すること左の如しコンスタンティノポリ寶座は舊ロマの寶座と同等の特典を有し敎會の事に就ては其次に位して尊崇せらる可し其次は大都アレキサンドリヤの寶座其次はアンティオヒヤの寶座其次はイエルサリム城の寶座たる可し。 — 第六聖全地公会(トゥルーリ公会)規則第36条、『聖規則書』九十頁(正教会編集局、明治31年)(現代漢字仮名遣い)この神に守護せらるる王城に集会せし158人およびハルキドンに集会せし630人の諸聖父の定規を再興して議定すること左のごとし。コンスタンティノーポリの宝座は旧ローマの宝座と同等の特典を有し、教会のことについてはその次に位して尊崇せらるべし。その次は大都アレクサンドリアの宝座その次はアンティオヒヤの宝座その次はエルサレム城の宝座たるべし。

 Ἀνανεούμενοι τὰ παρὰ τῶν ἑκατὸν πεντήκοντα ἁγίων Πατέρων, τῶν ἐν τῇ θεοφυλάκτῳ ταύτῃ καὶ βασιλίδι πόλει συνελθόντων, καὶ τῶν ἑξακοσίων τριάκοντα, τῶν ἐν Χαλκηδόνι συναθροισθέντων νομοθετηθέντα, ὁρίζομεν, ὥστε τὸν Κωνοταντινουπόλεως θρόνον τῶν ἴσων ἀπολαύειν πρεσβείων τοῦ τῆς πρεσβυτέρας Ῥώμης θρόνου, καὶ ἐν τοῖς ἐκκλησιαστικοῖς, ὡς ἐκεῖνον, μεγαλύνεσθαι πράγμασι, δεύτερον μετ' ἐκεῖνον ὑπάρχοντα, μεθ' ὃν ὁ τῆς Ἀλεξανδρέων μεγαλοπόλεως ἀριθμείσθω θρόνος, εἴτα ὁ Ἀντιοχείας, καὶ μετὰ τοῦτον, ὁ τῆς Ἱεροσολυμιτῶν πόλεως.

— Κανὼν λς’: Περὶ προνομίων τοῦ τῆς Κωνσταντινουπόλεως.Πενθέκτη Οικουμενική Σύνοδος (κανόνες) - OrthodoxWiki
…及び此の神に救護せらるる王城の總主敎[注釈 3]ゲンナディイ… — 第六聖全地公会(トゥルーリ公会)規則第2条、『聖規則書』七十頁(正教会編集局、明治31年)(現代漢字仮名遣い)……およびこの神に救護せらるる王城の総主教ゲンナージイ……
...καὶ Γενναδίου Πατριάρχου γενομένου τῆς θεοφυλάκτου ταύτης καὶ βασιλίδος πόλεως... — Κανὼν β’:Τίνες οἱ δεκτοὶ κανόνες, καὶ περὶ τῶν διὰ Κλημέντος διαταγῶν.Πενθέκτη Οικουμενική Σύνοδος (κανόνες) - OrthodoxWiki

ほか、トゥルーリ公会規則においては、第7条にも「総主教」(ギリシア語: "Πατριάρχης" パトリアルヒス)という語彙が使われている[8]

五大総主教区のうち、西方教会に唯一存在したのは、後にローマ教皇となっていくローマ総主教座のみである[5]

東西教会の分裂以降、ローマ教皇は正教会の総主教には数えられない。

正教会の総主教

現在の正教会には計9人の総主教がいる[2]。古代の五大総主教区から受け継ぐものと、後代に至って総主教位を認められたものとがある。それぞれの関係は、儀礼上の序列を除けば対等である(名誉上はコンスタンディヌーポリ総主教庁が首位)。以下に列挙する(カッコ内は正式名)。

古代の五大総主教区から継承した総主教

後代になって成立した総主教

東方諸教会における総主教

シェヌーダ3世:コプト正教会の教皇アレクサンドリア総主教

東方諸教会非カルケドン派アッシリア東方教会)にもそれぞれ総主教が存在する。これらはコンスタンディヌーポリ総主教と教会法上の結び付きを保っている上記の各正教会・総主教庁とは別系統の教会である。

非カルケドン派

アッシリア東方教会

  • アッシリア総主教

カトリック教会における総大司教

ローマ・カトリックでは"Patriarch"を総大司教と訳している。ただし、ローマカトリック教会で正教会の「総主教」に相当するのはローマ教皇のみであり、ローマカトリック内の東方典礼の総大司教やラテン典礼の総大司教(リスボンやヴェネツィア等)などの「総大司教」職の内容は、正教会でいう総主教の職権とまったく異なる。

注釈

  1. ^ 王城…コンスタンティノープルのこと。日本正教会の祈祷書では地名はこの地の名は「コンスタンティノポリ」と表記される。
  2. ^ ハルキドン…カルケドンのこと。
  3. ^ 引用元の『聖規則書』では「總主敎」に「パトリアルフ」とルビが振られている。
  4. ^ 「新ローマ」はコンスタンティノポリスコンスタンティヌス1世によってローマ帝国の首都とされたときの正式名称
  5. ^ 本項ではギリシャ関連の固有名詞に関して、現代ギリシャ語読みを基本的に採用する。
  6. ^ アレクサンドリア総主教は古代より「パパ(教皇)」(Pope)の称号を有する。
  7. ^ 現代ギリシャ語読みでは「イェルサリム総主教」が近いところであるが、これはよく知られている地名に合わせた。
  8. ^ 「カトリコス」は1010年より用いられている、グルジア総主教の称号。他に非カルケドン派において、アルメニア使徒教会などの首座主教が「カトリコス」の称号を用いている。

脚注

関連項目

外部リンク



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