NATO E-3A部隊
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「ガイレンキルヒェン航空基地」の記事における「NATO E-3A部隊」の解説
E-3A部隊はNATOが保有する唯一の常設部隊であり、独自の歴史を持ち、その形態は多国籍におよんでいる。部隊指揮官(構成部隊指揮官)の地位は、アメリカ合衆国空軍またはドイツ連邦空軍の准将が着任した。E-3A部隊には五つの機能域がある。作戦団(OW)、後方支援団(LW)、基地支援団(BSW)、訓練団(TW)、情報技術団(ITW)に加えて、参謀部で構成される。各団長には特定のNATO加盟国の大佐によって統制されている。この多国籍部隊の人員はNATO加盟16箇国から合わせて3,000人以上の軍人と文民職員が含まれる。また、所属している軍人と文民職員は支援機能に含まれ、ドイツ連邦軍の連邦軍業務センターの要員や国立補助部門および社会ケア施設など共に各種任務にあたる。 17機のE-3A早期警戒管制機と3機の教育用E-3A輸送機は、全てボーイング707のエンジンに換装している。NATO早期警戒計画に基づきルクセンブルクは分担のために、20機の航空機全てがルクセンブルク籍に登録されている。 1980年代に地上設備と機体および搭載システムは定期的に近代化された。1990年代初めには二つの近代化計画が実行された。最終的に実行された中期近代化計画(NMT-Program)は2008年12月に完成する。航法システムの近代化が含まれる計画の下で、17機のE-3A早期警戒機と2機の訓練用E-3A輸送機は、デジタル通信システム、5つのオペレーター・ブラケットが追加され、その他コンソールなどが換装される。この近代化のおかげでNATOの任務遂行に重要な役割を果たした。 E-3A部隊には、NATO加盟28箇国のうち14箇国が参加している。ベルギー、デンマーク、ドイツ、ギリシャ、イタリア、カナダ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スペイン、トルコ、ハンガリーおよびアメリカ合衆国が参加し、航空機搭乗員は訓練隊にて協同で訓練を受ける。通常、一定数のE-3A早期警戒機とTCAマシン部分はガイレンキルヒェン飛行場に置かれ、残りは前方展開拠点(FOB/FOL)が置かれた飛行場に分散配置する。この前方展開拠点はギリシャのアクシオン(英語版)、イタリアのトラーパニ(英語版)、トルコのコンヤ(英語版)、ノルウェーのオーランドに置かれている。前方展開拠点は例外なくそれぞれの受入国の飛行場が利用され、約30人程度の兵士や民間人従業員ごとに各地で展開している。これらの要員はそれぞれ受入国が提供している。
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