MSVとMS-Xの終焉
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/06 07:16 UTC 版)
「モビルスーツバリエーション」の記事における「MSVとMS-Xの終焉」の解説
1984年初頭に『テレビマガジン』誌上にて『MS-X』シリーズのデザインが発表。この時点ではまだ『MSV』シリーズの延長だったが、その後、静岡ホビーショーにて正式な新企画として発表され、すぐに『テレビマガジン』および『コミックボンボン』にて模型を発表する連載が始まった(なお、静岡ホビーショーでは同時に小説『逆襲のシャア・ガンダム』も発表されている)。 しかし、従来のデザインからはかけ離れていた新しいモビルスーツはいまいち人気が伸びず、さらに『MS-X』シリーズ製作発表の半年後、1984年秋にガンダムの新作アニメ(「ニューガンダム(仮)」)の製作決定が日刊スポーツの速報を皮切りに各アニメ誌でも報道され、1984年末には『機動戦士Ζガンダム』の製作が正式に発表された。 そのため、顧客の分散を恐れて『機動戦士Ζガンダム』の商品展開に集中することとなり、『MS-X』の各モビルスーツは木型(モックアップ)まで製作されていたものの、シリーズ展開が中止され、『テレビマガジン』『コミックボンボン』などでの連載も中断された。また、『MSV』も第4期シリーズとして1984年12月に発売された「1/100 パーフェクトガンダム」をもって、『MSV』および『MS-X』シリーズは終焉を迎えた。 ただし企画としては頓挫したが、設定自体はガンダムの歴史の中に組み込まれ、一部のモビルスーツは後のガンダムシリーズに登場している。また、ガンダムを扱ったゲーム作品のユニットとしての登場や、カトキハジメによるリファインデザインされた玩具『GUNDAM FIX FIGURATION』『ZEONOGRAPHY』などで商品化されている。 このようにして『MSV』及び『MS-X』シリーズは終焉を迎えたが、数多くの機体が『機動戦士Ζガンダム』に登場することとなった。 登場したのは基本的に商品化されたモビルスーツだったが、商品化されていないガンキャノン重装型とガンタンクIIも登場した。またYMS-08A 高機動型試作機も予定されていたが、アニメ用の彩色設定が起こされたのみで登場は見送られた。また当時商品化されていない『MS-X』シリーズからはアクト・ザクが登場した。旧ザクやゲド、センドビードのように旧型メカとしての出番に使うため、旧作の機体の面影があるものが選ばれたらしく、富野自身もMSVを実在の試作兵器パンジャンドラムに例えている。 実際に登場したモビルスーツのプラモデルは、他の『機動戦士Ζガンダム』シリーズのプラモデルと同じフォーマットのパッケージ・マニュアルにリニューアルされ、成型色も変更されアニメ放映時のみ販売された(劇場版機動戦士Ζガンダムの公開記念として2006年に復刻版が出荷された)。キット内容は『MSV』シリーズの物と全く同じであるため、新規に発売された「Ζガンダム」の他の機体と比べるとポリキャップが使用されていないなど、見劣りする内容になってしまった。また水中用ザク→マリン・ハイザックのように、名称を『機動戦士Ζガンダム』に登場した時の物に変更されたモビルスーツもいくつか存在する(なお、アニメ設定画のクリンナップは高機動型試作機の代わりに登場したアクト・ザクを除き、ときた洸一の手によって行われた)。
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